満月の夜だけは完全予約制。
尾道の廃墟カフェ「梟の館」の謎に迫る
icotto 2017年02月23日
近年じわじわと注目を浴びる〝廃墟カフェ〟。
そのなかでもバツグンの〝廃墟感〟を湛え、
ファンの間で絶大なる人気を誇る名店こそが
「梟の館(ふくろうのやかた)」。
広島・尾道にある、
独特な雰囲気が素敵な隠れ家カフェです。
そんな「梟の館」では、満月の夜だけ開催される
特別な催しがあるんだとか…。
謎のベールに包まれた、
「梟の館」の魅力に迫ってみましょう。
尾道で存在感を放つ廃墟カフェ「梟の館」とは?
歴史あるオシャレな町並みが人気の広島・尾道。
そんな尾道に、廃墟同然となった建物に丁寧に
手を加え、ひっそりとカフェ&美術館として
生まれ変わった場所があるというのです。
さらにそこでは月に一度、満月の夜にだけ
特別な催しが開催されているとか。
いったいどんなお店か気になりませんか?
尾道の不思議な廃墟カフェ「梟の館」を
ご紹介して参りましょう。
・猫の細道を抜け、坂を上った先に現れる「梟の館」
細く入り組んだ尾道の坂。
その一角に「猫の細道」と呼ばれる道があります。
その名の通り、猫の通り道と重なった小径で、
猫ファンの間ではちょっとした聖地となっています。
その道をまっすぐ登りましょう。
途中で疲れたら、そっと後ろを振り返ってください。
優しい街並みや、静かな瀬戸内海が見渡せて
心が安らぐはずです。
そうして現れたこちらの建物こそ、「梟の館」。
入り口には“躾の出来てないお客様の
御入館お断りいたします”と書かれた看板が。
本当にフクロウが棲みついていそうな雰囲気ですね。
生半可な年月は費やしていなさそう。
入口を見つけると、
やっとお店らしい雰囲気にホッとします。
暖簾にはフクロウの絵が。
その奥のひっそりとした緑が、
妙に心を落ち着かせてくれます。
・1Fはカフェ。2Fは「小さな梟美術館」
「梟の館」は、廃墟同然となっていた建物に
手を加えオープンしたスポット。
1Fはカフェとして、2Fは美術館として営業しています。
「梟(ふくろう)」という名前だけあって、
足を一歩踏み入れればさまざまな梟のアートに
出会えますよ。
・営業時間は「日没」まで
休館日は水曜日。
ゆったりとした時間が流れる「梟の館」は、
時計ではなく太陽の動きを見ながら行きたいお店。
お店の閉店は「日没頃」。
なんとも独特で雅な営業時間です。
カフェで時間を忘れて過ごそう
実は館内は写真撮影禁止なんです。
時間を忘れて過ごしてほしいという思いから
徹底されています。
店内は梟アイテムがたくさん。
とっても素敵な空間なんですよ。
お店のオーナー・園山さんはアーティスト。
館内には園山さんの作品が所狭しと並んでおり、
そのどれもがフクロウ。
窓からそそぐ木漏れ日を受けて、
生き生きとした瞳でこちらを見つめてきます。
アンティークな内装と緑が調和した空間で、
フクロウたちに囲まれて美味しいお茶をいただく。
まさに、時間を忘れてしまうような、
のんびりとしたひとときが楽しめます。
坂の上にあることから、
お店からは尾道の町並みが一望できるんですよ。
メニューはこのような感じ。
園山さんが各国を旅した経験から
常に新しいメニュー開発を行うため、
固定のメニューは存在しないそうです。
いつ訪れても新しい発見がありそうです♪
満月の夜にだけ開催される「観月夜会」が素敵
「梟の館」では、
満月の夜にだけ「観月夜会」が開催されます。
「観月夜会」とは完全予約制のワインバー。
月に一度だけの特別の夜を過ごすことができます。
月に一度だけ開かれる「観月の間」から、
美しい満月を肴に美味しいワインをいただきます。
灯りは蝋燭のみ。幻想的な空間には、
野生のフクロウの声がよく響くそうです。
秋の満月と音楽と 尾道イーハトーヴは通常、
日中のみ開館しますが、満月の夜のみ特別に
開館しております。
今月の観月夜会、ゲスト音楽家は、
三線のタケシィさん。 ステキな夢を
「梟の館」を語る上で欠かせないのが、
「尾道イーハトーヴ」。
その成り立ちをご紹介いたします。
素晴らしい立地ながら、棲み手がおらず
朽ちるのを待つばかりとなっていた尾道の廃墟群。
それらを丁寧にリノベーションし、新たな価値と
命を吹き込んだのが、園山さんでした。
次々にリニューアルされる古民家たちは、
美術館、ハーブ園、バーなど、
素朴で懐かしい魅力を持つ場所に
生まれ変わっていきました。
その総称が「尾道イーハトーヴ」。
そしてその中心的存在となっているのが
「梟の館」なのです。
外国では幸福の象徴とされるフクロウ。
フランスで生まれ幼少期を過ごした園山さんにとって、
フクロウは特別な存在だったようです。
また、園山さんは猫の作品も多く手掛けています。
こちらは「猫の細道」を中心に1,000体以上が
あちこち置かれている「福石猫」。
アーティストとしての感性で、街の魅力を
引き出して広げていく活動には目が離せません。
お店のこだわりぶりにも納得です。
イーハトーヴ | 尾道イーハトーヴ onomichi IHATOV l
ある時期だけは「猫の館」に姿を変え
尾道では毎年GWになると
「尾道イーハトーヴ猫祭り」というお祭りが
開催され、全国から猫ファンが駆けつけます。
その期間はココも「梟の館」ではなく
「猫の館」として営業しているのです!
しかも「猫祭り」は、
人間は参加できないそうなんです。
なので…参加するときは必ず、
ペンでヒゲを描いたり、猫メイクをするんだそう。
猫好きの人は、そんな特別なタイミングで
「梟の館」もとい「猫の館」へ訪れてみるのも
楽しそうですね!
尾道イーハトーヴ猫祭り特設サイト ?
すこし、ふしぎな猫の細道。あの子もこの子も今日はねこ。
尾道散策にふらりと♪
不思議な魅力であふれる「梟の館」。
廃墟好きにも、フクロウ好きにも、
そして猫好きにもうれしい魅力的なカフェです。
尾道へ旅行に行く際は、
ふらりと「猫の細道」に迷い込み、
緑のなかでゆったりとした時間を過ごしてくださいね。
梟の館
・尾道 / カフェ、ワインバー
住所:広島県尾道市東土堂町15-17
営業時間:[月~金] 10:30頃~日没頃
[土・日・祝] 10:00頃~日没頃
【観月夜会】満月の晩のみ営業(日没から日の出まで)要予約
【チーズフォンデュディナー】随時予約可
定休日:水曜日休(祝祭日・満月は営業)
平均予算:・~¥999
C 外見は廃墟…実は営業しているお店や
アパート、旅館なんて実在しているのが不思議。
年に一度の猫まつり、ネコのコスプレしないと
参加出来ないなんてユニークだね。(笑)