山が、
閉じる前に。

山の秋には、
終わりの日があります。

カラマツが黄色くなり、
朝の草には霜がつき、
稜線に少しずつ雪が見え始める。

夏にはたくさんの人が歩いた道も、
やがてバスが止まり、宿が扉を閉じ、
山は長い冬へ入っていきます。

紅葉のピークを見に行くのではなく、
今年最後に、山の中で一晩過ごす。

上高地、乗鞍、白骨。
冬が来る少し前に泊まりたい5つの宿を選びました。

BEFORE THE MOUNTAIN CLOSES

景色がきれいだからではなく、
もうすぐ終わるから行ってみる。

山の季節には、町とは違う区切りがあります。

気温が下がり、葉が落ち、雪が積もれば、道も宿も春まで休みに入ります。

だから晩秋の山では、
いつもの散歩も、朝のコーヒーも、温泉も、少しだけ特別に感じられます。

「また来ればいい」ではなく、
「今年はこれが最後かもしれない」。

その感覚まで含めて、泊まってみます。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、客室、山、紅葉、積雪、温泉、周辺景観とは異なる場合があります。

FOUR SIGNS OF THE LAST AUTUMN

山の終わりを感じる、4つの時間

GOLD|カラマツや草原が最後の色に変わる

COLD|朝の空気が、一段冷たくなる

WALK|人が少なくなった道をゆっくり歩く

STEAM|冷えた身体を、山の温泉へ戻す

01 / HOT SPRING AT 1,500 METERS

上高地温泉ホテル

冷えた山から、
そのまま温泉へ戻る。

標高約1,500mの上高地にあり、源泉かけ流しの温泉を持つ宿。

朝から歩き、梓川沿いの景色を見て、夕方になる前に宿へ戻る。

秋が深くなるほど、外の空気と温泉の温度差がうれしくなります。山を歩くことと、湯に浸かることを一日の中でつなげたい宿です。

HEIGHT|標高約1,500mの上高地

BATH|自家源泉かけ流しの温泉

EVENING|冷えた身体で宿へ戻る時間

この宿の決め手|晩秋の上高地を歩いた一日を、山の温泉で終えられる

 

02 / THE LAST WALK BY THE AZUSA

上高地アルペンホテル

朝、梓川のほとりから
歩き始める。

河童橋から少し離れ、梓川沿いに建つホテルです。

宿を出れば、大正池へも、明神へも、その日の気分で歩き出せます。

秋の終わりに欲しいのは、予定を詰めたトレッキングではなく、朝の光や葉の落ちた木々を見ながら歩く時間。宿に泊まるからこそ、観光客が増える前の道を自分のペースで使えます。

RIVER|梓川のほとり

WALK|大正池、河童橋、明神へ

MORNING|人が増える前の上高地

この宿の決め手|泊まった人だけの朝から、上高地を歩き始められる

 

03 / AUTUMN COMES DOWN NORIKURA

休暇村乗鞍高原

山の上から降りてきた秋を、
高原で待つ。

標高約1,600mの乗鞍高原に建つ宿。

乗鞍では、9月下旬ごろから高い場所で紅葉が始まり、10月にかけて少しずつ高原へ降りてきます。

山頂へ急ぐだけではなく、宿のまわりを歩きながら、今日はどの高さまで黄色くなったのかを見る。時間をかけて秋を待つのに向いた場所です。

HEIGHT|標高約1,600m

COLOR|高い場所から降りてくる紅葉

WALK|高原の散歩道

この宿の決め手|山頂ではなく、高原まで降りてきた秋の中に泊まれる

 

04 / STEAM IN THE COLD AIR

白骨の名湯 泡の湯

葉が落ち始める頃、
白い湯気が濃くなる。

白骨温泉の山あいにある、乳白色の大きな野天風呂で知られる宿です。

夏には景色の一部だった温泉が、空気が冷たくなる秋には旅の目的そのものになっていきます。

色づいた木々を眺めたあと、白い湯に身体を沈める。山の季節が終わりに近づいていることを、目ではなく肌で感じる滞在です。

BATH|乳白色の大きな野天風呂

STEAM|冷たい山の空気

AUTUMN|紅葉から落葉へ変わる森

この宿の決め手|晩秋の冷たい空気まで、温泉を楽しむための景色になる

 

05 / RETURN TO THE OLD HOT SPRING

白骨温泉 湯元齋藤旅館

最後は、
山の奥の湯へ戻る。

長い時間、白骨の源泉を守ってきた温泉宿。

第一章の最後は、山をもう一度登るのではなく、静かな谷へ降りていきます。

上高地や乗鞍で秋の終わりを見たあと、温泉に浸かって一日を振り返る。外が暗くなれば、もう出かける場所はありません。山の旅を、きちんと宿で終わらせます。

SOURCE|白骨温泉の湯元

VALLEY|山あいの静かな温泉地

NIGHT|外へ出ず、湯と宿で過ごす夜

この宿の決め手|山を歩く旅を、最後は古い温泉の時間へ戻して終えられる

 

 

CHOOSE YOUR LAST AUTUMN

今年最後の山で、どう過ごす?

