常用漢字について | 高橋翻訳事務所スタッフリレーブログ

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政治分野の翻訳 を担当している佐々木です。今回は常用漢字(Kanji characters designated for daily use)について取り上げました。


文化審議会(council for cultural affairs)が改定常用漢字表を答申(report)し、常用漢字が29年ぶりに改められることになりました。常用漢字表は法令や公文書、新聞、雑誌、放送などで使用される漢字の目安を示すものとして1981年に制定され、1,945字が掲載されました。今回の改定では使用頻度の低い5字が削除されて196字が加わり、2,136字となります。パソコンや携帯電話の普及により、書けなくても読めるという漢字が増えましたが、今後も時代の変化に応じた改定が求められます。


課題は新常用漢字を学校でどのように指導していくかです。今回の答申では、すべての漢字を書ける必要はないと明記しています。その一方、小中学校では書き取りの反復練習(repeated practice)が大切だと強調しました。今回の答申を受け、文部科学省(Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology)は新常用漢字をどのように指導するかを検討する専門家会議を発足させます。


改定常用漢字表は約半年後に内閣告示(government public notice)の形で正式に決まる予定となっています。教育現場での混乱を避けるため、事前に具体的な指針を示す必要があるでしょう。


(株)高橋翻訳 事務所 政治翻訳 担当 佐々木