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Taka's Photo studio24

カメラ屋の孫です。写真の素晴らしさを再認識する今日この頃。

主な使用機材はCanon EOS-1Ds MarkⅡであります。
レンズは気分で。

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ボクの祖父は、生前カメラ屋を営んでおりました。

よってボクが物心ついた頃には、ごくごく身近にカメラと写真があったのです。
そしてその傍らには、いつも祖父の姿が。


無口で無愛想な祖父でした。晩年は病院での闘病生活を送り、
5年程前に祖父は亡くなりました。

看護師の方によると、祖父は毎日の様にボクら孫の話をしていたとのこと。

その時、初めて理解できたのです。
祖父は単に不器用なだけで、ボクらとどう接していいかわからなかっただけなんだ、と。


どうして元気なうちに、その気持ちを理解してあげられなかったのか。
どうして元気なうちに、カメラや写真に対する祖父の知識や情熱を
受け継ぐことができなかったのか。

そんな気持ちが最期を看取ってあげられなかった事実と供に、
ボクに重くのし掛かってきました。


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ボクは今、祖父の遺してくれた腕時計を身に付け、日々被写体を探しています。
あくまでも趣味ですが、祖父の愛したカメラと写真をボク、自身少しでも愛したい。

心からそう思うのです。
前回に引き続き、酒都(しゅと)西条であります。

例えば木とステンレス、例えばあんこに塩。
対極に位置する2つが一方を、時には互いを引き立てる。古い町並みには、そうした作用が
そこかしこに感じられるものです。昔ながらの蔵に、張り巡らされた電線がシュールです。

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柵の向こう側には数棟の酒蔵が見えます。
これらは一般解放されており、今は資料館となっているのです。

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ここで公衆トイレに。
細かい配慮です。周囲の酒蔵に合わせた、景観を損ねないデザイン。

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路地から川沿いに伸びる通りに出ると、その向かいには川をまたぐ1本の橋と大きな旅館が。

その右側には地元の方の住まいでしょうか、斜面に沿って何棟もの建物が並んでいます。
絶え間なく立ち上る温泉の湯気が、曇り空に溶け込んでいくかのよう。


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都市部ではまずお目にかかれない、昔ながらの様式を残したいくつもの住居が折り重なるようにして、
川沿いの斜面の端から端まで広がっていました。


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建物の外壁には、こうしたパイプが何本も張り巡らされています。
人々の生活を支え、旅人を癒してきた温泉がこうして運ばれているようです。


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湯気が立ちこめる雨の中、目の前にそびえる1つの旅館。
手前に見える木製の枠組みとレトロな街灯が、あたりの歴史を感じさせてくれるのです。


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そしてまた、横には1本の路地が。
酒都(しゅと)西条。駅前から線路沿いに伸びる「酒蔵通り」。

文字通り、昔からの酒蔵が所狭しと並んでいます。すると酒造りの歴史を感じさせる煙突が眼前に。
酒蔵は基本的には解放されてますので、中に入って色々な話を伺う事もできます。


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昔ながらの建物が、奇麗に整備された通りに並んでいます。
毎年10月に行われる「酒祭り」では人ごみであふれかえるこの通りも、静寂に包まれています。


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脇の路地に目をやると、その先にも酒蔵が。
壁の塗装等は新しいですが、酒蔵自体の持つ歴史的な雰囲気は色褪せることがありません。


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その時々で必要な設備を拡張してきたのでしょう。土の壁の上にトタンの屋根が。
長い時間を、人々の酒造りの歴史とともに過ごしてきた現代の酒蔵の姿です。


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中国自動車道、戸河内ICから車で5分ほどでしょうか。
聖湖に向かうボクの目の前に、古びた線路が1本。

車をUターンさせ、近くの駐車場に。
錆びた手すり、苔で埋め尽くされた階段を上がって行くと、そこには今は主無き駅がありました。


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こうして駅を見上げながら、どれだけの人々がホームを目指し階段を上っていったのでしょうか。
かつての情景が浮かんでくるかのようです。


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ホームの端に目をやると、視界には辺りの風景が飛び込んできます。
この駅は小高い丘にありますから、電車を待つのに退屈しません。


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歴史とは個々人の人生が集積されたものであり、人生とは日々の生活の集積であります。

人々の足跡が残されてきたという事実、
それを感じる事ができる、そこが今や廃墟と呼ばれる場所の魅力ではないでしょうか。

そんなことを考えつつ、もう電車の来る事の無い駅をあとにしたのです。


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