イラク戦争で犠牲となった10万人とも20万人ともいわれる民間人、
彼らを殺した罪を、アメリカ・国際社会は償ったのか?

 時のブッシュ政権は、捏造?した『大量破壊兵器』情報を理由に、イギリスなどの多国籍軍と共に主権国家・イラクを侵略、フセイン政権を責め滅ぼした。

 後に、『大量破壊兵器』情報はガセだったと判明するが、イラクを元の姿には戻せないし、犠牲者が生き返る訳ではない。

 アメリカは、リビアや北朝鮮を『ならず者国家』となじったが、アメリカこそが『ならず者国家』ではないのか?

 そして、そのアメリカを後押しした、日本を含めた『国際社会』も同罪ではないのか?

 Ceron.jpより
イラク戦争10年 福田元首相「我々に情報はなかった」

 高知新聞より
【イラク戦争10年】「大義なき戦争」の教訓を
【2003年のイラク戦争開戦から、あす20日で10年になる。
 戦争は10万人を超すと言われるイラク市民、4400人を上回る米兵の命を奪った。だが米英が開戦理由としたイラクの大量破壊兵器は存在せず、フセイン政権と国際テロ組織の関係もなかった。

 「大義なき戦争」で多くの犠牲者を生んだ罪は重く、戦争に参加した国々は猛省しなければならない。フランスやドイツはそれぞれの国益を判断して戦争に「反対」を表明した。先制攻撃的なイラク戦争には国際法上問題があるとの指摘もあったのに、なぜ踏みとどまらず、前のめりになったのか。

 日本は当時の小泉純一郎首相が、いち早く戦争「支持」を表明した。平和国家だったはずの国が、自衛隊を初めて「戦地」に派遣した。いくら米国の同盟国だからといっても、自国の平和憲法との関係から戦争の是非が深く考えられたのだろうか。
 
 中 略

 そこで気になるのは、再出発した安倍首相の安保観だ。集団的自衛権を行使できるように憲法解釈を見直す。戦争放棄などを掲げる憲法9条の改正にも意欲を示している。

 憲法のタガがはずれると、米国への協力はイラク戦争で行ったことの比ではなくなる。

 米国がいつかまた、イラク戦争のような無理な戦争を始めることはないと誰が断言できるだろう。そのとき日本は正しい選択ができるのか。「大義なき戦争」の検証と反省なしに、前のめりになるのは危う過ぎる。】一部抜粋

 アメリカ経済ニュースBlogより
ブッシュ政権の大罪:イラク戦争開戦前の4つの嘘
【今から10年前の今日、ブッシュ大統領はイラク戦争を開戦しました。 この10年間でアメリカのブッシュ政権による情報捏造、操作が明るみにになりアメリカの信頼を大きく失うことになりました。

イラク戦争の最大の理由となった大量破壊兵器は最終的には存在せず。 これも実は、イラクに大量破壊兵器は存在しなかったことは開戦前に分かっていたことで、ブッシュ政権は少なくとも4つの情報捏造を行っていたのです。
1. ブッシュ大統領 (2002年10月 テレビ演説)

【嘘】「イラクの無人飛行機に化学、生物兵器を搭載可」
「米国を標的とする攻撃」に用いることが可能

【真実】
無人飛行機の飛行可能範囲では米国まで届かない。
(⇒ つまり、化学兵器がアメリカまで届かないとわかっていながら、届くかもしれないと思わせたブッシュ大統領)

2. ブッシュ大統領 (2003年1月 一般教書演説)

【嘘】
イラクがニジャールから500トンのウランの購入を試みたことを示す証拠書類を引用 

【真実】
IAEA(国際原子力機構)高官と専門家がその書類は完全な偽者との調査報告、2001年にCIAがその書類は偽者との警告した。
(⇒つまり、CIAは大統領に報告しているとのことで、大統領は偽者という警告を無視しました)

3.パウエル国務長官(2003年2月5日 国連安保理演説

【嘘】
「イラクはフセイン・カメル(フセインの娘婿)の亡命で査察団に証拠がもたらせため、神経ガスの製造をやむをえず白状した」

【真実】
UNSCOMとIAEAによる証言調書によると、フセイン・カメルは「湾岸戦争後イラクは全ての武器を破棄した」と証言していた。
(⇒ カメル氏が「破棄した」と証言しているにもかかわらず、パウエル長官はそれを無視して演説。つまりフセイン・カメルの証言の前半部分「神経ガス製造」は世界のニュースになったが、後半部分「破棄した」とは誰も知らないことになった)

