遠野放浪記 2014.05.03.-09 旅に出る間 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

街で買い物などして明日の準備を済ませ、後は夜のうちに目的地に辿り着くのみ。

その前に、駅前ののんのんで一服して行くことにした。


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日によって早く閉店してしまったり、カッパ店長が留守にしていたりするので、店に入れたらラッキーだ。

学生の頃から御世話になっている女将さんには、最近全然会えていないが元気だろうか。

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取り敢えずおやつにのんのんパフェを発注。今日のケーキはイチゴだ。

これを食べないと遠野に来た気がしない。初めての旅の頃からずっと思い出の味だ。

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さらに少し早いが、今晩は人里離れた場所に移動する予定のため、晩ごはんも済ませておくことにする。

カッパ店長が店に立つようになってから急増したネタ系メニューのひとつで、SLが走るシーズンだけ発売されるSLラーメンを発注。

SL型にカットされた海苔に車輪をイメージしたレンコン、銀河に散りばめられたメンマとネギが子供心を擽る。一日50杯限定なのは、海苔を精密にカットする店長の精神的な限界なのだろうか……。

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今日はあまり客も来なく、店長も俺とひとしきり世間話をした後、早々に店仕舞いの支度を始めた。

俺は明日、明後日と街から離れるので、次に会えるのはいつになるだろうか。店長にも、そして女将さんたちにも、何時までも駅前で遠野に辿り着いた旅人や、或いは山から帰って来た旅人を迎えてくれる存在でいて欲しい。