健康診断で糖尿病と診断されて3日後、予約した近所の病院に行くことになった。

駅からすぐ近くで、家からは歩いて数分程度。他にもいくつか成人病治療を行っている病院はあったが、一番通いやすい場所を選んだ。

風邪のシーズンだからか、診断室は人でいっぱいだった。

 

いざ診察が始まり、はじめは問診。

丸顔で顎髭のある、誠実そうな先生だった。

「検診で血糖値はどのくらいでした?」
「231です。1年前は100前後でした」

「お酒は飲みますか?」

「月数回程度ですね」
「揚げ物とか、甘いもの は?」

「揚げ物はよく食べてましたね。。」

「運動は?」
「最近始めましたけど、以前はあんまり」

 

「なるほど」

と、パソコンに何やら打ち込み、私の体型をじろっと見る。

「うん、これは生活改善で治す余地ありそうですね!」

おなかの周りの中性脂肪。これがインシュリンの働きを悪くしているという。

 

「あの・・・実は気になることがあって」

私は先生に昨年亡くなった父のことを話した。

父が急に糖尿病になったことから、すい臓がんが発覚したこと。

その初期症状が、今の自分の症状とそっくりであること。

 

医師の目の色が変わったのがわかった。

「なるほど。一応血液検査して、癌マーカー確認しましょうか。男性の場合、遺伝することありますので。」

血液と尿の採取を行い、その日の診断がそれで終わりとなった。

 

 

翌日、検査結果を聞きに再び病院へ。

まずは糖尿病関連の検査結果の報告があった。

「HbA1cが、9.4ありますね。かなり高いです。」

健康診断から、さらに上がっていた。これで、私は再検査でも糖尿病で確定になったわけだ。

 

続いて気になる癌マーカーについて。

「膵臓のほうは、一応画像検診やりましょう。MRIです」

軽くショックだった。心のどこかで「大丈夫ですよ!」と断言してほしかったのだ。

 

先生の説明によると、マーカーの数値は標準値だったが、それだけでは断言はできないとのことだった。

「小さな癌だとマーカーには出ないんです」

 

昔は大きな病院しかMRIのような設備はなかったが、今はMRI専門の病院があり、連携することで街の小さな病院でも一通りの検査はできるとのこと。

その場で看護師に週末検査の予約をとってもらう。

 

その後、晴れて(?)正式に糖尿病患者となった私は、もやもやした気分のまま家路についたのだった。

 

つづく