遠野放浪記 2013.12.28.-14 眠れない夜 | 真・遠野物語2

真・遠野物語2

この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

今日の晩ごはんは、Deんで。

特に誰とも約束はしていなく、独り気儘に飲むつもりだ。


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お通しにはいぶりがっこが出て来た。非常に美味しい。

そしてこの店に来たら、理想のからあげの発注はマスト。

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後は、メニューを眺めて珍しいものが入荷していないか探る。

Deんでは定期的に限定メニューが登場するのだが、今日はばくらいという海鞘の塩辛が入っていた。

海鞘好きの俺としては、発注しない手はない。

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どのメニューも期待に違わず、非常に美味しい。

気の向くままに食べたいものをお願いし、ゆるやかに腹と心を満たす時間が流れて行く。

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ところで、もうそろそろ店を出ようかというタイミングで気付いたのだが……カウンターの端の席に、見覚えがある人の姿が……。

今日は会えないかと思っていたアノ人が、たまたまDeんに友人の方と一緒に飲みに来ていたのだ。


友人の方はくら乃屋さんの常連とのことで、年の瀬も押し迫ったこの日に出会えたのも何かの縁、ということで記念に写真撮影をお願いしたところ、ふたつ返事でOKだった。

早速カウンターのMISUZUさんにシャッターを押していただいた。

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すると、何故かその様子を見た他の客の人たちもわらわらとカウンターに集まって来て、次々に記念撮影が行われた。

取り敢えず、アノ人以外とは全員初対面である(当時)。

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だいたい、遠野で誰かと出会うときってこんな感じだな。これが遠野の魔力なのかもしれない。

そもそも誰かとの初対面の頃の記憶を辿ってみて、酔っ払っていなかった人がいない。


そんな感じで、今晩は解散。俺は女将さんとその友人の方に便乗し、TAXIで宿まで帰ることにした。

女将さんともお友達とも、個人的に話したいことはいろいろとあったのだが、今晩は全員出来上がっていてグダグダになりそうだったので(特に俺が)、それぞれ部屋に戻って寝ることにした。

時間はまだたっぷりある。楽しみは明日に取っておこう。


遠野は刺激的な場所である。毎回何かしら新しい出会いがあり、それは俺の思惑など軽く越えて予想だにしない結末を用意している。

2013年の最後に俺に何が起こるのか?楽しみに飛び込んで行きたい。