習慣化コンサルタントの古川です。
「若手社員・部下が自分で考えない。自発的に動かない」
多くのマネージャー・人事担当者の悩みだと思います。
この問題は、1日研修をやって
解決する問題ではありません。
なぜならば、行動と思考の習慣の結果だからです。
では、どうすれば自分で考える習慣、
言われなくても動ける習慣を身につけられるのか
を書いてみたいと思います。
☆考えすぎて動けないをなくす「書く習慣」
私は著書「こころが片づく「書く習慣」(日本実業出版)
で、6つの目的・18のワークシートを提示しました。
その中でも「考えすぎて動けないをなくす」で
紹介した書くシート「超行動化」をご紹介します。
「やろうと思ったけれど時間がなかった」
「今日は気が乗らなくてできなかった」
「ほかのことを優先させてしまった」
私は企業研修後に提出された
受講生の行動プラン865個を添削したことがあります。
そこでわかったことは、
その8割は曖昧な行動プランになっているため、
実際の行動には移せていないということでした。
そこでこれらの対策として、「超行動化」が重要です。
「超行動化」とは、脳が言い訳できないところまで
曖昧さを排除して、行動プランを具体化することです。
行動プランを脳が行動命令として
受け取れるまで具体化すると、
ぐっと実行しやすくなります。
ポイントは「5つの具体化」と「ベビーステップ」です。
☆「5つの具体化」
まず、「5つの具体化」から説明します。
次の5つの視点で行動プランを具体化すると、
行動のイメージが明確になり、実行に移しやすくなります。
5つの具体例をご覧ください。
〈具体化1〉何をするかというピンポイント行動を決める =「何をどうする」
たとえば、「アンケート結果をグラフにする」
「先輩をランチに誘う」「ノートを買って持ち歩く」などです。
悪い例:「PDCAをきちんと回す」
→改善例「PDCAのPlan(計画)として、出社後、
PCを開く前に15分、ふせんにやることを書き出し、
1日の作業の優先順位を並べてから仕事を始める」
〈具体化2〉行動タイミングを決める=「いつやるのか?」「いつまでにやるのか?」
たとえば、「朝礼後」「会議の説明時に」「メールをする際に」などです。
悪い例:「英語を勉強する」
→改善例「火曜と木曜の週2回、朝8時から英語を勉強する」
〈具体化3〉定量化・数値化する=「どれくらいやるか」
「毎日30分」「1日30ページ」「部下3人と10分ずつ」など。
悪い例:「会議で積極的に発言する」
→改善例「1時間の会議で最低3回は発言する」
〈具体化4〉行なう場所を決める=「どこで」
「自宅」「朝の通勤電車」「徒歩時間」
「オフィスの自席」「休憩ルーム」など。
悪い例:「仕事の振り返りをする」
→改善例「月初めの月曜の朝、会社近くのカフェで30分間、
前月の仕事の振り返りをする」
〈具体化5〉誰かと約束する=「誰と」
「職場の同僚」「上司」「部下」「顧客」
「学生時代の友達」「夫」「妻」など。
悪い例:「部下とコミュニケーションを取る時間を確保する」
→改善例「朝礼後に部下1名と
5分間話す時間を設けると部下全員に宣言する」
☆「ベビーステップ」
ベビーステップとは「赤ちゃんの一歩で始める」ということです。
行動を起こすまではとても気が重かったのに、
一歩踏み出してみたら、気の重さ、
不安がどんどん軽くなり行動が進んだ
といった経験はないでしょうか?
人は止まっているときにやらない理由を、
動き始めるとやる理由を考えるものです。
このベビーステップで始めるという習慣は、
先延ばし、続かない、行動できない
という悩みを一気に解消する強力な解決策です。
ポイントは、「面倒」「恐い」「不安」「時間がない」
などの感情が出てこなくなるまで
徹底的に行動のハードルを下げることです。
ベビーステップの具体的な設定方法は次のようなものです。
・ジョギングをする→ウェアに着替える
・ダイエットする→お昼ご飯のライスを半分にする
・片づける→5分間片づける、トイレだけ綺麗にする
・禁酒する→ビール3杯のところビール2・5杯に減らす
・朝5時に起きる→今より15分だけ早起きする
これなら1歩踏み出すことができるのではないでしょうか?
行動の心理とは「慣性の法則」のように、
小さく動き始めるとどんどん勢いを増していきます。
「5つの具体化」と「ベビーステップ」で
「超行動化」をしてみてください。
詳しくは以下の手順とシートをご覧ください。
☆書き方ガイド
1.実践することを書く
まず「実践すること」の欄に、やろうと思っていることを書きます。
ここに書く内容は、
抽象的で曖昧なものでかまいません。
まず、「PDCAを徹底する」というくらいの粒度の行動から
発想するのが自然なものですので、
この時点で具体化する必要はありません。
2.「5つの具体化」を適用する
(何を・どうする・いつ・誰に・どれくらい)
「実践すること」の欄に書いた内容を
「5つの具体化」を使って書き直してみましょう。
5つすべての視点を盛り込む必要はありません。
行動しようというスイッチが入るまで具体的に書いてみてください。
3.ベビーステップを書く
最後に具体化した行動の
ベビーステップを書いてみましょう。
これなら絶対にできる、極端に言うと、
インフルエンザにかかっていてもできる
というレベルにまで行動にハードルを下げたもの
にするのがポイントです。
0を1にする初動の管理が、
行動力の差と言っても過言ではないのです。
上記、こころが片づく「書く」習慣引用。
このように書くことで考えすぎて動けない部下・社員
を支援するのはとても効果的であり、
本人が再現できる行動力を身につけることにつながります。
なお、こころが片づく「書く」習慣には、
「不安と焦りから抜け出す」「自己嫌悪から解放される」
「イライラを鎮める」「考えすぎて動けないをなくす」
「怠惰な生活から抜け出す」「わくわくする毎日をつくり出す」
など感情整理を含めた18の書くフレームを紹介しております。
ご自身に部下に役立ちそうなフレームを
活用されたい方はご参考になさってください。
「こころが片づく「書く習慣」(日本実業出版)
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