遠野放浪記 2014.03.21.-12 小舟戸八幡宮・そのいち | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

俺は花巻の中心街に出て、城跡やイトー●ーカドーを横目に見ながら北上川を目指した。

まだじんわりとした寒さが残り、夕暮れが近付く市街地に人の姿は無く、やや物寂しい雰囲気。


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街外れに近付いた場所に、小舟戸八幡宮が鎮座している。

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花巻からイギリス海岸を経て、似内駅へ向かう途中でこの神社の前を通り掛かったが、足を踏み入れることは出来なかった。

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今、この早春の夕暮れ、俺は5年越しに小舟戸八幡宮を訪れることが叶った。

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境内に入ってすぐに、注連縄を施された御神木が出迎えてくれる。周囲に高い建物がない中で、御神木だけが空に向かって背伸びするその姿は遠くからでもすぐにわかる。

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参道の両脇には、花巻神社を凌ぐ数の石碑が立ち並ぶ。

参道から外の道はよく見えるが、外を通り掛かっただけだとなかなかこの石碑群には気付かない。神域である境内を秘匿する不思議な力が働いているかのようでもある。

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石碑に迎えられながら、いよいよ小舟戸八幡宮本殿との御対面の時間が近付く。