番外編 ダルくない小瀬川探訪記18 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

金矢から花巻駅に戻ろうとしていた俺は、とある建物の壁に地域の地図が貼ってあるのを発見した。


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あれ?!

小瀬川って此処からすぐ近くなんじゃないのか。

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半ば小瀬川を諦めかけていた俺は、俄かに降って湧いた希望に一も二も無く飛び付いた。

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通りから瀬川沿いの河原に入り、パティと共に道なき道を行く。

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瀬川の流れはとても綺麗だ。透き通っている。

こんな川が流れる街で暮らす人の日常は、きっと素敵なのだろう。

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やがて、再び橋が見えて来て、俺は河原から自動車道に上った。

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行く手には小高い丘が待ち構えている。

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眩しい日差しをも遮る森が、丘の両側に迫っている。この場所も、何かの境界線なのかもしれない。

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丘を越えると、また小さな街があった。でも、此処はまだ小瀬川ではないみたいだ。

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半分俗世から切り離されたような街を抜け、坂道を下る。

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その先には、ちょっと広めの農業地帯が広がっていた。

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何処かと何処かの交差点。進むべき道は自由選択だ。

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地図を思い出しながら真っ直ぐ進むと、家の姿が消えた。

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行く手に見える小さな街が小瀬川なのだろうか。

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もう時間的にもチャンスは無い。此処まで来たからには、ひと目小瀬川を拝んでから帰りたい……。