アメリカは、自由の国でもあり、ドス黒い側面をもつ「悪の帝国」でもある。
軍事力を背景に勝手気ままに世界を支配する一方で、原爆投下やイラク戦争を反省し批判する良心も持ち合わせている。

 日本のように、画一的価値観を強要されることもなく、各々が唯一無二の価値観で生きている。

 アメリカ人のそんな個人主義を、お上に従順・無批判に従う日本人にも見習って欲しいものだ。

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オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 [単行本]
【NHK-BS1「世界のドキュメンタリー」で放送決定!
オリバー・ストーンが本シリーズで明かすアメリカの衝撃の素顔とは……
・軍事的には日本への原爆投下はまったく不要だった。
・何度も訪れた核戦争の危機はアメリカが引き金を引いた。
・アメリカ大統領は合衆国憲法と国際法違反の常習者。
・イスラム原理主義者に資金と武器を与え続け、9・11の原因を作った。
・冷戦を世界にもたらしたのはアメリカの責任である。

◎本書への賛辞 本書においてオリバー・ストーンとピーター・カズニックは、ここ数十年にわたるアメリカの外交政策に容赦ない批判を浴びせる。明らかにすべき点は少なくない。こうした再評価が行なわれるのは、いまや避けられない趨勢だ……問うべきは、アメリカは「アメリカの平和」を取り締まる警察の役割を選ぶ――そこからは災厄しか生まれない――のか、それとも、他国と協調してより平和で公正な、そして持続可能な未来をめざすのか、ということだ。
――ミハイル・ゴルバチョフ前ロシア大統領

「理想主義を掲げたウィルソン大統領は、革命嫌いの人種差別主義者だった」
「第1次大戦後にドイツに課された莫大な賠償金は、モルガン家の利益を増やすため」
「アメリカの大企業はこぞってナチスに資金援助していた」
「日本への原爆投下はソ連を牽制するためで、軍事的な意義や正当性などない」……

歴史上、ファシストや全体主義者を打倒したアメリカには、「自由世界の擁護者」というイメージがある。しかし、それは真の姿だろうか? 2度のアカデミー賞に輝く、過激な政治的発言でも知られるオリバー・ストーンによれば、それは嘘だ。

じつはアメリカはかつてのローマ帝国や大英帝国と同じ、人民を抑圧・搾取した実績にことかかない、ドス黒い側面をもつ「帝国」なのだ。その真実の歴史は、この帝国に翳りの見えてきた今こそ暴かれねばならない。

最新資料の裏付けをもって明かすさまざまな事実によって、全米を論争の渦に巻き込んだ歴史大作。(全3巻)】

 NHK BS世界のドキュメンタリー
オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 第3回 原爆投下
【ハリウッドを代表する映画監督オリバー・ストーン。「プラトーン」「JFK」など、その題材にはアメリカ現代史と密接にかかわるものが多い。そんなストーン監督が、第二次世界大戦前夜の1930年代からブッシュ、オバマ大統領までのアメリカ史を、独自の視点で描くドキュメンタリーシリーズ(全10本)を制作した。

脚本を監督と共同執筆したのはアメリカン大学(ワシントンDC)歴史学科のピーター・カズニック准教授。「教科書には書かれていない歴史」を「アメリカがたどる道を変えられたかもしれない“ヒーロー”たち」に焦点を当てて語る。

第3回は、広島と長崎への原爆投下に至るアメリカ政府内の“知られざる論争”に焦点をあてる。中でも、ニミッツ、アイゼンハワー、マッカーサー、キング、アーノルド、レイヒーという6人の主要な将軍が、原爆投下は「道徳的にも非難されるべきであり、軍事的にも必要ない」としていた。

そして、戦後に原爆の破壊力の凄まじさから、核兵器の国際共同管理、あるいはソビエトの研究中止確約によるアメリカの核兵器破棄という選択肢が政権内で多数派を占めながらもトルーマン大統領、バーンズ国務長官が否定していくことも描いている。

そして、トルーマン路線と対立したウォレス商務長官の突然の辞任をもって終わる。ニューディールの中心的な存在で、ルーズベルト政権の農務長官、副大統領、そしてトルーマン政権の商務長官と政権内にいた彼の存在は大きかったとする。

「彼がもし、シカゴの党大会で引き続き副大統領候補に指名されていれば、ルーズベルトの死後、大統領になっていた。そうなれば、原爆の投下はあっただろうか?戦後の核開発競争もあっただろうか。人種隔離や女性の権利向上は数十年早く実現しただろうか?」】