★【グランドフィナーレ】映画鑑賞備忘録 | 《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

■好きな音楽、好きな映画、好きなサッカー、好きなモータースポーツなどをちりばめながら、気ままに小説(244作品)・作詞(506作品)を創作しています。ブログも創作も《Evergreen》な風景を描ければと思っています。

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★芸術表現としての映画は映像美がありセリフもあり音楽もあるという総合芸術だと思っていて、目で観て耳で聴いて感性を強く刺激してくれる素敵な表現ツールだと言えると思います。そこで自分が観た映画作品を順番に紹介していきたいと思います。

■『グランドフィナーレ』・・・・素敵な音楽、素敵な台詞、素敵な演技、文句なしに堪能できた映画でした。
個人的にはこのシーンの次の台詞は?(自分だったらこう言って欲しいな!)を楽しみながら観ているのですが、この映画はその楽しみを存分に与えてくれました。

【好きなシーン①】主人公が女王陛下の使いの人に、「シンプル・ソング」この歌は妻のために創った歌であり、歌えるのは妻だけだと言い切るシーン。背中越しに後ろの窓辺で泣いている娘を見もせずに、《泣くな》と声を掛ける。
【好きなシーン②】親友である映画監督が若い映画スタッフに望遠鏡を覗かせ《これが若い人の見える世界》と言い、望遠鏡を逆から見させて《これが老人の見える世界》と話す。


名優マイケル・ケインが妻への愛や葛藤に悩むベテランの音楽家に扮し、人生最後の大舞台に挑む姿を描く、実話をベースにした人間ドラマ。監督は『グレート・ビューティー 追憶のローマ』で第86回アカデミー賞および第71回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞に輝いたイタリアの奇才パオロ・ソレンティーノ。

アルプスの高級リゾートホテルでバカンスを送る作曲家フレッド・バリイジャー(マイケル・ケイン)のもとに、女王陛下からの勲章の授与と出演依頼が舞い込んでくる。フレッドの名を世界中に知らしめた不朽の名曲「シンプル・ソング」を、フィリップ殿下の誕生日に指揮するという名誉あるオファーであったが、彼は興味すら示さない。BBC交響楽団の演奏で偉大なソプラノ歌手スミ・ジョーが歌うと言われてもフレッドはもう引退したからと頑なに拒むのだった……。

母国イギリスのロンドン、そしてニューヨーク、最後はヴェネチアの楽団で24年、作曲と指揮に持てる才能の全てを注ぎ込んだフレッドは、80歳となった今ではすっかり燃え尽きていた。ホテルの宿泊客は、今も世界中のヒーローである元サッカー選手やかつて大ヒットしたロボット映画の役名で呼ばれることにウンザリしているハリウッドスターのジミー・トリー(ポール・ダノ)などセレブぞろい。そんな彼らは皆世間とは違う風変わりな事情を抱えていた。フレッドの60年来の親友である映画監督のミック・ボイル(ハーヴェイ・カイテル)も同じホテルに宿泊していたが、現役を続けるミックは若いスタッフたちと新作の脚本執筆に励んでいる。そんな中、父を心配する娘のレナ(レイチェル・ワイズ)が予約したマッサージやサウナ、健康診断を淡々とこなすフレッド。何ごとにも無気力になってしまったフレッドの唯一の楽しみは、ミックとの昔話と悪ふざけ、そして歳を重ねたがために頭と体のあちこちに出て来た不具合自慢だった。

ある時、部屋へ戻ると、夫のジュリアンと旅行に出かけたはずのレナが泣きじゃくっている。ジュリアンの父であるミックに、君の息子が私の娘を捨てたと告げるフレッド。驚いたミックはすぐに息子を呼び出すが、彼は新しい恋人を連れて来る。フレッドはレナを慰めようとするが、音楽が全てでママのことなど一切顧みなかったパパに夫婦の愛情の何が分かるのかと激しく責められる。フレッドのもとに女王の特使が再び現れ、頑として断るが必至で食い下がる特使に遂にフレッドは本当の理由を語り出す。「シンプル・ソング」にまつわる母への想いを初めて聞いたレナは思わず涙する。

