「原発は儲かる。堅いシノギだな。動き出したらずっと金になる。これ一本で食える。
シャブなんて売らんでもいい。
原発はあんたたちふうに言えば、タブーの宝庫。それが裏社会の俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ。はっはっは」
「じーさん、ばーさん連中なんて、一通り説明されれば、原発は夢工場だと思っただろう。実際、そうなんだ、この街にとっては。なにしろ国のお墨付き。
偉い先生と一緒に『放射能は厳重に管理されている』と説明を受けるからみんな信用する。田舎の人間は権威に弱い。大学の先生、これが効く。」
何もない田舎に狙いを定め、絶対安全だと騙し、札束をチラつかせ、893のサポートを受け、地震大国・日本に54基もの大規模環境破壊装置・原発、そして福島原発事故が・・
日本は自然災害大国:M6以上の地震回数、世界全体の20.5%、活火山数7.1%
「原発と共生」? 地元住民が大合唱??
双葉町、原発マネーに溺れて財政危機*原発城下町の悲哀。
寿都町長「核のごみ」最終処分場に応募検討ー最大20億円の交付金欲しさに・・
Yahoo!ニュース・文春オンライン 10/4(日) 11:01配信
「原発は儲かる。堅いシノギだな」 街の顔役だったヤクザが見せた正体とは
【30年近くヤクザを取材してきたジャーナリストの鈴木智彦氏は、あるとき原発と暴力団には接点があることを知る。そして起こった東日本大震災――。鈴木氏が福島第一原発(1F)に潜入したレポート、『 ヤクザと原発 福島第一潜入記 』(文春文庫)より、一部を転載する。(全2回の1回目/ 後編 に続く)
原発は儲かる
「海から固めた。まずは漁協の組合に話を通して、抜け駆けがないようまとめたんだ」
親分の真後ろには町内会の会長が座っている。昭和ならともかく、平成4年に暴力団対策法が施行され、もう20年近く経つというのに、誰も気にしている様子はない。暴力団は完全に街の一部にみえた。都市部とはまったく違う空気と価値観……同じ日本とは思えない。タイムスリップした気分だ。
原発について質問したのは、ただの好奇心からだった。今回の来訪は20年以上前の抗争事件の取材が目的だ。
殺し殺され、という話の核心は、祭りの翌日、事務所で訊かせてもらうことになっていた。前日入りしたのは、親分から「ヤクザは警察がいうようなごろつきじゃない。暴力団と呼ばれるのは心外だ。いっぺんうちの祭りに来い。あんたの目で確かめてくれ」と要望されたからだ。
たまたま近くに原発があったから訊いた。座持ちのための世間話に過ぎない。
「原発は儲かる。堅いシノギだな。動き出したらずっと金になる。これ一本で食える。シャブなんて売らんでもいい。俺、薬は大嫌いだからな。薬局(覚せい剤を密売する組織をこう呼ぶ。暴力団内部でも侮蔑的なニュアンスがある)やるくらいなら地下足袋履くほうがましだ。それに原発はあんたたちふうに言えば、タブーの宝庫。それが裏社会の俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ。はっはっは」
代紋なしでは捌ききれん
