可視光以外の 紫外光・赤外光も、エネルギーとして取り出すことができれば・・
発電効率もコストも、飛躍的に改善される。

気象庁・雲と紫外線に拠れば、曇天でも、紫外光・赤外光の量はさほど減らないとのこと。

目に見えずとも、そこにエネルギーは存在する。

たとえば、重力。
車道の下に重量計、走行する自動車の重さ(秤の針が振れる力)で発電するとか・・

重力の利用ではないが・・フランスでは、ソーラーパネルを道路に敷設する試み


たとえば工場や家庭の温排水。
「温泉発電」事業化 国が支援:温泉や工場排水で発電できる熱発電チューブも

未利用のエネルギーは無尽蔵。
無線で送電できれば、送電ロスもなく、原子力ムラが握る送電網を利用せずに済む。

常識は壊すもの。失敗は成功の元。
既成概念に捕われることなく、どんどん空振りして、地産地消のエネルギーサイクルを実現できれば、

原発という環境破壊装置に頼る、原子力ムラ・旧電力9社は淘汰されるだろう。

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 毎日新聞・東海イズムより
街中どこでも発電、充電 自然エネルギーを利用した効率のいい街づくりを目指して
【――取り組んでいる「『人と街と太陽が調和する』創・送エネルギーシステム」について教えてください。

 一言で言うと「効率のよい太陽電池と熱音響機関による発電・送電を取り入れた街づくり」です。いかに効率よく太陽電池を作っていくか、というエネルギーの研究と熱音響機関という新しいシステムを融合した研究です。それら太陽電池と熱音響発電システムの二つでエネルギーをつくり、できたエネルギーを無線で車などの電力が必要なものに送ること、トータルでエネルギーを考えるという研究です。

 ――熱音響機関はどういうものですか。

 気体は、温度が温かいと膨張します。気温が冷たいと収縮します。この現象を応用して熱を電気に変換する装置です。熱い部分と冷たい部分を共存させることで熱い部分で空気が膨張し、冷たい部分で空気が収縮するので、膨張と収縮を繰り返していくことで振動が発生します。振動は、人間にとって音として聞こえるものですが、熱からも音は発生します。これが熱音響機関です。音、つまり空気の振動を、リニア発電機を使って電気に変えることで発電ができます。

――熱はどこから。

 一つは自然の熱として太陽光を集光する。もう一つは工場や自動車などの廃熱利用です。車の場合、冬場は排熱を暖房で使いますが、暖房で使用する熱以外は、使用されないまま、垂れ流しで外気を温めているだけです。その熱を電力として回収します。

 ――発電効率はいいのですか。

 原理上はおよそ30%と非常に高効率です。太陽光は、およそ半分が目で見える可視光です。残り半分が目に見えない赤外線から成り立っています。太陽電池としては可視光と一部の赤外線しか発電に利用できないので、残りの赤外線はまったく使われません。その使用されていない赤外線を集めて熱にして、熱音響機関を介した発電に利用した方が発電効率は上がるのではないか考えています。

――太陽電池では赤外線は利用されない。

 太陽電池で利用されない赤外線を利用できるように拡大していくことが太陽電池の研究としては大事です。しかし、使える光量が増えれば、得られる電圧が下がり、結果的に得られるエネルギー量はあまり上がらないのが現状です。この打開策の一つとして、可視光の波長800ナノメートルまでを太陽電池で使い、それ以上の長波長側は全て熱として回収することが挙げられます。熱音響機関の発電には熱が必要なので、可視光、紫外光、赤外光という波長は関係ありません。そのため、可視光の使いやすいところだけを太陽電池で使い、使いにくいところは熱として熱音響機関を使うということが今回の研究のひとつです。

 ――電気を無線で送るという技術はどういうものですか。

 スマートフォンを置くだけで充電するQi(チー)という規格があります。約1センチ以下の近い距離であれば充電できますが、距離が離れると電気を送ることができません。例えば、駐車場の下にコイルが置いてあって、電気自動車を充電しようと試みると、約30センチ離れているため充電はできません。今後、この方式を適宜変えていく必要があります。例えば、現在の充電までの距離を1センチから10センチまで伸ばす、さらに1メートルまで伸ばすことができれば、充電にかかわる用途の幅が広がっていきます。

 中   略

 ――若い人たちのメッセージを。

 なるべく多くチャレンジして欲しいと思います。研究は、うまくいかないことが当たり前です。何十回も実験して、何百個もサンプルを作って、やっと1個が成功する。研究は、それぐらい厳しい打率です。でも、それは失敗ではなく、当たり前の世界です。1個作ってダメだったら、たくさん実験すればいいだけです。どんどんどんどん挑戦をすること。研究の打席にはどんどん立ってもらって、バンバン振ってもらって。打率が下がっても問題ありません。大事なのは、研究成果というヒットを打つこと。たとえ空振りでも、ぜんぜんダメとか、惜しかったとか、何らかの感触やヒントはあるはずで、それらの失敗は結果的に打率を上げることにつながります。よく「失敗を恐れるな」という言葉を耳にしますが、研究において致命的な失敗はないと思います。

 最近の学生は保守的な印象を受けます。安定志向で失敗といえるほどの大きな失敗はしていないように思えます。若さは、年配者に比べて多くの時間を持っているという利点があります。打席に立てる回数をたくさん持っています。チャンスがたくさんあるのでリスクを恐れる必要はありません。もっとバットを振り続けて欲しいと思っています。】一部抜粋