そんな折、長年タッグを組んできたブレンダ・モレル(ジェーン・フォンダ)に主演を断られたミックの映画が製作中止に追い込まれる。ミックが選んだ結末に衝撃を受けたフレッドは「君の音楽は驚きや新しい感動をもたらした」という友の言葉を胸に最後のステージに立つことを決意。だが彼はその前に会わねばならない人がいた。そしてフレッドは10年ぶりにヴェネチアに暮らす妻を訪ねる……。




《2024年度:鑑賞済作品リスト》
■『僕らの世界が交わるまで』2024年1月31日
■『カラーパープル』2024年2月22日

《2023年度:鑑賞済作品リスト》
■『エンパイア・オブ・ライト』2023年3月2日
■『フェイブルマンズ』2023年3月30日
■『生きる LIVING』2023年4月20日
■『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』2023年5月18日
■『aftersun/アフターサン』2023年6月15日
■『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』2023年7月28日
■『コンサート・フォー・ジョージ』2023年8月18日
■『ロスト・キング 500年越しの運命』2023年9月22日
■『キリエのうた』2023年10月19日
■『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』2023年11月16日
■『ティル』2023年12月21日

《2022年度:鑑賞済作品リスト》
■『コーダ あいのうた』2022年3月29日
■『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』2022年5月12日
■『リコリス・ピザ』2022年7月5日
■『エルヴィス』2022年7月15日
■『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』2022年8月16日
■『ビリー・ジョエル:ライヴ・アット・ヤンキー・スタジアム』2022年10月6日
■『恋人はアンバー』2022年11月10日

《2021年:鑑賞済作品リスト》
■『スターダスト』2021年10月21日
■『リスペクト』2021年11月5日
■『tick, tick...BOOM! チック、チック…ブーン!』2021年11月19日
■『ディア・エヴァン・ハンセン』2021年12月2日
■『ラストナイト・イン・ソーホー』2021年12月16日

《2020年度:鑑賞済作品リスト》
■『フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛をこめて』2020年1月17日
■『ジョジョ・ラビット』2020年1月22日

《2019年度:鑑賞済作品リスト》
■『ボヘミアン・ラプソディ』2019年1月9日
■『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』2019年1月24日
■『天才作家の妻 40年目の真実』2019年2月7日
■『ノーザン・ソウル』2019年2月22日
■『グリーンブック』2019年3月6日
■『メリー・ポピンズ リターンズ』2019年3月19日
■『運び屋』2019年4月4日
■『ビューティフル・ボーイ』2019年4月17日
■『ドント・ウォーリー』2019年5月9日
■『山下達郎 シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984-2012』2019年5月23日
■『ベン・イズ・バック』2019年6月7日
■『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』2019年6月20日
■『アマンダと僕』2019年7月5日
■『さらば愛しきアウトロー』2019年7月18日
■『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』2019年8月22日
■『ロケットマン』2019年8月29日
■『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』2019年9月12日
■『アルツハイマーと僕 グレン・キャンベル 音楽の奇跡』2019年9月27日
■『イエスタデイ』2019年10月17日
■『マイ・ビューティフル・デイズ』2019年11月7日
■『ラスト・クリスマス』2019年12月12日

