藁にもすがる思いで初めて受けた整体は、びっくりするほど私に合っていた。体全体が宙に浮きそうなくらい軽い!今までどれだけの重さに我慢していたんだおれは!うれしくて八事の交差点をわざわざ歩いて一周したほどだった。鍼とお灸がここまで的確に効くということを知ったのだ。東洋医学ってすげえ!
さらにこの先生をすげえと思ったのは、私の背中や腕の筋肉を見て、「野球をやっていたこと」「外野手だということ」「右投げ左打ちだということ」「シュートよりカーブの方が投げやすいこと」をズバズバ当てたことからだ。すげえ!優秀な興信所みたいな整体師!聖者!
そんな腕と目の良さに惚れ込んで、今も毎月一度診てもらっている。ひと月おきに診てもらって面白いのは、その月その月で体のがたつき具合が違うことだ。
先日は診てもらったあとで、先生から「今月は健康的に疲れてますね」と言われた。はぁ?健康的に疲れている?
「今だから言いますけど、先々月とその前は本当にガッタガタでしたよ。精神的に追い込まれている疲れで気が滞ってましたから」
ははあ、なるほど。6月から7月の辺りは会社の仕事がそういう風なアレだったからな、と合点する。
「今日はね、そういう精神的な追い込みが少なかったですね。今年の夏の猛暑から来る疲れと、冷房や冷たいものをたくさん飲んでた所為での疲れです。まあこれは誰でもある疲れですから」
私はまた、ははあ、なるほど、と言ってしまった。「なるほど」が私の口癖なんだと気付いた。
「だから、<健康的に>疲れてるんです。夏の疲れ以外は、いたって健康っていうことですね」
へええ、そういうことなんだ。そう言われると、そういうことなんだ。
「何か最近、いいことありました?っていうか、気持ちが前に向いてませんか?」
ええ、ええ。そりゃもう。
会社員を辞めて、独立して自分の仕事をやっていきたい。その気持ちがここ数か月でガンガン具体的な妄想になってきているから。「変化できる自分」が楽しみでしょうがないですから。
確かに、こんな気持ちの状態は久しぶりだ。
どうしても、うつから抜け出して完全に社会復帰できるようになった2年前の春を思い出してしまう。新しい扉を自分の手で開けていくドキドキ感が、たまらなく嬉しい。
…あとは貯金か。当面の生活費…。ううう。それだけが不安なんです。
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