遠野放浪記 2013.09.23.-05 友達ひゃくにん…… | 真・遠野物語2

真・遠野物語2

この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

日本には古来、山の上で食べるおべんとうは地上の3倍美味しいという言い伝えがあるので、俺もそれに倣って小屋の中に置いてある木材に腰かけ、おべんとうのつぼ漬を食べてみた。

まあ確かに、美味かったのだが、あくまで¥100で買える漬物なので「は!美味い!」となる程のアレではないような気がしたぞw


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ちなみに俺がおべんとうを食べている間、横浜からはるばる車で来たという人が綾織側から上って来たのだが、彼はパティを見るなり「え?あの坂道を上って来たの?スゲー!」と叫ぶと、小屋を飛び出してそれきり何処かに行ってしまった。俺が下山の支度をしている間、遂に彼は戻ってこなかったのだが、いったい何者だったのだろう……。

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さあ、それではパティと一緒に帰ろう!

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穏やかな秋の青空の下、帰りは下り坂の牧場地帯を駆け抜けるのが最高に気持ち良い。

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やがてまた森の中に入り、木々の背は見上げる程に高くなった。

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下りは楽なもので、25分足らずでもう麓まで辿り着いてしまった。あまりにも急激に山を下ったから、耳が痛いw

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綾織まで戻って来ると、空には厚い雲が掛かり始めてしまった。これから少しずつ、天気は下り坂なのかも。稲刈りの人たちは少々急いだ方が良さそうだぞ。

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あっ、この曲がり角ではネコが集会をしていたっけ。

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山を登り始めたときにはあんなに晴れていたのに、たったの3時間足らずで空の様子は全く変わってしまった。

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今のところ、すぐに天気が荒れ始めるといった様子はなさそうだが……。

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高い場所から見下ろす綾織の街が、何だかミニチュアの箱庭みたいに見える。

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この灰色の雲の下で、実際の街も何だか静かで寂しく見える。

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このあたりの田圃では、もう稲刈りが終わっている……。

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こっちでは、今まさに刈り取り作業が始まったばかりだ。

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綾織周辺は遠野盆地の中でも特に、広大な田園地帯が見られる。その全てを覆っている黄金の絨毯も、やがて白一色に変わる。

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出来ればもう少し、遠野に居たいけれどなぁ……。そこんとこ悲しいさだめなのよ。

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一番近くの綾織駅に汽車が来るまで、小一時間。最後まで綾織の風景を見て回ろう。