カラフルな色使いは得手でないから、モノトーンの建物が多くなる。
モノトーンの建物が多いからモノトーン好みのクライアントが寄ってくる。
「宙(てん)に向かう家」のクライアントもそんな中の一人だった。

今回は門型フレームのカタチをした建物の外側に黒を、
内側に白を使ったツートンカラーの家である。
強くてどっしりした黒い箱に守られた
清楚で可憐な白い内部をイメージしている。
外からは黒のイメージが強いが、中に入ると黒い壁はどこからも見えず、
白い壁と素木(しらき)のインテリアになるように塗り分けている。

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白と黒の塗り分け方で一カ所だけ例外を作ったのが、
下の写真のところでポーチとガレージを仕切る一階の壁。
白で塗るべきところを黒くした。

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でも黒く塗ることで黒子さんのように壁の存在が消されて、
ファサードの白い面構成がより明快に見えてくる。

一般的には白は清純派で黒はベテランかあばずれのイメージだけど、
こと建物に関しては「主張の白と控え目な黒」になるのです。

(S.Tomita)

オープンディスクではないけれど、数日前から学生が模型作りに来てくれている。

いま学校で「5m角の立方体に自分の住まいをつくる」課題が出ているという。
こんな話を聞くと、Aカレッジに教えに行っていた時のことを思い出し、
要らんお節介と思いつつも、ついつい知ってることを喋りたくなってくる。

設計のアイデアコンペで強く印象に残っているのが、
日新工業KK 主催の「空のある住まい 」で
2等になった女子高校生高橋亜希子さんの案

それは屋上の大きな広告看板塔の中に、
ビル掃除をする老人の住まいを提案したもので、
サブタイトルは確か「重力を逃れた老人」だった。

壁は広告看板裏面の骨組のままで天井は開閉式のテントだけ。
お風呂は雨水を如雨露で集めて入る素朴な暮らし。

説明文はもうまったく思い出せないが、
泣かせる文章だったことだけは覚えている。

そこには小さくても貧しくても不便でも、自然があり大空がある。
地上に住む人には感じられない豊かなものがある。

5mの立方体で何ができるか。実際に住める提案なら、

ちょっと大きいが増沢洵の自邸「立体最小限住宅」 のお手本がある。
9坪ハウス 」になって、いまや引っ張りだこ。

「小さくても豊かな暮らし」
小さいからこそ感じられる豊かなものとは・・・・・
でも言うは易し行うは難しです。難しいね!


課題:空のある住まい
 都市に空がなくなってきている。高層ビルが建ち並んでいる都心はもちろん、郊外でも空がなくなっている。空がなくなっているというよりも、人々の心に空がなくなってきているのではないだろうか。
もともと建築は、空を塞ぎ、空からの贈り物であるはずの光や熱、風、雨、雪などをどう防ぎ、人間のための環境をどうつくるかという技術から出発している。建築は人間と自然との闘いの産物であったといってもよい。しかし建築技術がこれだけ発達した今日、人間空間の快適性を保持しながら、空と交換できる住まいを求めるようになったとしても不思議ではない。それは生活における自然との新しい付き合い方を求めるものである。
「空のある住まい」はその象徴といってもよい。都心の住宅でも郊外の一軒家でも、あるいは集合住宅で上下にサンドイッチされた住戸でも、空を住まいのメインテーマに据えることができるであろう。
朝起きて空を感じる悦び、夜、空が生活の一部となる豊かさ、こうしたことを望む人びとは、現代において潜在的な欲求を含めればかなりいるはずである。もちろん空に対しての恐怖感を持っている人も多いに違いない。しかしそうした人びとにも空の持つおおらかさ、豊かさを受け止めてもらえるような提案であって欲しい。
さて、「空」を「そら」と読むか「くう」と読むかは、応募者の自由である。


(S.Tomita)

『 トミヤンの建築雑感 』 ミラーサイト-田辺弘幸さんのブログ「田ki」より


上の写真(田辺弘幸さんのブログ「田ki」より )はカリスマ左官職人こと

久住章さんの淡路に建つゲストハウス。


丸太足場に使うナルだけで組み上げたこの建築はとても仮設的で、
今にも壊れそうなほど華奢に見えるが、
勾玉のようにやさしく美しい曲線の壁を作り出している。


このユニークな建築も残念ながら昨年末に取り壊され、
今はもう目にすることができなくなった。

15年ほど前になるが、竣工仕立ての頃に観に行き、
強い刺激を受けたことを鮮明に覚えている。


当時久住さんは早稲田大学の学生たちに教鞭を取っておられた時期で、
授業で出した設計課題の答案用紙の中でこの発想が目に止まり、
現実のものにするためにアイデアに手を加え、このカタチになったという。
そして長い夏休みや冬休みを利用して学生たちが泊まり込みできて、
一緒になって作り上げたらしい。

一見、複雑そうに見える構造柱は至ってシンプルな構成になっている。
まず3本のナルの頭を番線で結んで
カメラの三脚のような形にしたものが一つの構造柱となり、
それを重ね合わせながら連続して配置していくことで、
自由な曲線の壁を作り出しているのである。

3本脚の内の2本が壁を構成する面になり、
残りの1本は外部にあって方杖の役割をすることになる。

法隆寺の休憩小屋もよかったけど、
ここにはプラス曲線美があるのだ(笑)

設計を長くやっていると、あれはダメこれもダメと、
守りばかりがヤケに目立ってくる。

「固定概念に捕らわれない自由な発想!」

設計者の老い防止はこれしかないな(苦笑)