上高地温泉ホテル
山を歩いたあと、そのまま温泉へ戻る。

上高地アルペンホテル
梓川沿いの朝を、歩く時間にする。

休暇村乗鞍高原
高原まで降りてきた秋を見る。

白骨の名湯 泡の湯
冷たい空気と、白い温泉を味わう。

白骨温泉 湯元齋藤旅館
山の旅を、静かな湯の中で終える。

ONE LAST NIGHT IN THE MOUNTAINS

今年の山に、
おやすみを言いに行く。

紅葉が一番きれいな日を当てることだけが、秋の山旅ではありません。

葉が落ち始め、朝が冷え、冬の準備が始まった山には、その短い時期だけの静けさがあります。

今年最後の散歩をして、
今年最後の山の朝を見て、
温泉に入って帰る。

山が、閉じる前に。

※紅葉、降雪、道路状況、公共交通機関、各施設の営業終了日は年や天候によって変わります。晩秋は朝晩の冷え込みや積雪・凍結の可能性もあるため、出発前に各施設・交通機関・現地観光情報の最新情報をご確認ください。

湖が、
静かになる頃。

夏が終わると、
北海道の湖から少しずつ人の気配が引いていきます。

朝の霧。
森から聞こえる鳥の声。
水面に落ちる雨。
温泉から立ち上る湯気。

絶景を見に行くのではなく、
何も起きない湖の時間を過ごしてみる。

9月後半から10月。
阿寒、摩周、屈斜路。
夏が終わった湖の静けさに泊まる、5つの宿を選びました。

AFTER SUMMER LEAVES THE LAKE

湖を見るのではなく、
湖の時間に入ってみる。

夏の湖には、船があり、人がいて、光があります。

その季節が過ぎると、同じ場所なのに聞こえる音が変わります。

風で水面が揺れる音。
森の葉が擦れる音。
温泉の湯が流れる音。
夜になると、それさえ遠くなる。

何を見るかより、
何もない時間をどこで過ごすか。

それが今回の宿選びです。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、客室、湖、森、温泉、霧、星空、周辺景観とは異なる場合があります。

FOUR WAYS TO HEAR THE LAKE

静かな湖を味わう、4つの時間

MIST|朝、湖と森の境界が消える時間

WATER|風や光で変わる水面を眺める

STEAM|冷たい空気の中で温泉の湯気を見る

DARK|町の明かりを離れ、夜を暗いまま過ごす

01 / MORNING ON LAKE AKAN

阿寒湖温泉 あかん鶴雅別荘鄙の座

朝の湖を、
温泉から眺める。

最初は、阿寒湖のすぐそばへ。

全室に温泉露天風呂を備え、一部の客室は阿寒湖に面しています。

ここで欲しいのは、湖を巡る忙しい一日ではありません。

朝起きて湯に入り、水面を見る。霧があれば霧を見る。晴れていれば、光が湖を横切っていくのを眺める。湖の変化を部屋の中から待つ滞在です。

LAKE|阿寒湖畔

BATH|全室温泉露天風呂付き

MORNING|部屋で待つ、湖の朝

この宿の決め手|湖へ出かけなくても、湖の一日が部屋までやってくる

 

02 / FOLLOW THE WATER INTO THE FOREST

ラビスタ阿寒川(共立リゾート)

湖を離れて、
川の音に泊まる。

阿寒湖から森の中へ入ると、水の景色は湖から川へ変わります。

宿のそばを流れる阿寒川。客室には温泉の展望風呂があり、大浴場では川辺から湧く自家源泉に浸かれます。

湖のような大きな景色はありません。その代わり、聞こえるのは水の流れと森の音。第二章までの「見る北海道」から、少しずつ「聞く北海道」へ移っていきます。

RIVER|阿寒川

FOREST|水と森に囲まれる滞在

BATH|川辺から湧く自家源泉

この宿の決め手|大きな湖の静けさを、川の音へつなげられる

 

03 / THE DARK SIDE OF MASHU

ぽらりす

摩周では、
夜の暗さに泊まる。

摩周湖の旅で、もうひとつ見たいのが夜です。

弟子屈の自然の中にある小さなペンション「ぽらりす」は、周囲の光が少なく、晴れた夜には星空観察を楽しめる宿。

夏より夜が長くなっていく秋は、湖を見た一日を星空で終えるのに似合います。

翌朝、まだ観光客の少ない時間に摩周湖へ向かう。夜と朝の間まで、旅の一部にしてみます。

DARK|光害の少ない夜

STAR|晴れた夜の星空観察

MORNING|朝の摩周湖へ向かう拠点

この宿の決め手|摩周の旅を、湖だけではなく夜の暗さまで広げられる

 

