遠野放浪記 2014.08.18.-09 最果てに吹く風 | 真・遠野物語2

真・遠野物語2

この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

新山から見渡す風景は、これだけで別の世界へ来たことを実感させるに足る風景だ。


1


一番近くの山並みでさえ遥か彼方に見え、見上げれば相変わらず夏の雲がすぐに指先で触れられそうなところにある。

2

3


このあたりはもうほぼ平坦なので、パティに跨って走ると風を切って非常に気持ち良い。

4


何時の間に風車はすぐ近くに見えて来た。

5

6


遠野の市街地からは、新山と対を成す貞任のウィンドファームが見える。街から見ると風車は小さく見えるが、むしろ15km以上離れた街からでもあれだけはっきりと見えるのだから、その大きさは計り知れない。

7

8

9

10


こうした高所に広い平地があるという土地は貴重で、人もあまり来ないような場所には風力発電のベースが作られることが多い。

11


何機もの風車が一斉に唸りを上げて回転する光景は勇壮でもあり、またあまりにも日常生活から掛け離れたスケールに恐怖さえ感じることもある。

12

13

14

15

16


新山のウィンドファームは貞任のそれよりもずっと広いようだ。よもや遠野の最果ての地にこのような光景が広がっていようとは。

街からはアクセスし辛いため、人とすれ違うことはまずない。無人の荒野で風車だけが唸りを上げている様は、一種異様ですらある。この先で果たして鬼が出るか、蛇が出るか……。