お世話になった方が倒れた。
その5日後のこと・・・・。
その日はテレワーク。
通勤時間分が節約できるから
気持ちに余裕があるはず。
しかしながら、
お世話になった方の容体が気になり
気が気じゃない。
AM6時から仕事始めたから
早めに仕事を終わらせ、
お見舞いに行こう。
と思った矢先、
電話が鳴った。
実家の母親だ。
どうした?
という問いかけに、
声も絶え絶えの返事。
苦しい・・
来て・・・
と聞こえた。
尋常じゃないと察知し、
救急車を呼ぶよう促したが
とにかく来てほしいの一点張り。
やむを得ず車を走らせたが、
朝のラッシユ。
実家までは1時間半以上かかる。
焦る気持ちを抑え、
淡々とハンドルを握る。
実家に着くと
本当に苦しそうな母親の姿。
先生(掛かり付けの病院)
のところへ連れてって・・・。
先生の病院は同じ町内。
普通なら歩いて行ける距離だが、
立つことさえ出来ない母親を車に乗せ
向かった。
先生お願いします!
病院に着いて、
酸素飽和度を測ったら、
82%と信じられない値。
即、酸素吸入。
少し落ち着いたところで、
先生が救急車呼ぶとおっしゃる。
赤十字病院に緊急入院だ。
それを聞いた母親は
入院はイヤ、
猫を残してきたから・・・。
と救急搬送を拒否。
飼っている猫のことが気になる様で、
先生とともに説得するが
言うことを聞かない。
息子さん、
ちょっと来てください。
一人で診察室に入って見せられのは
レントゲンの画像。
お母さん、肺癌です。
耳を疑った。
しかし、
レントゲンに写っているのは
素人がみても明らかに異常。
しかも、
相当大きな病巣。
CT画像も見せてもらったが、
更にはっきり写っていた。
心臓の外壁に癌が浸潤してるね。
と静かに先生がおっしゃった。
え?
いつからなんですか?
いつから母親が悪かったのか、
と
聞いたつもりだった。
しかし、
先生からの答えは
あと1ヵ月くらいかな?
と余命宣告。
心の準備もできてなかった。
絶句した。
母親自身ももちろん
余命は知らされていなかったが、
自分が相当悪いことは分かっていた様だ。
入院したら二度と自宅には帰れないと
察知していたらしく、
自宅に戻りたいと言ってきかない。
とりあえず
酸素濃縮装置の業者を手配し、
自宅に設置することで、
一旦帰宅することになった。