習慣化コンサルタントの古川です。
私は、2010年から今までの5年で
10冊の本を出版しました。
そのうち図解があるので、実質9冊を書いたことになります。
こうすると、「ハイペースですね」「ネタが尽きないですか?」
といわれるのですが、私はハイペースな感じが全くありません。
というのも期間というより、費やした時間で考えると1年近く
整理し、セミナーで生の悩みを得て自分の中にあるテーマを抱えた過去にアクセスし、
そのテーマを考え尽くしているからです。
終わった時にはヘロヘロで、しばらく本のことは考えたくないと思うのですが、
1ヶ月ぐらいすると、また強い衝動が湧いてテーマを持ちたくなります。
今、村上春樹さんの「職業としての小説家」という本を読んでいるのですが、
とても感銘を受けました。
彼は小説を書くのに、1年~3年孤独な作業をします。
プロセスでは誰かに評価されるわけでもなく、ひたすら長編小説のために
決まった時間に起きて、5時間没頭して書いて、小説のために昼寝をし、運動をし
そしてまた翌日に備える。
それは、褒められたいとかではなく、内的衝動から書くのだと語っています。
さて、私が本で共鳴したのは、この一文です。
「僕自身は依頼や注文を受けて小説を書かないことを、
長年にわたって基本的な方針としてやってきた」
「自らの内的衝動に従って自発的に小説を書くという、
基本的な筋道になんら変わりはありません」
この文章にほっとしたのです。
なぜなら、ビジネス書作家は、出版社から企画提案を受けて書くという
方が結構多い。さらにライターが著者がインタビューで話したことを纏めるという
スタイルもかなりあります。(特に忙しい経営者や有名な著者の場合)
しかし、私はこの手の話を1度も受けたことがありません。
これまでの10冊は全て自分からテーマを掘り起こし、
強烈な内的衝動から本を書くことにしているからです。
これは、習慣として人生や自分を変える「強いインパクト」があり
長年に渡って多くの人に重要だ」と私が確信できるテーマです。
さらに自分の中に過去テーマとして抱えていたものばかりです。
・何をやっても続かない
・決めてもすぐにやめてしまう
・将来何をやりたいのが分からない
・自分の感情をコントロールしたい
・早く起きられない
・英語ができない
など。
全て内的衝動が強烈なものではないと、1年探求するエネルギーが持たないからです。
でも迷いがあった。
>ある人は自分からテーマを出すだけだと独りよがりになるでのは。
>広く売れる本になりにくい。
>人からの切り口で書く方が、幅が広がるなど
と聞けば、まだ自分が未熟なだけではないかと思うのでした。
>またライターを入れれば書く時間が大幅に短縮される。
もしかしたら、自分で書くことより話すことで纏めてもらった方が
分かりやすくなるのではないか。
さらに超多忙な中で命を削って書くという時間を効率化できるのではないか。
とも思ったりしていたのです。
随分と迷う部分がありましたが、
結局、本なんて売れるかどうかで書いたらもう命を失う。
私は、強烈な内的衝動がわき上がる使命観から本を書くのだと、
村上春樹さんの本を読んで共鳴したのです。
もちろん、小説ではないのでテーマを掲げたら、読者に目線を移し
どんな言葉でその悩みを語るのか、それによってどんなマイナスがあるのか。
徹底して考えます。セミナーで受講生の方の悩みに共感し、深く自分の中にいる
同じテーマを抱えた部分にアクセスして問いかける。
でも、書く衝動は、人生を変えるインパクトがある。他に誰もやらないだろう。
私しか書く人間がいないはずだ。
という想いからスタートしています。だから1年、(執筆は半年ぐらい)それだけを
テーマに考えることができます。
またライターを入れることは、ほぼ不可能。
なぜなら、強烈なこだわりがあり、
(以前編集者には病的なこだわり・・・といわれた。笑 褒め言葉のようでしたが。)
とても人の言葉で自分が納得いくはずがない。
さらにいうと、この文字を書くプロセスで強烈に思考が深く深くなっていき、
高次元の思考と直感が働いて、コンテンツが生まれていくのです。
半年に渡り、同じ文章を6回もチェックしていると嫌になることもあります。
もう、いいだろうと。
でもイヤ、まだ違和感がある。もっと伝わる概念にできるはずとゲラを真っ赤っか
(赤ペンで書くから)にして編集者に迷惑がられて、また再度ゲラを真っ赤っかにする。
これは村上春樹さんも同じようです。(比較するのはおこがましいのですが)
だから、恐縮ながら、同じ人がいる。というより上には上がいる。
そう思ってとても安心したのです。
私が本を書く理由は、その人の人生を強烈に変える習慣であること。
これを一生続けていくと、私の分身としての本は長く残って多くの人に
役に立つと信じて、今日も1つのテーマに向き合っています。
次回の本のテーマは「ビリーフ」。
これだけ聞いても訳が分からないと思いますが、
おいおいお話していきます。
とりとめもない話を聞いて頂きありがとうございます。