04 / STEAM FROM THE EARTH

お宿欣喜湯 別邸 すいかずら

霧の次は、
地面から上がる湯気を見る。

摩周湖と屈斜路湖の間にある川湯温泉へ。

ここでは水は、湖でも川でもなく温泉になります。

硫黄山を泉源とする強酸性の湯。宿のリビングカフェからは、木々に囲まれた温泉川を眺められます。

外の空気が冷たくなり始める秋は、温泉の湯気が少しうれしくなる季節。静かな湖の旅に、「地面が生きている時間」を挟みます。

STEAM|川湯温泉

EARTH|硫黄山を泉源とする湯

FOREST|温泉川と木々を眺める時間

この宿の決め手|湖の静けさの途中で、火山がつくる温泉の時間に入れる

 

05 / WAIT FOR THE LAKE TO MOVE

屈斜路プリンスホテル

最後はもう一度、
大きな湖の前へ。

旅の最後は、屈斜路湖のほとり。

客室はすべて湖面側。朝になれば、窓の向こうに大きな水面が広がります。

晴れた日も、曇った日も、霧の日も、それぞれでいい。

湖を「きれいに見る」ことを目的にせず、風が吹くまで、水面が変わるまで、ただ待ってみる。三部作の最後は、何もしない時間で終わります。

LAKE|屈斜路湖畔

VIEW|全室湖面側

MORNING|湖が動き出すまで待つ朝

この宿の決め手|三部作の最後を、大きな湖の前で何もせず終えられる

 

CHOOSE YOUR SILENCE

どの静けさに、泊まる?

あかん鶴雅別荘鄙の座
温泉に入りながら、阿寒湖の朝を待つ。

ラビスタ阿寒川
湖を離れ、川と森の音を聞く。

ぽらりす
摩周の夜を、暗いまま過ごす。

お宿欣喜湯 別邸 すいかずら
川湯温泉で、地面から上がる湯気を見る。

屈斜路プリンスホテル
最後は大きな湖の前で、何もしない。

WHEN THE LAKE GETS QUIET

夏が終わると、
湖に時間が戻ってくる。

第一章では、畑が秋になるところを見ました。

第二章では、秋が山を下りてくるところを追いかけました。

そして最後は、その季節が湖と森の中へ入っていくところへ。

朝霧を見る。
川の音を聞く。
温泉に入る。
夜空を見上げる。

湖が、静かになる頃。
北海道三部作を、ここで終わります。

※霧、星空、紅葉などの自然現象は、天候や時期によって見られない場合があります。各施設の営業状況、温泉・アクティビティの提供内容、道路・交通情報とあわせて、出発前に最新情報をご確認ください。

日本でいちばん
早い秋へ。

東京では、まだ半袖の日が続く9月。

北海道の真ん中では、
もう山の上から秋が始まっています。

赤くなる高山植物。
黄色く変わるダケカンバ。
まだ緑を残している山麓の森。

今回は「紅葉を見る宿」ではなく、
秋が山を下りてくる途中に泊まる。

旭岳、層雲峡、そして山麓へ。
標高を変えながら秋を追いかける、5つの宿を選びました。

FOLLOW THE AUTUMN DOWN

秋は、一度に
やってくるわけではない。

大雪山の秋がおもしろいのは、場所によって季節が違うこと。

山の高いところが赤や黄色に染まり始めても、少し下へ降りれば森にはまだ夏の緑が残っています。

その差を、数週間かけて秋がゆっくり埋めていく。

紅葉のピークを一点で狙うのではなく、
「秋はいま、どの高さにいるのか」を探す旅です。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、客室、山、紅葉、渓谷、周辺景観とは異なる場合があります。紅葉の進み方は、その年の気温や天候によって大きく変わります。

FOUR WAYS TO FOLLOW AUTUMN

山を下りる秋を味わう、4つの視点

HEIGHT|宿の標高と、山の高さを意識する

COLOR|緑、黄、赤がどの高さまで降りたかを見る

MORNING|朝の冷たい空気の中で山を見る

DESCENT|山頂から温泉地、山麓へと滞在場所を変える

01 / 1,100 METERS ABOVE

東川・旭岳温泉 ホテルベアモンテ

まずは、
秋にいちばん近い場所へ。

北海道最高峰・旭岳の山懐、標高約1,100mに建つホテル。

旭岳ロープウェイ山麓駅までは徒歩約3分。そこからロープウェイで標高約1,600mまで上がれば、さらに一足早い季節へ入っていけます。

昼は山の上で赤や黄色を探し、夕方は標高1,100mの宿へ戻る。山の上と宿のまわり、その色の違いを見ること自体が旅になります。

HEIGHT|標高約1,100m

ACCESS|旭岳ロープウェイ山麓駅まで徒歩約3分

AUTUMN|山の上から始まる色を見る

この宿の決め手|朝起きた瞬間から、日本で最も早い秋のすぐ近くにいる

 

