水の人:Rajendra Singh the Waterman | 高橋翻訳事務所スタッフリレーブログ

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こんにちは。高橋翻訳事務所(http://goo.gl/25cZv)環境翻訳担当のY.M.と申します。

環境翻訳27年前の10月2日、インドの乾いた土地の片隅で、一人水を取り戻す運動を始めた人がいます。

今では水をめぐる環境運動家(environmentalist)として名高いRajendra Singh氏。アーユルヴェーダの知識と教育者としてのキャリアを持ち、公務員として勤務したこともありましたが、役所の無関心に希望を失い、ある日持ち物を売り払ってバスの乗車券を買い、終点の地に落ち着くことになりました。

その地で、森林破壊(deforestation)と近隣の採鉱(mining)によって水が枯れ、村人たちの生活が脅かされていることを知ります。Singh氏はその村に昔から伝わる水の保全技術(water conservation techniques)を復活させ、何年もかかって水を取り戻したことをきっかけに、Rajasthan州全体に活動を広げました。2001年までには6,500km2あまりの活動地域に 4,500の砂防ダム(check dam)を土で手作りし、850にも及ぶ村を水で潤しました。

Singh氏はその後も活動を続け、2006年にはガンジス川源流(headstream)のロハリナグ・パラ水力発電所建築プロジェクト(Loharinag Pala Hydro Power Project)中止運動に大きく貢献しました。

Singh氏が運営するNGO、Tarun Bharat Sanghは、自然資源の保全(natural resource conservation)、男女平等(gender equality)、教育(education)、公衆衛生(public health)、政策(policy)等の分野でコミュニティ活動(community activities)を支援しています。

When the flow of water starts, the flow of life starts. -- 水が流れ始めれば、命の流れも始まる -- 水の大切さをコミュニティと分かち合ってきたSingh氏ならではの言葉ではないでしょうか。

Singh氏の詳しい活動内容はこちら→http://www.tarunbharatsangh.org/regional%20level.html


環境翻訳コラム担当者紹介
環境コンサルタントを経て米国でサステイナビリティ研究を行った経験を活かし、環境に絞って翻訳活動を行っております。修士共同研究ではカリフォルニア州道路公団の依頼で景観計画を作成。サステイナブル・コミュニティに関する研究では代替エネルギーから建築、農業、教育まで幅広い分野を統合する試みに携わりました。調査→分析→報告/発表という一連の流れの中で、必要に応じて関連分野の情報収集を行うなど、環境に関わる各分野に適した正確な翻訳を行います。
株式会社高橋翻訳事務所 
環境翻訳  担当:Y.M.