ドリルになったレーザ光 | 高橋翻訳事務所スタッフリレーブログ

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こんにちは。高橋翻訳事務所(http://goo.gl/25cZv)医学翻訳担当の平井と申します。

医学翻訳強力なレーザ光は、太陽の光を虫眼鏡(magnifying glass)で集めて紙を焦がすのと同様に、レンズやミラーで集光することにより、材料表面を局所的に数千度まで加熱でき、溶融(fusion)や蒸発あるいは昇華(sublimation)させることができます。これにより、板金(plate)の切断や曲げ加工、溶接(weld)あるいは焼入れなどの素形材加工に用いられてきました。最近では、精密加工の領域でも用いられるようになっています。

パーカッション法と呼ばれる従来の加工法は、集光したレーザ光を繰り返し照射することにより、徐々に深さを増していって穴を空ける方法です。いわば集光したレーザ光をドリルと置き換えて形成加工を行うようなものです。

トレパニング法では機械の送り機能やガルバノミラーという走査光学素子を用いて、細く絞ったレーザ光が円形軌道を描くように照射して穴を空けていきます。これは、ちょうど単刃バイトで中繰り加工を行うように、工具の運動を転写する創成加工法となっています。

レーザ加工機能を搭載した5制御工作機械は、駆動機構を初めとした基本構造を5軸制御マシニングセンタと同じくし、切削工具主軸の代わりにレーザ加工ヘッドを搭載しています。実際に、狭くなった血管や尿管を広げて流路を確保するためのステント(stent)を加工することができます。ステントは、体内に入れる医療器具であり、直径2~4㎜程度の網目状の薄い管になっています。これを機械加工で形成することはとても困難ですが、レーザ加工では加工反力がほとんど生じないため、このような微細な部品を形作ることができるのです。


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