遠野放浪記 2014.08.23.-23 少女たちは成長する | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

いよいよ祭はメインイベント、中学生たちによる奉納相撲が始まる。土俵はこの日のために清められ、両控えには塩が盛られている。

まずは女子相撲から。参加者8人によるトーナメントで、優勝すると金一封が出るらしい。女子同士ということで怪我が無いようにという配慮からか、無制限の相撲ルールではなく片足立ちで両手を使わずに体当たりし合い、土俵から出るか片足以外が土俵に着けば負け。果たしてどんな取り組みになるのだろうか。


まずは1回戦の第1試合。ジャージの子の立ち姿に貫禄を感じる。


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取り組みが始まった。

片足でバランスを取りながら戦わないといけないため、相撲と名は付いているが、相撲とは全く違う競技のようだ。これはこれで最後まで気が抜けない面白さがある。

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初戦はジャージの子が一方的に押し出し。一寸力の差があったようだ。

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続いて第2試合。東方(?)に控える子は、膝に絆創膏を貼っている。このトーナメントに全てを懸けるため、厳しい練習に励んで来たのだろう。

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取り組みはかなり白熱したものになり、一進一退の攻防が続き長い相撲になった。

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赤いジャージの子もかなり粘ったが、最後はトレーニングに耐えて臨んだた絆創膏の子が勝利。

続いて第3試合。この取り組みも、かなりの熱戦になった。

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正直なところ、俺は彼女たちの知り合いでも何でもないため、前評判などどちらが強そうなのかも一切わからない。ふたりともTシャツに短パンという出で立ちだと見分けすら付かなさそうだが、そのぶん純粋に取り組みの内容に集中出来る。

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序盤から、背中に赤いラインが入ったシャツの子がやや優勢だったが、相手もこのままではジリ貧だと悟ったのか、途中から捨て身の攻撃に転じ戦況を盛り返した。

下の場面は、最早膝蹴りである。

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それでも赤いラインの子が土俵際まで追い詰め、勝負あったかと思ったが、まだ此処から粘りを見せるのだから凄い。

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しかし最後は力尽き、赤いラインの子が押し出しで勝利。第2試合を上回る長時間の大相撲になったが、相手は残念ながら一歩及ばなかった。

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いよいよ1回戦最後の取り組み。此処まで全て、俺から見て手前の方の子が勝利を収めている。この取り組みはどうなるだろうか……。

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だが、相手もかなり強そうだ。聞こえて来る声によると、向こう上面の子がこのトーナメントの優勝候補らしい。体格差もあり、余裕が表情に表れているが……。

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立ち合いから、迷いのない怒涛の攻め!

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勝負は一瞬で決し、手前の子は土俵下まで吹っ飛ばされてしまった。


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暫く蹲っていたので心配したが、どうやら怪我はしていないようだ。今回は相手が悪過ぎたようだ……。

これであっという間に4強が出揃い、このまま間を置かずに2回戦に突入する。