習慣化コンサルタントの古川です。
興味深い本があります。
「サイコパス」秘められた能力
ケヴィン・ダットン
サイコパスとは、
wikipediaには、
「精神病質(せいしんびょうしつ、英: psychopathy、サイコパシー)とは、
反社会的人格の一種を意味する心理学用語であり、主に異常心理学や生物学的精神医学
などの分野で使われている。その精神病質者をサイコパス(英: psychopath)と呼ぶ。」
とあります。
この本が興味深いのは、殺人を犯すような道徳心がない異常人格ではなく、
健全で有能なサイコパスがいるという主張。
思いやりがなく、自己中心的で、破壊的だが、
一方で自身に溢れ、カリスマ性があり、冷静に目的を達成する有能なサイコパスがいる。
たとえば、次のようなときにあなたは行動できるだろうか?
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定員オーバーの救命ボートが嵐の海を漂っている。
このままでは全滅するしかない。そこで乗務員は、乗客のうち14名を
海に投げ捨てて、残りの命を救った。
さて、この乗務員は罪に問われるべきだろうか?
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なかなか強烈な問いですね。
こういう熾烈な環境で、冷酷な判断を下せるのはサイコパス度が高い
と本書ではいいます。
サイコパス度が高い職業は、次の通り。
1.企業経営者
2.弁護士
3.報道関係
4.セールス
5.外科医
6.ジャーナリスト
7.警察官
8.聖職者
9.シェフ
10.公務員
一方、サイコパス度が低い職業は、
1.弁護士
2.看護師
3.療法士
4.職人
5.美容師/スタイリスト
6 慈善活動家
7.教師
8.クリエイティブアーティスト
9.内科医
10.会計士
思いやりがなく、自己中心的で、破壊的だが、
一方で自身に溢れ、カリスマ性があり、冷静に目的を達成する有能なサイコパスがいる。
サイコパス人格の5つの要素
ビッグファイブといって、
1.開放性
行動・・・・4.3
アイディア・・3.5
空想・・・・3.1
2.誠実性
有能さ・・・4.2
目標達成への努力・・3.1
3.外向性
刺激を求める・・・4.7
自己主張の強さ・・4.5
活溌性・・・・3.7
外向性・・・・3.7
4.協調性
どれも極端に低い
5.神経症的傾向
衝動性・・・・・・4.5
激しい敵意・・・・3.9
一方低いのは、次の通り。これが当てはまる人ほど
サイコパス度が低いと言えます。
1.開放性
感情の豊かさ・・・1.8
審美性・・・・・・2.3
2.誠実性
義理堅さ・・・・・1.2
慎重さ・・・・・・1.6
自制・・・・・・・1.9
3.外向性
温かさ・・・・・・1.7
前向きな感情・・・2.5
4.協調性
謙遜・・・・・・・1.0
素直さ・・・・・・1.1
優しさ・・・・・・1.3
従順・・・・・・・1.3
5.神経症的傾向
自意識・・・・・・1.1
意思消沈・・・・・1.4
傷つきやすさ・・・1.5
不安・・・・・・・1.5
あなたはどうでしょうか?
サイコパスという強烈な言葉に惑わされず概念を解釈すると、
すごく納得感があります。