《2018年度:鑑賞済作品リスト》
■『はじまりのボーイミーツガール』2018年1月11日
■『ベロニカとの記憶』2018年1月25日
■『ロング,ロングバケーション』2018年2月14日
■『パーティで女の子に話しかけるには』2018年2月22日
■『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』2018年3月8日
■『フェリーニに恋して』2018年3月29日
■『ワンダーストラック』2018年4月9日
■『さよなら、僕のマンハッタン』2018年4月23日
■『パティ・ケイク$』2018年5月10日
■『ミッドナイト・サン タイヨウのうた』2018年5月24日
■『男と女、モントーク岬で』2018年6月7日
■『レディ・バード』2018年6月28日
■『女と男の観覧車』2018年7月12日
■『悲しみに、こんにちは』2018年7月26日
■『タリーと私の秘密の時間』2018年8月23日
■『輝ける人生』2018年9月6日
■『500ページの夢の束』2018年9月21日
■『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』2018年10月4日
■『エンジェル、見えない恋人』2018年10月18日
■『マイ・プレシャス・リスト』2018年11月2日
■『モダンライフ・イズ・ラビッシュ ロンドンの泣き虫ギタリスト』2018年11月15日
■『souvenir the movie~MARIYA TAKEUCHI Theater Live~』2018年11月30日
■『おとなの恋は、まわり道』2018年12月14日
■『アリー/ スター誕生』2018年12月27日

《2017年度:鑑賞済作品リスト》
■『ミス・シェパードをお手本に』2017年1月12日
■『天使にショパンの歌声を』2017年1月26日
■『たかが世界の終わり』2017年2月16日
■『素晴らしきかな、人生 』2017年3月2日
■『わたしは、ダニエル・ブレイク』2017年3月23日
■『未来よ、こんにちは』2017年3月30日
■『はじまりへの旅』2017年4月13日
■『僕とカミンスキーの旅』2017年5月1日
■『マンチェスター・バイ・ザ・シー』2017年5月15日
■『カフェ・ソサエティ』2017年5月29日
■『20センチュリー・ウーマン』2017年6月12日
■『ラ・ラ・ランド』2017年6月26日
■『歓びのトスカーナ』2017年7月31日
■『エブリシング』2017年8月18日
■『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』2017年8月28日
■『あしたは最高のはじまり』2017年9月11日
■『プラネタリウム』2017年9月25日
■『ブルーム・オブ・イエスタディ』2017年10月11日
■『愛を綴る女』2017年10月23日
■『gifted/ギフテッド』2017年12月11日
■『彼女が目覚めるその日まで』2017年12月25日

《2016年度:鑑賞済作品リスト》
■『きみといた2日間』2016年1月25日
■『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』2016年2月8日
■『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』2016年3月10日
■『幸せをつかむ歌』2016年3月29日
■『マンチェスター・バイ・ザ・シー』2016年5月15日
■『グランドフィナーレ』2016年4月18日
■『最高の花婿』2016年5月2日
■『すれ違いのダイアリーズ』2016年5月16日
■『君がくれたグッドライフ』2016年5月30日
■『教授のおかしな妄想殺人』2016年6月17日
■『ブルックリン』2016年7月1日
■『シング・ストリート 未来へのうた』2016年7月15日
■『ヤング・アダルト・ニューヨーク』2016年7月28日
■『きみがくれた物語』2016年8月19日
■『ハートビート』2016年9月2日
■『アスファルト』2016年9月16日
■『ある天文学者の恋文』2016年9月30日
■『世界一キライなあなたに』2016年10月13日
■『アイ・ソー・ザ・ライト』2016年1027月日
■『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』2016年11月10日
■『誰のせいでもない』2016年11月25日
■『幸せなひとりぼっち』2016年12月26日

《2015年度:鑑賞済作品リスト》
■『ラブ&マーシー 終わらないメロディー 』2015年8月11日
■『ミッション インポッシブル』2015年8月21日
■『ヴィンセントが教えてくれたこと』2015年9月4日
■『Dearダニー 君へのうた』2015年9月18日
■『わたしに会うまでの1600キロ』2015年10月2日
■『パパが遺した物語』2015年10月16日
■『アクトレス~女たちの舞台~』2015年10月29日
■『サヨナラの代わりに』2015年11月13日
■『Re:LIFE~リライフ~』2015年12月3日
■『ディーン、君がいた瞬間(とき)』2015年12月28日