02 / WATCH THE MOUNTAIN CHANGE

ラビスタ大雪山(共立リゾート)

山へ行くためではなく、
山を見るために泊まる。

同じ旭岳温泉でも、こちらでは少し滞在そのものに時間を使いたい。

山小屋を思わせる館内と客室。その窓の向こうでは、雲、光、霧、木々の色によって、旭岳の表情が刻々と変わります。

ロープウェイで上まで行ったあと、温泉に入り、夕方の山を見る。翌朝また窓を開ける。秋を「一枚の景色」ではなく、時間の変化として味わえる宿です。

VIEW|刻々と変わる山の表情

SPACE|山小屋を思わせる滞在

BATH|旭岳温泉の湯

この宿の決め手|山へ出かけない時間まで、旭岳の季節を見続けられる

 

03 / ABOVE THE CANYON

ホテル大雪
ONSEN&CANYON RESORT

山の秋が、
渓谷へ降りてくる。

旭岳から場所を変えて、今度は層雲峡へ。

ホテル大雪は層雲峡温泉の中でも高台にあり、切り立った峡谷とその斜面を近くに感じられる宿です。

山の上だけを見ていた秋が、今度は岩壁の間や森へ入り込んでいく。温泉に入りながら、その「途中」を見るのがここでの滞在です。

HEIGHT|層雲峡温泉の高台

CANYON|岩壁と紅葉が重なる風景

BATH|3つの大浴場と2つの露天風呂

この宿の決め手|山の上にあった秋が、渓谷へ入っていく位置に泊まれる

 

04 / INTO THE VALLEY

層雲閣

今度は、
秋を下から見上げる。

層雲峡で1923年から続く宿。

ここまで降りてくると、旅の目線も変わります。山頂から紅葉を見下ろすのではなく、峡谷の底から岩壁と森を見上げる。

川の音を聞き、峡谷の露天風呂に入り、赤や黄色がどこまで下りてきたのかを確かめる。同じ大雪山の秋でも、高い場所とはまったく違う見え方になります。

VALLEY|峡谷の中から山を見上げる

BATH|峡谷を感じる露天風呂

TIME|1923年から続く層雲峡の宿

この宿の決め手|山の秋を、今度は峡谷の底から見上げられる

 

05 / AUTUMN REACHES THE FOOT

Gallery Stay
Kitashajin

最後は、
秋が山麓へ届く場所に泊まる。

旭岳山麓の林にひっそり建つ、築100年の石蔵を改装した一棟貸しの写真ギャラリー。

旅の最初に見たのは、山の上の鮮やかな赤や黄色でした。

最後は森の中へ。色づきが木々の間まで降りてくる頃、静かな石蔵で一晩過ごす。大雪山の秋を「見る」旅を、山麓で終わらせます。

FOOT|旭岳山麓の林

SPACE|築100年の石蔵と写真ギャラリー

STAY|一日一組の一棟貸し

この宿の決め手|山頂から追いかけてきた秋を、最後は山麓の森で迎える

※館内には急な階段があり、宿泊条件にも注意事項があります。予約前に施設情報をご確認ください。

 

CHOOSE YOUR HEIGHT

秋の、どの高さに泊まる?

東川・旭岳温泉 ホテルベアモンテ
標高約1,100m。まずは秋にいちばん近づく。

ラビスタ大雪山
旭岳を眺めながら、時間による色の変化を見る。

ホテル大雪
高台から、秋が渓谷へ降りるところを見る。

層雲閣
峡谷の中から、色づく山を見上げる。

Gallery Stay Kitashajin
最後は山麓の森まで、秋を追いかける。

AUTUMN IS MOVING

秋は、
山を下りている。

「紅葉はいつが見頃ですか」と聞くと、ひとつの日付が欲しくなります。

でも大雪山では、山頂、ロープウェイの駅、温泉地、渓谷、山麓で、同じ日に違う季節を見ることができます。

ピークを当てる旅ではなく、
秋がいまいる場所へ会いに行く。

日本でいちばん早い秋へ。

※紅葉の時期や色づきは、その年の気温・天候・標高によって変わります。ロープウェイの運行状況、登山道、道路状況、各宿の営業情報とあわせて、出発前に最新情報をご確認ください。