遠野放浪記 2014.08.20.-07 終焉の末端 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

此処まで来ると、高原の周囲を囲むのは高い山ばかりである。その向こうに何があるのか、巨大な山塊が覆い隠してしまって窺い知ることは出来ない。


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時折現れる僅かな人工物が、辛うじてこの場所に馬が暮らしていたことを物語っている。

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本当に美しいこの風景の中に、馬だけがいない。

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やがて牧草すら生えていない、荒涼とした地面が現れた。今年は牧草の育成が上手く行っていないのか、美しい山や森と対比し寂しい姿である。


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草原の面積自体が減少し、代わりに現れるのは低木の藪や荒れ地である。

実際に行ったことは無いが、イギリスの荒れ野はこのような情景なのだろうか。

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山陰が途切れると、太陽の光に向かって何処までも続いて行くような鮮やかな緑に出会えた。人間には厳しい環境でも、馬にとっては過ごし易いのだろうか。

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道は緩やかに登っている。牧草地の傾斜や段差も顕著になって来て、楽園のような草原地帯から抜け出そうとしていることを感じる。

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やがて茶色い土が剥き出しになった休閑地に行き当たった。

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一帯が柵で囲まれているので、馬が放牧されていた時期もあったのだろう。今年は牧草の育成に専念するのか、何の気配も感じられない土地になってしまっている。

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そろそろ自力で巡れる荒川高原の旅も終わりだろうか。