ポケモンGO | 人生はインプロだ!

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ポケモンGOが昨日から日本でも配信開始。
テレビのニュースや新聞でもかなり取り上げられてました。

NHKのニュースでは、わざわざゲーム中の画面を真似たCGまで作って、モンスターボールでニュースキャスターを捕まえるところを見せてどんなゲームか紹介してましたが、NHKが特定の商品をそこまで盛り上げて宣伝(?)してもいいのか?と思いました。

これだけ完璧に社会現象として一つのゲームが取り上げられたのは久しぶりな気がします。
ボクの記憶ではそれこそドラクエ以来?

ネット配信されるゲームなので、発売前の行列まではできませんでしたが、それまでスマホのオンラインゲームなどにまったく興味がなかった人たちまで巻き込んで、お祭騒ぎ的に盛り上がってる感があります。

ボクはといえば、静観中。

根が凝り性なので、やりだしたらきっとハマってしまい、iPhone片手に街をうろうろしたくなるのでしょうが、
なにしろ生後100日を過ぎたばかりの赤ちゃんの子育て中なので、自粛しています。

ボクよりむしろ妻のほうが興味津々のようですが、
配信開始当日、サーバーにアクセスできなくて、それ以来モチベーションが下がっている模様。

乳飲み子を抱えた母親のやるゲームではないよ。
炎天下の中外に子供を連れ出したり、
やぶ蚊のいる草むらの中に入って赤ちゃんが蚊に刺されたりしたら大変です。

と言い聞かせて、なんとか思いとどまってもらってます。

最初にポケモンがゲームボーイ用に発売された時僕はすでに社会人で、
とはいってもゲーム好きなので、一応ポケモンのソフト自体は買ってみたりしてました。

当時、コロコロコミックを買って応募券と一緒に代金を送ると、限定の青バージョンが手に入ったのですが、
わざわざ読みもしないコロコロを買って、青バージョンをゲットしたりもしてました。

でも、自分はポケモンはハマリませんでした。

自分のゲーム熱がすでに大学生の頃をピークに下がり始めていたのも一つの原因。
特に、時間のかかるRPGはあまりやらなくなってました。

そして、スーパーファミコンとかの綺麗なグラフィックや音楽に慣れてしまった身には、
ゲームボーイのちっちゃな白黒の画面としょぼい矩形波サウンドはイマイチ物足りなく感じました。

何より、ポケモンというゲームが、リアルな友達と一緒に情報交換したり、ポケモンの交換したりするところに大きな意味のあるものだったので、
周りにそういう相手のいなかった自分にはポケモンの面白さが半分も味わえなかった。

まぁ、ちょっと毛色の変わったシステムの単なるRPGだったのです。

さて、現代のポケモンGO。

自分の限られた情報から受けた印象から想像するゲーム内容としては、 拡張現実(AR)を使って、あたかも現実世界にポケモンがいるかのごとく感じさせるのが一番の面白みの様子。

AR自体は今やそんなに珍しいものではないけれど、それをポケモンの世界観と結びつけたところが偉大な発明なんだと思う。

ARって、開発当初は鳴り物入りで紹介されてた画期的な技術だったけど、
企業の販促キャンペーンとかで、二次元バーコードを読み取らせると、スマホの画面にARのアニメが見れる、なんて、あまり食指の動かない活用法にしか使われてなかった気がします。

そこに来て、ポケモン。

20年以上の歴史があるゲームで、全世界に何千万人ものユーザー(元ユーザー含む)がいて、そんな大勢の人がすでに世界観を各自の中に持っているキャラクターゲームです。

その世界観がスマホの画面を通して、リアルの世界と結びつく。
これにはワクワクせざるを得ない人たちが大勢いるでしょう。

なんというか、企画の時点でヒットの匂いがプンプンしていたわけです。

柳の下の2匹目のどじょうを狙うとしたら、
妖怪ウォッチなんて、ポケモン以上にこのARに向いているだろうし、
こびとづかんや、借りぐらしのアリエッティなんかもハマリそう。

まぁ、街のいたるところにアリエッティがいるのはちょっと違和感あるかな。

とにかく、企画の勝利。

昔、iPodが一番最初に発表された時、専門家達の評判は芳しくありませんでした。

というのも、HDDを使ったオーディオプレイヤーという商品はすでに他のメーカーから出ていて、
なんら目新しいものではなかったからです。

しかし、いざ発売されてみると、その便利さが次第に認知され、専門家達の予想に反してiPodは大ヒットとなり、
やがてiPod touch、そしてiPhoneへとその系譜は受け継がれていきます。

iPodが素晴らしかったのは、Macにインストールして使うiTunesというソフトの抜群な使い勝手の良さと、
iPod自体のホイールボタンの使いやすさ、デザインのおしゃれさでした。

ずば抜けてすぐれた技術というわけではなく、組み合わせの妙。
横井軍平さんのことばを借りれば、まさに「枯れた技術の水平思考」でした。

話をポケモンGOに戻すと、ARという、枯れてはいないけれど、いまいちうまい使い方をされていなかった技術と、
ポケモンというキャラクターの組み合わせという水平思考が、今回の社会現象を引き起こしていると感じます。

そして、日本より先に海外でリリースしたのも良い戦略だったと思います。

戦略とかではなく、開発がアメリカだったので、日本語バージョンよりも英語バージョンのほうが先にリリース可能だっただけかもしれませんが、
「全米で大ヒット!」などという宣伝文句に弱い日本人が、日本での配信開始を今か今かと待ち続けた結果、今回の爆発的なブームに繋がっている気がします。

ただひとつ懸念なのが、これだけ一気に盛り上がりすぎると、ブームの収束も早いのではないか?ということ。

ゲームを実際にはプレイしていないので正確な品評はできないのですが、
現実世界を歩き回ってポケモンをゲットするだけの内容だとしたら、なんとなく目的が薄い気がするのです。

コレクター癖のある人にはドンピシャなんでしょうが、
ハイラルの危機を救え!とか、3日後に月が落ちてくる世界をどうにかして助けるとか、
(いずれもゼルダの伝説ネタで恐縮ですが)
大きな目的がないとモチベーションがわかないっていうか、、。

でも、どんなに勧められたってやりませんよ。
ハマると危険なので。