遠野放浪記 2014.08.22.-01 夜明け | 真・遠野物語2

真・遠野物語2

この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

運命の夜が明け、昨日とは変わって遠野は穏やかな朝を迎えた。

寝袋から抜け出した俺は、朝ごはんに街で買っておいた洋梨の缶詰を平らげた。これからまた長い旅が始まるので、予めカロリーを蓄えておこう。


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3日間滞在した附馬牛の市街地に別れを告げ、再び孤独な旅を始めることを選んだ。此処がその始まりの、第一歩だ。

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旅の安全を祈願するため、再び早池峰神社の本殿を拝んで行くことにする。

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朝を迎え、水場の仁王様も夜とは全く違う雰囲気を見せる。

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宮司さんが起床する前なので、本殿はまだ目覚め切ってはいない。

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稲荷神社の奥には、此処が妙泉寺だった頃からの歴代住職の墓地があるため、一緒に参拝して行く。

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整備された参道からは少し外れた場所に墓地はあり、ふらっと立ち寄っただけの参拝客はその存在に気付かないことも多い。早池峰神社の長い歴史を感じる上では、知っておかなければならない場所なのだが。

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地元の方々の御先祖様もこの場所に眠っており、今でも訪れる人はいる。歴史上で果たした役目を終え、日常の時間の流れからも切り離されたこの場所で、先人たちは今、安らかな時を過ごしていることだろう。

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さて、そろそろ出発の時間だ。

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次にこの場所に戻って来るのは、何時のことになるだろう。