遠野放浪記 2014.07.26.-10 夏の空に立ち上る | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

迷岡もだいぶ低い地域まで下って来た。

水田を挟んだ向かい側の一角で、野焼きが行われ白い煙が空に立ち上っていた。


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真夏に野焼きとは珍しい。しかもあの場所でだけとは、何か急に燃やして処分しなければならないものが出たのだろうか。

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さらに下って行くと、野焼きの現場のすぐ脇を走る小道を見付けた。

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道の脇には点々と焼け跡があるので、このあたりでは夏の野焼きが日常茶飯事なのかもしれない。

いったい何を燃やしているのか気になったが……近くまで行くのはやめておいた。

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下の道を進むに連れ、心なしか遥か彼方に見えていた筈の森が段々と近付いて来たように思える。

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振り返ればその景色は果てしなく広い。

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野焼き現場を通り過ぎると、これまで森の向こうに隠れていた上の道が見えて来て、しかもなだらかな坂を成して下の道と合流しようとしているのがわかった。

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もうそろそろ、迷岡も終点が近いのだろうか。

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道の向こうに数軒の家が集まっているのが見え、その先はどうやら行き止まりだ。

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取り敢えずあそこまで、歩いて行ってみよう。