表彰式の合間に、消防団の偉い人の訓示が行われた。団員たちは、全員起立して先輩の言葉に耳を傾けている。
続いて、残る表彰式が行われた。こちらも団に対する表彰で、代表の4人が壇上に上がって市長と敬礼を交換している。
訓示を挟んで表彰を受けたのはこの団だけで、どうやら特別表彰だったようだ。これで全ての表彰式が終わり、いよいよ出初式はクライマックスである。
演台には市の偉い人たちが次々に登場し、消防団員たちに言葉を贈って行く。
県からゲストとして招かれている、貴賓席の人からも消防団員に対する激励の言葉が贈られる。自分たちの地域以外の人からも応援されていると思うと嬉しいに違いない。
最後に、貴賓席を含む全ての参加者が、舞台上の国旗、市旗に向かって敬礼。
全員で万歳三唱をし、閉式と相成った。
広い遠野市で、普段はそれぞれ地元で活動している消防団員たちが、市民の代表として心をひとつにする瞬間である。俺はラグビーという団体競技をやっていたからか、スポコン的な感覚かもしれないがこういった瞬間はとても好きで、同じ瞬間に立ち会えたことは素晴らしい経験だった。