台湾で新型コロナウィルスが猛威を振るい始めてもう(まだ?)2週間。
台湾ではこれまでにない緊張感を持って皆が生活しています。
今の状態はこの新型コロナウィルスの流行がどこまで行くのか全く予想がつかない状態。
つまり一年前、1回目の緊急事態宣言が出された時の日本の緊張感に似ています。
これまでの平穏だった1年が本当に夢だったかのようです。
今思えばこの平穏な1年は奇跡のようでしたし、よくここまで持ちこたえたと思います。
この間にワクチンができ、現在は先進国を中心に接種がどんどん進められています。
台湾では医療関係者や高年齢層の一部ではその接種が始まりましたが、まだまだ行き渡るには程遠い状況です。
そんな中、中国がドイツのビオンテックからワクチンを購入しようとする台湾の邪魔をしていると言うニュースが流れております。
<抜粋>
台湾の蔡英文総統は26日、ドイツのバイオ医薬会社ビオンテックから新型コロナウイルスワクチンを購入するのを中国が妨害していると名指しで非難した。
台湾は英アストラゼネカ、米モデルナ両社に数百万回分のワクチンを発注したが、およそ70万回分しか届いておらず、接種率は約1%にとどまっている。
蔡氏は与党・民進党の会合で、アストラゼネカおよびモデルナとの契約は「円滑に」進んだとする一方で「ビオンテックについては、同社の独工場から調達する契約が完了寸前だったが、中国が介入したため合意できていない」と説明した。
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相変わらずの中国の妨害行動。
これで益々台湾人の心が離れて行くことが理解できない人たち。
またこのビオンテックに関しては、もう一つ気まずい問題があります。
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<抜粋>
製薬大手の上海復星医薬(集団)(上海市)は9日、ドイツのバイオ医薬品メーカー、ビオンテックが手掛ける新型コロナウイルスワクチン「メッセンジャー(m)RNAワクチン」を中国で生産すると発表した。年産量は10億本となる見通し。
(中略)
2社は来月(6月)中旬に合弁会社の設立に関する最終協議を締結する見通し。
復星医薬(集団)は昨年3月、ビオンテックからmRNAワクチンの中国本土(大中華地区含む)での供給に関するライセンスを得たと発表。中国本土で臨床試験を進めており、試験は11月末に第2相(フェーズ2)に入っている。
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台湾国内ではもともとビオンテック社製は早くても8月以降の手配になると見ていたようですが、このワクチン入手が中国経由でしかできなくなれば、台湾としては諦めるしかないでしょう。
ドイツって何だか中国が好きな人が多いんですよね。
一方でドイツに留学した台湾人が「アメリカ人と違ってドイツ人は中国と台湾の違いを認識している人が多い」とも言っていました。これってアメリカをディスっちゃってるかな。