遠野放浪記 2013.09.14.-01 新しい冒険 | 真・遠野物語2

真・遠野物語2

この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

あのエイスリンちゃんの足跡を巡る旅から早2ヶ月、俺の身にはもう既に遠野への禁断症状が現れつつあった。

夏休みには、碓氷峠を横川から軽井沢まで歩いたり、欅平で一ヶ月分の豪雨に見舞われて大変な目にあったりと、相変わらずエクストリームな時間を過ごすことが出来たが、9月の連休には約束通り(?)再び遠野を訪れることに決めていた。それに今回は、7月の旅の流れからどうしてもとある場所に行きたく、その場所に辿り着けば俺の遠野放浪記も大きな節目を迎えるであろうとあって、俺の気合も並々ならぬものがあったのだ。

というわけで、早速出発だ!


まずは旅の前の腹ごしらえに、遠野郷人会の御土産にいただいた遠野蕎麦をいただく。

蕎麦汁は付いていなかったので、市販の麺汁でいただいたが、そこいらの乾麺の蕎麦とは格が違った。自分で出汁から拵えれば、もっと美味しくいただけるだろう。

ついでに蕎麦湯も味わって、ボリュームも満点の朝ごはんだった。


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身支度も済ませて相棒のパティと一緒に本郷の自宅を出発したが、どうにも天気がよろしくない。

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9月にもなると、都内といえども朝晩は少しずつ涼しくなって来る。季節の変わり目特有の、御機嫌斜めな空模様だ。

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まだ日は充分に長く、街は薄明るい。

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本郷通りから天神様の切通坂を下り、台東区へ。

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上野駅周辺も、空が明るいからかこの時間にしては賑やかに感じる。

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前回と同じく、公園口から上野駅に入る。

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帰りに手間取るのも嫌なので、遠野との往復で切符を買うことにした。

尤も、遠野駅の券売機前が手間取る程混むとも思わないが……。

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ホームには既に宇都宮行きの列車が待機していた。

6時前とはいえそこそこ人が集まって来ているが、昼間の列車に比べればだいぶ静かだ。

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暫くして発車時刻が訪れ、列車は静かに上野駅を出発した。

清々しい朝の旅立ちだというのに、東京の空は灰色のままだ。せめて雨は降らないで欲しいのだが……。