東日本中に降り注いだ、ヒロシマ原爆168個分の放射能は、何時どこから漏れ出たのか?

東京大学の児玉龍彦教授は、「原発と原爆では、一定期間後の放射能の残存量に大きな違いがあり、1年後に、原爆は1000分の1に減少するが、原発は10分の1にしかならない」と。

最も大量の放射性物質を放出した2号機の漏出原因は、ベントでも水素爆発でもなかった。

汚染水漏出ルートを検証した結果、メルトダウンし圧力容器から漏れ出た2千℃を越す核燃料が、最後の砦・格納容器の壁を熱膨張で破損させたことが、構造解析の専門家の指摘で判明。

格納容器そのものの脆弱性は、例え 世界一厳しい?新・安全基準をすり抜けたとしても解消できない。

福島原発事故の全容を解明せず、その事故要因を取り除くことが出来ないまま、再稼動を強行すれば,
フクシマの惨劇が繰り返されることに・・即ちそれは日本国が滅亡?してしまうことを意味する。

このままでは日本は、安倍総理率いる?愚かな原子力ムラのせいで、地球上から消滅してしまう。

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 NHKスペシャル_メルトダウン_File4「放射能“大量放出”」


 NHKスペシャル_メルトダウン_File4「放射能“大量放出”」  
【「メルトダウンFile.2連鎖の真相(2012年7月放送)」で文化庁芸術祭大賞、「メルトダウンFile.3原子炉“冷却”の死角(2013年3月)」で放送文化基金本賞を受賞したシリーズの第4弾。
今回は、“最大の謎”大量放出の原因に迫る。
福島第一原発の事故でまき散らされた放射性物質は、チェルノブイリに次ぐ量に上り、それが原因で未だに13万人近くが避難を余儀なくされている。しかし、事故から3年たった今も、大量の放射性物質が、なぜ、どのようにして放出されたのか、明らかになっていない。

 関係者への膨大な取材と、専門家による独自の分析で浮かび上がってきたのは、思いもよらない放射性物質の漏えいルート。日本の原発が誇ってきた「多重防護」の弱点だ。さらに、事故後も、大量放出を防ぐための“最終手段”と位置づけられている「ベント」の思わぬ落とし穴も明らかになってきた。

 専門家は「これは福島第一原発だけでなく、他の同型の原発も抱える弱点ではないか」と指摘する。
核燃料がメルトダウンした後、なぜ、どのようにして放射性物質の“封じ込め”に失敗したのか。
科学的な検証とシミュレーション、関係者の証言からその真相に迫る。】

 Fallen Physicist, Rising Engineerさまより
NHKスペシャル メルトダウン File.4 放射能"大量放出"の真相 速記メモ
【世界最悪レベルの事故から3年。どのように放射線物質が放出されたのか、まだ明らかになっていない。モニタリングポストに3年間残っていたデータがあると初めてわかった。WSPEEDIによるシミュレーションでも検証する。原発にも死角があった。ベント操作で飛散したのか?SAMPSONによるシミュレーションでどのように格納容器が破壊されたのかも見る。再現ドラマもあり。とここまでがイントロ。

福島 双葉町にはまだ住むことができない。今も未解明な問題は様々にある。

事故を振り返る。放射線量が多かった2号機が水素爆発していない。なぜか?

1号機と3号機はメルトダウンして水素爆発が起きたのに。

大量放出の原因はなにか?

2号機の中央制御室。手書きで原子炉の水位が書かれている。ベントのレバーの操作ができなかった。格納容器、原子炉の中でメルトダウンが始まると圧力が上がり、一気に破裂する可能性がある。そこでベントで蒸気を抜く。しかし2号機だけがベントができなかった。

SAMPSONでシミュレーションする。と思ったら再現ドラマが始まった。

中央制御室の指揮をとっていたのは免震重要棟。ベントの指示をだした。全ての電源が失われた2号機中央制御室。非常用電源を使ってベントをしようとしたが、圧力は下がらない。空気圧がたりない。現場が疑ったのはAO弁とよばれるバルブ。外から空気を送り込むことで開く。バルブをあけるための空気が足りないのではないか。現場に復旧班が向かう。放射線量は高くない。原子炉建屋の中にベントがある。直接現場にいくしかない。建屋には2重の扉が備えられている。そして入る。

放射線量を確認しながら進む。原子炉から10mの距離。バルブに空気を供給するボンベがある。ベントのAO弁用空気ボンベを確認。空気圧問題なし!あ、これが問題じゃなかった。じゃあ一体なぜ圧力が下がらないのか。