「なにも特別なことじゃない。どでかい公共工事が小さい街にやってくる。言ってみりゃ、ただそれだけのこと。ダムや高速道路と同じ。それが原子力発電所という、わけのわからんもんいうだけじゃねぇか。街を代表して電力会社と交渉し、ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。それだけじゃとても人手が足りんから、あとはよその場所にいる兄弟分なんかに話を振ったり、普段から仲のいい組長連中の会社を使う。どでかいシノギになるから、代紋なしではとても捌(さば)ききれんし、工事だって進まない。俺が何度もいうように、悪は悪でもヤクザは必要悪。百聞は一見にしかず。この祭りをみれば、あんたも分かっただろう。
田舎の人間は権威に弱い
「原発がいいか悪いか、普通の人間にはわからんよ。電力会社が東大あたりの偉い先生を連れて説明に来る。やれ日本には石油がない、指先ほどのウランがあれば、たくさんのドラム缶に入った石油と同じだけ電気が作れる、なんて言われたら、へぇ、となる。俺らの世代は石油ショックを経験しとるから説得力があったね。
じーさん、ばーさん連中なんて、一通り説明されれば、原発は夢工場だと思っただろう。実際、そうなんだ、この街にとっては。なにしろ国のお墨付き。偉い先生と一緒に『放射能は厳重に管理されている』と説明を受けるからみんな信用する。田舎の人間は権威に弱い。大学の先生、これが効く。
表面上、頼もしい街の顔役だが……
(建設の)話が表に出たら、街は蜂の巣をつついたような大騒ぎになったよ。もう土地はこっちで買ってあるし、それから騒いでも遅(おせ)ぇんだけどな。賛成、反対……みんな好き勝手言うけど、本音を言えば金、金、金、どれだけ儲かるのか、いくら稼げるのか、頭にあるのは金のことしかない。電力会社は普通の企業と規模も体質も違う。バックにいるのは日本政府だ。素直に、はいはい言ってたらなめられちまう。あっちこっちから蟻が群がってきて、儲けがよそに持ってかれちゃうんだ。
表面上、親分は頼もしい街の顔役にみえた。地域密着に関しては仰せの通りだ。が、何年も暴力団取材をしていれば、言葉のすべてを額面通り受け取るウブさは消えている。慕われているのか、怖がられているのか、その両方か、割合の判別はある程度できる。
どんな暴力団であれ、彼らの存在価値が暴力であるという前提は変わらない。程度の差こそあれ、恐怖で他人を支配し、コントロールするのは、暴力派だろうと穏健派だろうと同じだ。流行のエコカーだって有毒ガスをまき散らす。程度が少ないというだけで毒は毒である。
「みんな狂うんだよ、金に」 福島のヤクザが「墓でがっつり」を狙ったワケ へ続く】一部抜粋
シャブなんて売らんでもいい。
原発はあんたたちふうに言えば、タブーの宝庫。それが裏社会の俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ。はっはっは」
「じーさん、ばーさん連中なんて、一通り説明されれば、原発は夢工場だと思っただろう。実際、そうなんだ、この街にとっては。なにしろ国のお墨付き。
偉い先生と一緒に『放射能は厳重に管理されている』と説明を受けるからみんな信用する。田舎の人間は権威に弱い。大学の先生、これが効く。」
何もない田舎に狙いを定め、絶対安全だと騙し、札束をチラつかせ、893のサポートを受け、地震大国・日本に54基もの大規模環境破壊装置・原発、そして福島原発事故が・・
日本は自然災害大国:M6以上の地震回数、世界全体の20.5%、活火山数7.1%
「原発と共生」? 地元住民が大合唱??
