習慣化コンサルタントの古川です。
「部下の能力が3年前と比べて伸びている気がしない」
「自分は管理職として育てる仕事ができていない」
「しかし、育てるより今の仕事をこなすことで精一杯」
少ない時間と力で、部下が大きな果たしてくれないか?
自ら自家発電のモチベーションで動いてくれるようにならないか?
今日は、こんなジレンマを解消するための
部下に真の力を身につけさせる法則と習慣
を書きたいと思います。
☆私の部下は「特別で・・・」は本当か?
部下が育たない悩みを聞くと、
「そもそもうちの部下は成長意欲がない、
意識レベルが低い」とマインドの問題を
挙げられることがあります。
しかし、それは本当でしょうか?
個別に見れば、すべて特別に見え、
さらにマインド・意識の問題に見えますが、
部下を育てるのが上手い人には共通点があります。
大切なことは、
意識・資質の問題ではなく、
行動にフォーカスすることです。
マインドは簡単に変えられませんが、
行動はすぐに変えられます。
部下の行動変容にフォーカスすることで、
変化が起き始めます。
経営改革で、
「挨拶運動をする」、「全社で掃除を始める」
という取り組みをしている例を
聞かれたことはないでしょうか?
カルロスゴーン氏が経営危機の日産の改革で
初めにやったことは「挨拶運動」でした。
挨拶で経営が変わるのかと思いますが、
この小さな行動が社員の意識改革に向けた原点です。
また、楽天では毎週全社朝礼のあと全社員で清掃を行います。
結果、社員の仕事への取り組み姿勢が変わる。
ゴールとして施策の出口は、チーム意識、目的意識、
当事者意識だとしても、入り口は小さな行動変容。
行動フォーカスこそ、会社やチーム、
部下を変えるのに最も有効な方法なのです。
☆部下が真の力を身につける70:20:10の法則
さて、部下を育てると言っても
1つ押さえておかなければいけない
成長の法則があります。
それが「70:20:10の法則」です。
米国のリーダーシップ研究の調査機関である
ロミンガー社の調査によれば、
経営幹部としてリーダーシップを
うまく発揮できるようになった人たちに
「どのような出来事が役立ったか」について聞くと、
次のような結果が出たそうです。
10%は、セミナーや本など座学で学んだこと、
20%は、他人や上司からアドバイスをもらったこと、
70%は、行動を通じた実務経験、体験から学んだというものです。
私たちの仕事力が高まってきた経緯を見ても、
70%の実務、体験から見出してきたこと
ではないでしょうか?
ここで強調したいことは2つです。
1つは、70%の実務、行動を通じた挑戦がなければ
成長しないということ。
だからこそ、小さな成長行動を通じて、
部下が試行錯誤する行動支援をしなければいけない。
2つ目は、10%、20%の影響力しかないから
インプットや他人のアドバイスに意味がないわけではない。
行動による実務経験があるとき、
全体の成長の総量を高めてくれるのはあくまで残りの30%部分です。
経験を支援している限り、質の高いインプットと薫陶が
全体の成長を最大化するということです。
では、最後にこの法則を踏まえて、
上司がどのように行動フォーカスで
関わる習慣を持つといいのかを紹介します。
☆行動フォーカスで部下に最高の成長をさせる習慣
具体的に3つのステップで行うことをお勧めします。
ステップ1.1ヶ月でどんなテーマを扱うかを決めます。
「顧客との信頼関係をもっと深めたい」
「コミュニケーションスキルを高めたい」
「仕事の生産性を高めたい」
という曖昧なもので構いません。
1ヶ月目は、部下が自発的に決めるテーマが
最初は良いでしょう。
自分で決めたテーマの方が
モチベーション高く取り組めるからです。
2ヶ月目は、1ヶ月目を振り返り、上司が部下の良い点、
課題に関わり、協働でテーマ設定をするといいでしょう。
1人の部下からスタートしてもいいですし、
部や課のメンバーと集まる際に、
全員でテーマを決めて取り組み振り返るのも1つです。
上司自らもテーマを決めて取り組むと
部下とともに協働意識が芽生えます。
ステップ2.取り組む行動を10個考えてもらう
テーマに対して一ヶ月で取り組む具体的な行動を
10個考えてもらいます。
10は多い気がしますが、
簡単にできる内容でいいのです。
たとえば、「コミュニケーションの本を1冊読む」
「A社の担当者と信頼関係向上のため飲みに誘ってみる」
「仕事の生産性向上のために今週は18時半退社を守る」
という具合です。
大切なことは、具体化された行動であり、
やったかやらなかったかを振り返ることができる内容です。
この行動の具体化に上司が関わることは非常に重要です。
私が865個の行動プランを添削した際に発見した弱点は、
何をするのか?という行動が不明確なことでした。
たとえば、「毎週業務を振り返る」と決めて、
それは実践されにくいものです。
なぜなら、具体的に何をどのように実践するのかを
考えつくせていないからです。
そこで、行動化は
絶対条件:「何を」「どうする」「いつ」
必要条件:「どこで」「誰と」「どれぐらい」
で考えてください。
「毎週業務を振り返る」というテーマを具体化するならば、
「朝の通勤電車で(いつ)、昨日の良かったこと、反省すること、
今日どう過ごすか(何を)を15分(どれぐらい)ノートに書く(どうする)」
と行動変換します。
この行動に変換された文章を見てどう思われますか?
通勤電車というシチュエーション、15分という時間、
何を書くか、どこに書くかを決めたときに、
現実に存在させることができます。
できたか、できなかったか、
この二つに一つの世界で判断できる行動文に
落とし込んだのです。
この行動化をしておくことが、
実践率を高める上で、非常に重要です。
ステップ3.1週間でフォローとフィードバックをする
部下が忙しい毎日の中で行動し続けるには、
フォローとフィードバックが重要です。
1週間に1回、メールかチームミーティングで
簡単な報告の時間をつくります。
短い時間でいいので、行動を報告してもらうことです。
紙面の関係上、詳しく言及しませんが、
このプロセスで部下にとって興味のあるテーマ設定が
できているかどうかが重要なポイントです。
行動フォーカスで部下の成長を支援する
というテーマで解説してきましたが、
上司の最小の力で部下の最大の結果を出すために、
何ができるかのヒントになれば幸いです。
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