放流しなければダムは決壊、さらに大災害を招く…“苦渋の決断”だったと担当者は言うが・・

しかしもっと早い段階で放水量を徐々に増やしていれば緊急放流もせずに済んだのではなかったのだろうか?

7月5日14時、気象庁が緊急会見。大雨特別警報が11府県に出された時点で、
ダムの水位を下げるべく、下流に危険が及ばない範囲で放流していれば・・

緊急放流するにしても、もっと緩やかに放流していたなら・・

河本ダムの緊急放流が引き金となり、堤防は決壊
真備町地区の避難指示、堤防決壊確認のわずか4分前
【倉敷市は6日午後10時に地区の全域に避難勧告を発表。午後11時45分に小田川の南側、7日午前1時半に北側にそれぞれ避難指示を出した。

 国交省はその約4分後の午前1時34分ごろ、小田川との合流地点近くの高馬川で堤防の決壊を確認。午前6時52分ごろには、すぐ近くの小田川の堤防決壊も確認】一部抜粋

愛媛県・肱川の決壊は、もはや天災ではなく人災。
【西日本豪雨取材報告】「これは天災じゃなくて人災じゃ思います」!危険水域を超えたダムの放水!下流を守るために大洲市が遊水地になった!?

この人災とも言える悲劇を繰り返さぬよう、関係者は “苦渋の決断”と 開き直るのではなく、
下流域を危険にさらす緊急放流せずに、ダムを決壊させない方策を検討すべきだろう。





全国的に記録的大雨の恐れ 気象庁が警戒呼びかけ2018年7月5日17時48分

〔記録的豪雨〕西日本6県に大雨特別警報発表 直ちに命を守る行動を(6日22時40分現在)
6日22:40現在、鳥取県・岡山県・広島県・福岡県・佐賀県・長崎県に大雨特別警報が発表されています。これまでに経験したことのないような大雨となっています。最大級の警戒をしてください。

【西日本豪雨「空白の66時間」を視覚化】
【7月5日14時
気象庁が緊急会見。記録的大雨、大災害の注意喚起

7月8日8時
政府が非常災害対策本部設置

この間の出来事を首相動静、気象庁、被害状況の3つの観点でタイムテーブルに整理。



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 FNN PRIMEより
「もう放流はしないでくれ」水没の街にみたダム行政の”限界”【西日本豪雨】
【「氾濫するから、ダムの放流はしないでくれ」
当日、スタッフが聞いたダムの放流サイレンは、ダム側から連絡を受けて市が鳴らした。その中で高梁市の防災責任者は、こんなやりとりがあった事を明かした。

高梁市の防災責任者「実は河本ダムに言ったんですよ。『これ以上流すと氾濫するから、もう放流はしないでくれ、頼むからやめてくれ』と。でも河本ダムからは『放流しなければダムが決壊する。そうなればもっと甚大な被害が出るから無理です』と言われました。そのタイミングは…観測所の水位が8メートルの危険水域を超えていたのが午後7時前だったので、その後だったと思います」

ダム決壊はさらに大災害を招く…苦渋の放流決断
上流にいくつかあるダムのうち、河本ダムは治水目的のダムの一つで今回緊急放流を行っている。実は午後3時頃から急激に流入する水が増加し、毎秒500トンを超えていた。そこで午後7時に毎秒391トン、平時の39倍を放流。午後8時に平時の40倍、その後も9時、10時とそれを上回る放流が行われ、午後11時には流入量とほぼ同じだけ放流する緊急放流が行われた。

CG画面など午後7時の時点ですでに危険水域の8メートルを観測していた中、なぜ緊急放流を行ったのか?河本ダムを管理する岡山県の担当者はこう答える。

岡山県の担当者「(ダムの)容量というのは限られていますので、その容量まで水が溜まるんですけど、それ以上溜まりますと、ダムの決壊という非常に大災害の恐れがありますので、それは絶対に避けなきゃいけない。まだ検証とかそういった話が出来ていませんのでどの辺が影響あったかのかはこの場では言えない…」

まさに“苦渋の決断”だったという。

しかしもっと早い段階で放水量を徐々に増やしていれば緊急放流もせずに済んだのではなかったのだろうか?

前述の末次教授は“ダムの限界”について「洪水調節のためだけならば水位を事前にぐっと下げておけばよいのですが多目的ダムだと発電したり生活用水を貯めたりするので全部放流できるわけではない。」と語る。】一部抜粋