久住章のゲストハウス1
久住章のゲストハウス2


(S.Tomita)

ついその前、登録建築家 の更新をしたとばかり思っていたのに、
はや二回目の更新申請の日がやってきた。

四国支部 では審査する評議員に申請者の人柄が少しでも伝わるようにと、
嗜好や趣味・特技などいくつかの質問があってそれに答えることになっている。

その一つに「好きな建築は?」とお決まりの質問がある。

この質問にはいつも「巨匠の作品より、知恵や工夫によって
魅力的な空間をつくり出した名もない建物の方が好き」といってきた。

なかでもモンゴルのパオや東南アジアの水上住居は、
落水荘やサヴォア邸よりはるかに美しく見える。
どちらも風土の中から生まれた建築で仮設建築のように華奢で儚い。
最近の耐震性重視の家づくりとまるで逆の建築の方に魅かれてしまう。

昨秋、仲間らと行った法隆寺でも、ナルで組んだ鞘堂と
090930法隆寺の鞘堂01

090930法隆寺の鞘堂02

丸太の構造材とトタン屋根だけでできた休憩小屋が気になって仕方なかった。
090930法隆寺の休憩小屋01

090930法隆寺の休憩小屋02

090930法隆寺の休憩小屋03

見れば見るほど理に適っている。この設計者只者ではない。

これを見て思い出したのが、「久住章のゲストハウス
いまも残っているのかな。また行ってみたくなった。

法隆寺のように長く使われ続ける建築は当然素晴らしいが、
安藤忠雄の「下町唐座」ように役目を終えると消え行く建築も、
また素晴らしい。

(S.Tomita)
一般の人が設計者に頼んで家やお店を建てたいとき、
どうやって選んでいいのか分かりづらいのが現状だ。

一級や二級建築士の資格を持った人に頼めばいいといっても、
学者や役人さんもいるし現場監督さんの中にもいるわけで、
建築士という資格は設計できる人ということにはなっていない。

日本建築家協会 (JIA)はそんな分かりづらい制度を見直し、
国際的にも通用する建築家資格制度をつくろうと長年取り組んできたが、
昨年末の12月15日、国家資格に向けての大きな一歩、
オープン化に踏み切ることになった。
これによりJIA会員でない建築士の方々からも「登録建築家」認定の
申請をしていただけるようになったわけです。

 → オープン化広報文

新しい国家資格を作ろうというこの大きな目標に向かって、
先頭に立って引っ張ってくれているのがわが四国支部長の野々瀬 さんで、
彼をフォローするのが名脇役の徳島地域会長 内野 くんである。
徳島の二人が設計者の未来のために頑張ってくれているのだ。
誇らしい限りである。

一級建築士の資格を取って5年以上の経験を積んだ人は
申請できるので、ぜひチャレンジして下さい。
申請の締め切りは2月10日です。

 → 「登録建築家」建築家資格制度HP

(S.Tomita)

ご両親が住まわれていた家の取り壊しが終わり、
娘さん家族と同居する二世帯住宅が今日スタートした。

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敷地は丁度30坪で、北側には6階建てのマンションが建設中と、
広々とした条件で設計できることの多い徳島ではやや過酷な条件だ。

一階は要望だった駐車3台分を確保して、残りを両親の部屋に当て、
共用のLDKや水回りは二階に持ち上げ、三階は娘さんらの部屋に当てている。
いつものことだが、二階LDKの時は庭に出れないハンディを補えるように、
広めのテラスやパティオなどの外部空間をつくるようにしているが、
今回はLDKや洗面室から続く6帖ほどあるパティオを確保した。
このパティオは床と壁をグレーチングのファインフロア でつくり、
凹型プランのへこんでいる部分に入れ子のように取り付けます。

だからネーミングは「シルバーパティオの家

出来上がりは鳥籠の中にいるように感じるのかな。

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将来女性たちの母性本能をくすぐること間違いなしの哀愁漂うこの顔は、
お父さんと瓜二つのkenshi君、Vサインじゃなくて2歳なんです。

目を閉じると、鳥籠の中のプールで
弟のkoushiくんと仲良く水遊びしている光景が浮かんできます。

「三つ子のたましい百まで生きる」っていうけど、
今日の地鎮祭のこと、大きくなっても覚えてくれてるかな。


(S.Tomita)

久し振りに喫茶・大菩薩峠 のオーナー、島 利喜太さんにお会いした。


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建物取材でお会いしてから早10年近くになるが、
物づくりのへの情熱はまったく色褪せていない。
裏山に構築中の「石の建築」は積み上げた石の壁の上に、
茅葺き屋根を載せるのだという。

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お年を訊いて驚いたが、「徳島のガウディ」の夢は果てしなく続く。
今日は頑張る勇気を一杯いただいてきた。

(S.Tomita)
明けましておめでとうございます。
いいお正月を過ごされましたか。
本年も変わらぬお付き合いをよろしくお願いします。

2010年賀状


(S.Tomita)
もう皆さん kimoty blog でご存知かと思いますが、
kimoty house が毎日放送のTV番組「
住人十色 」で、
今週の土曜日19日午後5時から紹介されます。

魅力的なクライアントとの出会いは今まで何度もあったけど、
これほどまでに個性的で信念を貫き通した人はいません(笑
執念の建築コルゲートハウス、見てやって下さい!


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 ▲kimoty ”jeff” band (12/13北島町創世ホールにて)

(S.Tomita)