「なぜアメリカは世界で一番偉大なんでしょうか?」の問いに「この国が世界で偉大な国だなんて。君は一体何の話をしている。大丈夫か?」と突き放す人気キャスター、ウィル。そして非国民発言が問題視され窮地に。

 メキシコ湾原油流出事故、福島原発事故、ビン・ラディン殺害といった大事件がどんな過程を経て世に出たのか、劇中で取り上げ、鋭く切り込んでいる。

 『ニュースルーム』が有料放送局のWOWOWでしか見られないのは残念だが、#1 アンカーの決断 【吹替】は今日よる11:00より無料放送されるので是非ごらんいただきたい。

 自らの恥部さえ、ドラマや映画で描けるアメリカは、やはり偉大な国。
それに引き換え、体制におもね自主規制する日本のメディア、日本の報道はいつも国民の知る権利に背を向けている。

 報道に関する限り、日本は自由の国アメリカに遠く及ばず、中国や北朝鮮並みに不自由な国のようだ。

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WOWOW新ドラマ 『ニュースルーム』
【“報道は、誰のため-”
舞台はTVの報道専門チャンネル。そこにはニュースをどう捉え、どう伝えるか苦悩し、悪戦苦闘するプロフェッショナルたちがいる。
全米で絶賛を浴びた、最新の知的ドラマ。】



「ニュースルーム」第1話を見る。
【女子学生 「皆さんに簡潔にお答え願いたいのですが、わかりますよね?

なぜアメリカは世界で一番偉大なんでしょうか?」

リベラル系の女性 「それは多様性と機会があるからです」

保守系の男性 「自由と・・・。自由があるからです。それをこれからも守っていきましょう」

ウィル 「NYジェッツがあるから」

教授  「真面目に答えるまでここから帰しませんよ」

ウィル 「世界一ではありませんよ、教授。それが答えです」

ウィル 「(保守系男性に)あんたは真顔で学生に言うのか?アメリカは偉大な国で自由を享受しているのは世界で我々だけだと。カナダにも自由はある。日本にも自由はある。イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、オーストラリア、ベルギーにも自由はある。自由は世界の主権国家207のうち180ヶ国にあるんだ。

それとそこのノー天気女子。君がまちがって投票所に迷い込んだ時のために知っておくべきことがいくつかある。一つはこの国が世界で1番だという根拠は何もないということ。読み書きは世界7位、数学は27位、科学は22位、平均寿命は47位、乳児死亡率は178位、平均世帯所得は3位、労働人口は4位、輸出は4位。1番なのは3つの分野だけ。全国民に占める投獄者数の割合、天使の存在を信じている大人の数、それと国防費。2位以下の26ヶ国の合計よりも多く、うち25ヶ国は同盟国。

これは君みたいな二十代の学生のせいではない。にもかかわらず、君はまちがいなくこれまでで最悪な世代の一員だ。なのに、この国が世界で偉大な国だなんて。君は一体何の話をしている。大丈夫か?

・・・かつてはそうだった。正義のために戦い、法律の制定や廃止をモラルに基づいて行い、貧しい人とではなく貧困と戦った。己を犠牲にし、隣人を気にかけ、口先だけではなく行動し、常に理性的だった。巨大なものを作り上げ、飛躍的な技術の進歩をとげ、宇宙を探検し、病気を治して世界一の芸術と経済を育てた。より高みをめざし、人間味があり、知性を求めることは恥ずかしいことではなかった。選挙で誰に投票したかで自分を分類したりせず、たやすく動じなかった。

それができたのは我々が情報を与えられていたからだ。尊敬できる者たちによって。問題解決の第一歩は問題を認識すること。アメリカはもはや世界一の国ではない。

これで回答になったかな。」】

 産経ニュース・エンタメより
【WOWOW】ニュースルーム
【 世界中で起きた事件・事故を報道すべく、テレビのニュース番組の舞台裏で悪戦苦闘する出演者やスタッフを描く最新の海外ドラマが「ニュースルーム」だ。

一般的にテレビドラマで描かれるこうした登場人物は、正義心をあまりに上段から振りかざしたりして興ざめと思わされることがよくあるが、このドラマは迫真のリアリティーを洗練された会話劇に盛り込むことで、大人も堪能できる逸品に仕上がっている。

番組を企画・制作総指揮し、全話の脚本にも参加しているのは映画「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー賞の脚色賞に輝く名脚本家アーロン・ソーキン。

 登場人物は、米国のニュース専門チャンネルで働くアンカーのウィル・マカヴォイ(ジェフ・ダニエルズ)と彼のニュース番組のスタッフたち。仕事への情熱を失いかけ、ジョークばかり連発する中年男ウィルは、元恋人が番組のプロデューサーになったのを機に、報道人としての良心を取り戻していく。

 現実の事件・事故ばかりを劇中のニュース番組で取り上げる大胆不敵さに、まず圧倒される。第6話では日本の福島第1原発事故を描くが、事故がどうして起きたかではなく、日本の電力会社が真実をどう扱うかを通じ、米国と日本の国民性のちがいを浮かび上がらせる。もっと大きな狙いが実に思慮深い。

 そしてソーキン作品のトレードマークというべき、会話劇の高い完成度。これほどだとスポーツの好試合を観戦しているようだ。

 本作に登場する面々は、正義のために働いているのではない。真実をつかみ、テレビの前の視聴者に伝えることに報道のプロとして尽くす。ありきたりな倫理観を超えた、人が生きるための営みとすら思え、感動を誘う。】

米ドラマ「The Newsroom」が東京電力を題材にしたエピソードを放送