4.パウエル国務長官(2003年2月5日 国連安保理演説)

【嘘】
「イラクはアルミチューブを核兵器用のウラン濃縮に使おうとしている」

【真実】 
IAEA報告書(2003年1月)イラクが購入したチューブのサイズでは濃縮ウランに使えない
イラクの従来型ロケット用と同じアルミチューブ
(⇒ つまりロケット用であり、核兵器用ではない。この報告書は国連安保理演説の2ヶ月前に発表されたもので、ブッシュ政権が知らないはずがないことになります)


ブッシュ政権の大罪から10年。。。

イラク戦争によってアメリカは2.2兆ドルをイラク戦争に費やし、20万人の命を奪いました。】

 現代ビジネスより
イラク戦争に火をつけた「大量破壊兵器」スクープは「御用記者」の誤報だった
【 マット・デイモン主演の『グリーン・ゾーン』が日本でも公開中だ。2003年に始まったイラク戦争が舞台で、
開戦の根拠になった大量破壊兵器(WMD)の行方が焦点だ。

 デイモンはアメリカ陸軍のロイ・ミラー上級准尉を演じ、WMDを発見する任務を負わされる。当コラムの趣旨に照らし合わせると、最大の見どころは、ミラー上級准尉がウォールストリート・ジャーナル紙の女性記者ローリー・デインに詰め寄るシーンだ。「君の記事を読んだ。WMDの存在を裏付ける情報源は『マゼラン』と呼ばれているそうだな」

「情報源については何も話せない」

「マゼランがなぜ真実を話していると分かる?」

「信頼できる仲介者を使ったからよ」

「WMDが隠されているとされる場所に行ったことがあるのか?」

「・・・」

「おれは行った。そこには何もなかった。マゼランの情報はすべてガセ情報だ! 仲介者はだれだ?」

「情報源は明かせない」

「いいかげんにしろ! そもそもWMDが開戦理由なんだぞ。君は優秀な記者なのに、『WMDは存在する』なんてうそを書いてきた。なぜなのか説明してもらおう」

「いいわ。ある日、ワシントンの政府高官から電話をもらい、『WMDの存在を裏付ける情報がある』と言われた。会いに行ったら、マゼランから直接聞き出した話をまとめた報告書をくれた」

「その報告書が正しいかどうか、ウラを取ったのか?」

「何を言っているの? 彼は政府高官で、マゼランと接触できる立場にあるのよ!」

 アメリカのマスコミ業界人であれば、デイン記者のモデルがだれであるかはすぐに分かる。ピュリツァー賞を受賞したこともあるベテラン記者、ジュディス・ミラーだ。映画では経済紙ウォールストリート・ジャーナルの記者として描かれているが、実際は高級紙ニューヨーク・タイムズの記者としてイラク戦争を取材していた。】一部抜粋

 あやとりブログより
「フェア・ゲーム」が映し出す米国的ジャーナリズムとは
【元外交官でNSC(国家安全保障会議)メンバーにも就任したことがあるジョゼフ・ウィルソンは2002年2月にCIAから依頼を受けて、イランが核兵器の材料となるウランをアフリカの「二ジェール」という国から密輸したという英国から寄せられたインテリジェンス情報の真偽をさぐるため現地調査にあたった。

ジョゼフはかってアフリカで大使を務めたことがあり、ニジェールの政権幹部にも人脈があったためCIAから選ばれたものだが、現地調査した結果、ジョゼフは英国の情報がガセであり根拠はないとCIAに報告した。

CIAもそれを受け容れ「フセイン政権は危険な存在だが、イラクに大量破壊兵器を開発する技術もカネもない」と推測した。

しかしこれを承服できなかった人々がいた。ホワイトハウス高官のうちチェイニー副大統領など、中東地域の安定にとってイラクが特別に危険な存在と敵視する「ネオコン」と呼ばれる保守派だ。】一部抜粋