ロクディムジャパンツアープロジェクト in愛知県 名古屋市 @大須演芸場の振り返り | 人生はインプロだ!

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インプロ(即興演劇)的マインドを日常に取り入れ、地上に楽園を創造するためのブログ



ロクディムがあの大須演芸場でライブをやるというので観に行ってきました。
http://6dim.com

生後2ヶ月の乳飲み子を抱えた奥さんを一人ほったらかしにして、、、
というわけにはさすがに行かないので、知り合いにベビーシッターのサポートをお願いして万全の備えで行ってきました。

結果は、、、、行ってよかった!!!(T ^ T)
インプロの歴史に残る名舞台だったと勝手に思ってます。

2階席もある200席近い客席はほぼ満員。

お客さんの8割はロクディムもインプロも初めてという、言ってみればアウェイな感じの客層でしたが、
いざ幕が開くと爆笑の連続!
お客さんのハートはがっちり舞台上の出演者につかまれてしまっていました。

名古屋でのインプロの知名度と人気が一気に上がった夜でした。

インプロを知らない人にどんなものか説明する時結構苦労するのですが、
(特に、スジナシが終了してしまった今では!)

そのうち、
「インプロ?ああ、ロクディムがやってるやつね!」
と世間で認識されるようになる日も近いな。

そう、ファミコンが家庭用テレビゲーム機の代名詞、ウォークマンがヘッドフォンステレオの代名詞となったように。



以下、演目とプレイヤーの覚書。
(敬称略。あくまで自分用のメモです。出演者等違ってたらごめんなさい)

○インプロデモ(吉田ジョージ、名古屋淳)
「全てノーのシーン」
「全て受け入れるシーン」
○ワンワードソング(ロクディム)
○「そば屋にて、男女のシーン(ペーパーズ)」(渡猛、りょーちん、カタヨセヒロシ)
○「病院のシーン」(吉田ジョージ、カタヨセヒロシ、LEE、小田篤史、名古屋淳)
○「神様と、生れ変わる前の魂のシーン」(吉田ジョージ、カタヨセヒロシ、LEE、小田篤史、名古屋淳)
○「脱獄囚110号と112号のシーン(飯塚)」(小田篤史、りょーちん、名古屋淳、LEE、カタヨセヒロシ)
○「入社1年目でデキちゃった婚のシーン(即興ソング)」(渡猛、カタヨセヒロシ、名古屋淳)
○「ジョージさんのモノローグから始まるシーン」(全員)


中でも一番エキサイティングだったのが、
「病院のシーン」以降の流れ。

「病院のシーン」ではインプロに慣れていないジョージさんが主役的な位置でスタートしてしまったものだから、
シーン開始直後から共演者のオファーに「No!」の連続!

重篤な病気であることを告げられようとする患者という役柄も、無意識に恐怖を誘ってしまったのか、

「共演者のアイデアをブロックする」
「自分のアイデアに固執する」
「共演者の言葉が聴けていない、周囲が見えていない」
「ギャグでウケを取ろうとする」etc.

と、インプロビギナーが陥りやすいワナの見本市のような状態。
言ってしまえばパニック状態になっていました。



これは別にジョージさんをディスってるわけではなく、
200人近いお客さんの前でスポットライトを浴びるというのはそれだけ緊張する、怖い体験なんですよね。

スジナシなんか観てても、プロの役者さんでさえ即興で演じるというのが怖いらしく、
上記のような状態に簡単に陥ってしまった例が結構あります。

で、「病院のシーン」ではロクディムのメンバーが次々とジョージさんを救うべく様々なオファーをしかけるのですが、
ことごとく玉砕。

「ブロック怪獣」と化してしまったジョージさんと即興戦隊ロクディムがどのように戦うのか?!
という、さながらヒーロー戦隊もののバトルシーンを見るかのように手に汗握っていました。

ヒーロー達の繰り出した必殺技の中で、ヒロシブルー(と勝手に命名)の繰り出した、
「大声で怒鳴る!」というのが一番効いていたと個人的には思います。

なんとかオチがついて(どんなオチだったかはすでに忘れましたが)、怪獣は元のジョージさんに戻りましたが、
そこからの流れが素敵でした。

次のゲームはジョージさんに即興をやりやすくしてもらうため、
ヒロシさんは「飯塚」というゲームを提案、
ワタリさんは、ジョージさんに神様役をやってもらい、ワタリさんは生まれ変わる前の魂役で、これから吉田ジョージという人間に運命が決まっていて、
自分の人生がどんな感じになるのかを神様に尋ねるというゲームを提案しました。

で、ワタリさんの案を採用。

ゲーム内容を聞いた時、「ライフゲーム」のような感じになるのかと思いましたが、実際は思い出話のインタビューのような雰囲気に。

これが良かった!

最初のほうこそ、「人間に生まれ変わらずに、虫になるかもよ~?」とNoのオファーを出していたジョージさんでしたが、
ワタリさんの優しい人柄に促され、徐々にうちとけ、いつしか丸裸に。

自分の恋話を赤裸々に語るほどオープンになっていました。
(オチとなった一言が秀逸!)

これが最後の「ジョージさんのモノローグ」へと繋がりましたね。

モノローグでジョージさんは、舞台の当日の午前中に行ってきた、息子さんの父兄参観での体験談を語られました。

自身は小学校の低学年の頃は友達がおらず、クラスでも寡黙な少年だったと神様役の時に語っていたジョージさんですが、
小学校2年生の息子さんが学校で友達と楽しそうに遊んでいるのを見て、
自分の知らないところでしっかり成長している姿に感動した様子を涙まじりに語っていました。

男の子の父親になったばかりのボクも思わずジーン、、、(T ^ T)



その話をきっかけに、父兄参観の場面からシーンは始まり、
途中りょーちん演じるの怪しいお父さんが登場したりしつつも、本日登場したシーンを次々と見事に繋げ、
「何故あの時 手を挙げた!?」という神ペーパーの出現に会場は騒然!
ロクディムのツチノコ的存在で、僕も本日初対面だったLEEさんの一言で幕。

いやー、今宵も良いものを観せていただきました。