ボクの祖父は、生前カメラ屋を営んでおりました。
よってボクが物心ついた頃には、ごくごく身近にカメラと写真があったのです。
そしてその傍らには、いつも祖父の姿が。
無口で無愛想な祖父でした。晩年は病院での闘病生活を送り、
5年程前に祖父は亡くなりました。
看護師の方によると、祖父は毎日の様にボクら孫の話をしていたとのこと。
その時、初めて理解できたのです。
祖父は単に不器用なだけで、ボクらとどう接していいかわからなかっただけなんだ、と。
どうして元気なうちに、その気持ちを理解してあげられなかったのか。
どうして元気なうちに、カメラや写真に対する祖父の知識や情熱を
受け継ぐことができなかったのか。
そんな気持ちが最期を看取ってあげられなかった事実と供に、
ボクに重くのし掛かってきました。
ボクは今、祖父の遺してくれた腕時計を身に付け、日々被写体を探しています。
あくまでも趣味ですが、祖父の愛したカメラと写真をボク、自身少しでも愛したい。
心からそう思うのです。

















