小唄備忘録500番―その177「ほんのりと」 | 江戸小唄と三味線のブログ

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漁夫の若者が、夜中忍んで小舟で島の娘に逢いに行ったという小唄ですが、時季の朝霧の島に隠れる様に留めてある小舟の情景など、ほんのりロマン漂う佳曲です(^^♪

 

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解説:「朝霧」は、秋の朝方に立ち籠める霧で、此処では暖かい水面の上を冷たい空気が流れて発生している様です。

 

古今集「ほのぼのと あかしの浦の朝霧に 島隠れゆく舟をしぞ思う」(一説に柿本人麻呂作)や参議篁の和歌「和田の原 八十島かけてこぎ出ぬと 人には注げよあまの釣り舟」を踏まえているようです。

 

明治中期 小唄備忘録500番―その177「ほんのりと」(1分26秒)

 

書画は岸駒娘婿作「須磨浦・明石浦 真啓図」、下の写真は「海津大崎の朝霧」です。