習慣化コンサルタントの古川です。
ボクシング村田涼太選手のWBAタイトルマッチ
再戦が決まりました。
前回、世紀の大誤審と言われて、
勝ったはずの試合だったとWBAの会長でさえ、
そう漏らす試合でした。
私も見ていましたが、100%村田選手が
勝ったと確信していましたが、
結果はびっくり。テレビの前で思わず、
「うそやろー」
と叫んでしまいました。
(こんなときだけ、関西弁が出る(笑))
しかし、
あの試合後のインタビューや
これまでの発言を聞いていると、
本当に村田選手の人柄の良さが滲み出てきます。
絶対に、審判や相手選手を責めない。
あれだけの誤審だから、
文句を言いたくなるはずです。
でも彼は、
「あくまで第三者が決めること。僕には何かをいうことでない」
とかっこいい。
顔もかっこいいが、性格はもっと男らしくて
スポーツマンですね。
さて、彼にとって次回の試合はピンチであることは
間違いありません。
負けたら、世紀の大誤審と言われた試合は
忘れ去られます。
やはり、最終決着の試合だけが
記憶に残るでしょうから。
念願のベルトは手に入らず、
年齢も30歳を超えて、ファイターとして
決して若くない。
オリンピックで金メダルととってやめておけば、
それでチャンピオンのまま、終われたのにと
言われかねません。
そんなピンチにいるわけですね。
さらに相手選手も必死です。
世紀の大誤審と言われて、プライドはズタズタ。
絶対に勝って強さを証明してやろうと
とてつもない練習をしてくるはずです。
村田選手にとって、タイトル戦で勝った!と
確信した試合で同じ相手と再戦するのは
モチベーションを高める上でも相当な苦労があると思います。
合格したはずの試験で採点ミス。
もう一回受けてくださいと言われたみたいなもので、
初回とはまったく違うマインドが必要です。
現段階で、ピンチの真っ只中にいるのが村田選手ですね。
しかし、彼はこのピンチをチャンスに変えようとしているのだと
思います。
ピンチ、逆境・・・・
人生がうまくいっている人は、
「ピンチはチャンスだ!」
という言い方をしたりします。
理屈では、そう分かっても
なかなか心で納得できるわけではありません。
再戦に向けてエンダム選手への敬意や友好を
示しながらも出てきた言葉は次のとおりです。
「彼(エンダム)が僕を引き上げてくれた。
今度の試合ではもっと強くなって、彼を超えて、その先を見たい。
(今回は)ミドル級のトップを決める試合だが、本当のトップ・オブ・トップは(元2階級制覇王者の)カネロ(サウル・アルバレス)と(ミドル級3団体統一王者のゲンナジー)ゴロフキン。勝ってそこにたどりつきたい」
目線は、ミドル級のWBAのベルトではなく、ミドル級最強王者になること。
ここに目線を引き上げているのがわかります。
エンダム戦はあくまで通過点。
結局、前回のエンダム戦で勝利したとしたら、次は統一王者を目指して
他団体の王者と戦うのであれば、そしてWBAの王者としてベルトを防衛する
のであれば、目指すところはあまり変わらない。
ちょっとプロセスがずれただけ。
このように考えているのではないでしょうか?
中長期に目線を持って行って、
モチベーションを再燃させている村田選手の思考習慣はさすが。
しかし、このピンチを目線を引き上げるチャンスに変え、
あれほどの誤審の中でも、真摯であり続ける姿を見せた彼は
間違いなくこれを乗り越えるとレジェンドになりますね。
そして、このピンチをチャンスに変えるだけの
凄さを持っていると個人的に思っています。
再戦が今から楽しみです。