ベントできてない。みんなで設計図を確認する。バルブ自体が故障しているならすぐには直せない。またSAMPSONによるシミュレーションで、原子炉内部が悪化していることを示す。

最後の手段が残されていた。予備のバルブ。それも原子炉建屋の中に。再び現場に戻る復旧班。入ると、、、事態が一変していた。放射線量がもう人が入れないことに。一瞬で数ミリシーベルトの放射線量を浴び、蒸気に包まれていた。

当時の福良ユニット所長にインタビュー。現場から報告を受けていた。

メルトダウンで大量の放射線が出始めていた時間には、しかしこの段階では圧力は設計を超えていないので、放射線は漏れないと考えられていた。なぜ放射線が漏れたのか。

そこで専門家と探る。

まず格納容器そのものではなく、その外側にある設備、RCIC(非常用冷却装置)が疑われた。電気が無くなっても蒸気でタービンを回すもの。タービンには原子炉の蒸気が流れ込む。しかしタービンの軸のパッキンは4重。本当に漏れるのか。

流体工学の専門家が調べる。RCICと同じ構造を作って、蒸気を流し込む。圧力も事故と同じにして。おっと漏れてる。。。だめじゃないか。。。ファインマンさんのスペースシャトル事故のOリングを思い出した。

なぜ漏れた?RCICには死角がある。パッキンの間には隙間があって、蒸気が漏れてきたら吸い出すようにしていた。が、、、それが電気で動いていた。だめじゃないの、、、

対応した人も今見返したらその可能性もあるとコメント。

その後さらに最悪の状態が、、、圧力に耐圧容器が耐えられなくなってきた。白い蒸気が2号機から上がる。

11930マイクロシーベルト!が漏れている。東京渋谷でも通常の2倍の放射線量。

さらに、、、1号機。格納容器はどこが壊れたのか。調査が始まっている。

遠隔操作するボートを使う。格納容器のすぐ外側に投入。配管から漏れだす汚染水を見つけた。量を見ると、予想よりも深刻な状況にあると。コンクリートに覆われた格納容器の下の部分が怪しい。壊れにくいと言われていたのに。

構造解析の専門家に加わってもらうと、、、SAMPSONシミュレーションでは原子炉の下のコンクリート部分に核燃料が集まり、あふれ、壁に流れ出す。しかし壁から1mのところで止まった。直接触れていないのに壊れるのか。熱の影響を見ると、格納容器の壁は600℃まであがり、熱膨張が問題になる。材質が異なるコンクリートの継ぎ目に大きな力が。そこが破壊される。

漏れやすいのは配管のつなぎ目やフタだと思われていたが、直接触れなくても壁が壊れうるとは東京電力にも知らせる。対策はしていくと。

しかしまだ2、3号機の調査はこれから。

また双葉町 上羽鳥。放射線量が高い場所があり、防護服を使用してレポート。

貴重な手掛かりを見つけた。放射線量を記録するモニタリングポスト。3年も放置されていた。そのデータを解析する。ALOKA Monitoring postって書いてあるな。

Excelで解析してる。。。

急激に放射線量がピークに。4.6ミリシーベルト/時。1号機のベント時間。

WSPEEDIによるシミュレーションと比べる。北西に移動、上羽鳥を通過し、そのデータはモニタリングポストの値を再現した。

しかし当時は問題ないレベルと東京電力は説明していた。

ベントのところにサプチャン(圧力抑制室)があり、放射線物質を0.1%に減らせるとしていた。イタリアのSIETという実験施設をたずねる。

どんな構造?サプチャンに見立てた水槽に配管で蒸気を送り込む。ミラノ大学の先生が説明。ハイスピードカメラで見ると、蒸気が一瞬で熱を奪われ、水に。で泡が消えたように見える。蒸気が水に変わる瞬間、放射性物質は水の中に。しかし、、、1号機のサプチャンでは異常事態があったのでは?別の部分から蒸気がながれだし、温度成層化、つまり上があつく下が冷たくなっていた可能性が。また実験施設で見てみる。。。

すると大量の泡になって蒸気が水面まで上がる。放射性物質も一緒に放出される。

水温が低い時は0.1%、高いと50%も漏れる。。。

そこで電力会社6社にアンケートを送った。新たな装置を取り付けるとはしているが、、、詳しいことは説明されない。

原子力規制委員会にも聞いた。見落とし、欠けがあるのは問題。だができるだけ努力はした。継続的な改善は続けていかないといけない。】

 福島第一原発から飛散し降りしきる放射能。(シュミレーション動画)


 原子力安全基盤機構が事故前に作成していた 炉心溶融のシュミレーション