おすすめBL漫画『溺れるアンチロマンス』 | 偏食猫の好きなものを好きなだけ

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好きなもの=漫画、小説、時々映画について書きます。かなり偏りがあります。

 

永条エイ『溺れるアンチロマンス』

 

ゲイ向けナイトクラブで働く美人ボーイ・天音(あまね)。
触れられることを拒む姿は客の興味を誘い、高嶺の花として愛でられている
――が、実はウブすぎるだけのピュアボーイ。
ホンモノのセックスと恋を知りたいだけなのに…。
そんな折、クラブに常連客の陽介(ようすけ)が来店する。
落ち着いた大人の色気に見惚れるも<遊び人>と噂通りの百戦錬磨の男に
甘く誘われ連れて行かれたのは、なんと抜きまでOKのVIPルーム!
初めて尽くしの快感にあっという間にとろけてしまい――
「俺が恋愛できるカラダにしてあげる」
極上のテクで心もカラダも翻弄されるアダルト中毒ラブ

 

めちゃくちゃ溺れさせてくれる極上BL!!  94点

 

お久しぶりでございます。

なかなかブログを書く時間が作れず、ずいぶんのご無沙汰になってしまいました。

でも、ちゃんと(?)BL作品は読んでいたし、一人熱くなってもいました。尽きることがないですね~。

 

ということで、ブログ復帰第一弾の紹介作品はこちら!

 

永条エイ先生の『溺れるアンチロマンス』。発売ほやほやの作品です。

 

もう表紙から溢れてますよね。美しさ!色気!アダルトな雰囲気!単話売りしている時から「これ絶対好きなやつ!!」と確信していた作品。単行本発売と同時に購入しましたが、良かったですね~。期待どおりでした。いや、ある部分では期待以上でした。うふふ。

 

まず、絵がすばらしい。きれいです。ずっときれい。最初から最後までずっとですよ。これだけで、癒し効果がすごいです。そして、絵の「バランス」がいい。この「バランス」、結構大事ですよね。まず、主人公2人(攻めと受け)のバランス。黒髪、スーツで大人な魅力あふれる陽介と、いわゆる美人だけどかわいさもかっこよさもある天音。2人とも背が高くてスラッとしてて体格差はそんなにないんだけど、並んだ時のバランスがいいから、同じコマに2人がいるだけで最高!!あ、あと永条先生の描く身体。筋肉のつきかたとか、大きさ、厚みとか、本当にすごくいいバランスなんです。細すぎず、マッチョすぎず、めちゃくちゃエロい。最高でした。

 

お話も良かったですねー。天音が【トラウマを克服していく】+【恋に落ちていく】だけでなく、実は陽介が【初めて恋を知っていく】というお話でもある今作。2人の変化が丁寧に描かれていて、めちゃくちゃ良かったです!!

 

天音が陽介に惹かれていくエピソードが丁寧に積み重ねられていくことも、恋愛を信じないと嘯く陽介に正面からぶつかっていく天音のまっすぐさも最高によかった!そして陽介ですよ。彼が天音に惹かれていく過程とか理由もちゃんと説得力があるんです。天音の初心な反応のかわいさだけじゃなくて、天音のしっかりしたところだとか「トラウマがあっても欲しいものを諦めない」強さ、要は陽介には無いものなのかな。彼はいろいろな事情があってある意味恋愛から逃げていたわけですから。そんな彼が、天音によって、恋を知って、彼を求める。いやー、エモい。ていうか、最高すぎ。

 

想いを確かめあった2人が「夢みたい」と言いあう場面、そこからの怒涛の甘々展開には、私もずぶずぶに溺れました。

 

あと私は、攻めの反応というか表情がちゃんと描かれている作品て大好きなんですけど(エッチの場面とかその他諸々)、今作がまさにそれ。天音の反応や言動に虚をつかれたり、動揺したり、グラッときたり、照れたり、余裕がなくなったり、アレの時にめちゃくちゃ気持ちよさそうな顔をしたり。陽介の表情にいちいちやられました・・・。もちろん天音もですが、今作は陽介が本当にいい表情するんでね。そこは是非是非注目してほしいです!

 

そして、最初に書いた「ある部分では期待以上でした」。それは、エロですね。まさかこんなにエロもがっつり描かれているとは!!!これは嬉しい驚きでした。いや、ほんとに。「ありがとうございます!!!!!!」と永条先生に何度心の中でお礼をいったことか。美麗な絵で描かれるエロっていいですねー。最高。

 

永条先生、本作が初コミックスということで「初コミックスでこのクオリティの高さ!!」と驚いたんですが、本当にこれからが楽しみでしょうがないです。次作も超楽しみだし、読み切りとかそういう形でもいいので、天音と陽介の続編とか描いていただけたらなーと思ったり。とにかく『溺れるアンチロマンス』、早くたくさんの人に読んでいただきたい作品でございました。