双葉町、原発マネーに溺れて財政危機*原発城下町の悲哀。
寿都町長「核のごみ」最終処分場に応募検討ー最大20億円の交付金欲しさに・・
Yahoo!ニュース・文春オンライン 10/4(日) 11:01配信
「原発は儲かる。堅いシノギだな」 街の顔役だったヤクザが見せた正体とは
【30年近くヤクザを取材してきたジャーナリストの鈴木智彦氏は、あるとき原発と暴力団には接点があることを知る。そして起こった東日本大震災――。鈴木氏が福島第一原発(1F)に潜入したレポート、『 ヤクザと原発 福島第一潜入記 』(文春文庫)より、一部を転載する。(全2回の1回目/ 後編 に続く)
原発は儲かる
「海から固めた。まずは漁協の組合に話を通して、抜け駆けがないようまとめたんだ」
親分の真後ろには町内会の会長が座っている。昭和ならともかく、平成4年に暴力団対策法が施行され、もう20年近く経つというのに、誰も気にしている様子はない。暴力団は完全に街の一部にみえた。都市部とはまったく違う空気と価値観……同じ日本とは思えない。タイムスリップした気分だ。
原発について質問したのは、ただの好奇心からだった。今回の来訪は20年以上前の抗争事件の取材が目的だ。
殺し殺され、という話の核心は、祭りの翌日、事務所で訊かせてもらうことになっていた。前日入りしたのは、親分から「ヤクザは警察がいうようなごろつきじゃない。暴力団と呼ばれるのは心外だ。いっぺんうちの祭りに来い。あんたの目で確かめてくれ」と要望されたからだ。
たまたま近くに原発があったから訊いた。座持ちのための世間話に過ぎない。
「原発は儲かる。堅いシノギだな。動き出したらずっと金になる。これ一本で食える。シャブなんて売らんでもいい。俺、薬は大嫌いだからな。薬局(覚せい剤を密売する組織をこう呼ぶ。暴力団内部でも侮蔑的なニュアンスがある)やるくらいなら地下足袋履くほうがましだ。それに原発はあんたたちふうに言えば、タブーの宝庫。それが裏社会の俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ。はっはっは」
代紋なしでは捌ききれん
「なにも特別なことじゃない。どでかい公共工事が小さい街にやってくる。言ってみりゃ、ただそれだけのこと。ダムや高速道路と同じ。それが原子力発電所という、わけのわからんもんいうだけじゃねぇか。街を代表して電力会社と交渉し、ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。それだけじゃとても人手が足りんから、あとはよその場所にいる兄弟分なんかに話を振ったり、普段から仲のいい組長連中の会社を使う。どでかいシノギになるから、代紋なしではとても捌(さば)ききれんし、工事だって進まない。俺が何度もいうように、悪は悪でもヤクザは必要悪。百聞は一見にしかず。この祭りをみれば、あんたも分かっただろう。
田舎の人間は権威に弱い
「原発がいいか悪いか、普通の人間にはわからんよ。電力会社が東大あたりの偉い先生を連れて説明に来る。やれ日本には石油がない、指先ほどのウランがあれば、たくさんのドラム缶に入った石油と同じだけ電気が作れる、なんて言われたら、へぇ、となる。俺らの世代は石油ショックを経験しとるから説得力があったね。
じーさん、ばーさん連中なんて、一通り説明されれば、原発は夢工場だと思っただろう。実際、そうなんだ、この街にとっては。なにしろ国のお墨付き。偉い先生と一緒に『放射能は厳重に管理されている』と説明を受けるからみんな信用する。田舎の人間は権威に弱い。大学の先生、これが効く。
表面上、頼もしい街の顔役だが……
(建設の)話が表に出たら、街は蜂の巣をつついたような大騒ぎになったよ。もう土地はこっちで買ってあるし、それから騒いでも遅(おせ)ぇんだけどな。賛成、反対……みんな好き勝手言うけど、本音を言えば金、金、金、どれだけ儲かるのか、いくら稼げるのか、頭にあるのは金のことしかない。電力会社は普通の企業と規模も体質も違う。バックにいるのは日本政府だ。素直に、はいはい言ってたらなめられちまう。あっちこっちから蟻が群がってきて、儲けがよそに持ってかれちゃうんだ。
表面上、親分は頼もしい街の顔役にみえた。地域密着に関しては仰せの通りだ。が、何年も暴力団取材をしていれば、言葉のすべてを額面通り受け取るウブさは消えている。慕われているのか、怖がられているのか、その両方か、割合の判別はある程度できる。
どんな暴力団であれ、彼らの存在価値が暴力であるという前提は変わらない。程度の差こそあれ、恐怖で他人を支配し、コントロールするのは、暴力派だろうと穏健派だろうと同じだ。流行のエコカーだって有毒ガスをまき散らす。程度が少ないというだけで毒は毒である。
「みんな狂うんだよ、金に」 福島のヤクザが「墓でがっつり」を狙ったワケ へ続く】一部抜粋