遠野放浪記 2014.02.16.-12 一本道 | 真・遠野物語2

真・遠野物語2

この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

列車は僅か2駅で終点の北上駅に到着し、再び盛岡に向けて戻って行く。


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何と停車場はレアな0番ホームだ。そして隣の1番ホームには、既に一ノ関行きの列車がスタンバイしている。

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北上駅には僅か5分足らずの滞在。乗客たちは皆足早に乗り換え先の列車に入って行く。

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北上から南の大地も、真っ白な雪に全てが包まれていた。何処まで走っても、雪に支配された、未だ春遠い街並み。

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そんな景色の中でも、列車は愚直に走り続ける。青空に向かって走り続ける。

東北が本当に太陽の光に包まれるのは、まだまだ先のことになるだろう。それでも、この土地を愛する人たちと列車の力があれば、長い冬も寂しくない。

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岩手県南の大きな街を過ぎ、一ノ関が近付くに連れ、空の雲も晴れて来た。

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車窓に映る幾つもの道。この道の数だけ、人々の営みがこの土地にある。

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明けない冬、旅はまだ続く。