出羽三山とは標高1500mの湯殿山、標高1984mの月山、標高414mの羽黒山の総称で、「出羽国」を東西に分ける出羽丘陵の主要部を占める山岳です。

 江戸時代までは神仏習合の権現を祀る修験道の山でしたが、明治以降神山となり、湯殿山は大山祇命、大国主命、少彦名命の三神、月山は月読命、羽黒山は稲倉魂命を祀っています。

 私が行ったのは、2014年8月22日~23日の1泊2日の出羽三山めぐりのバスツアーで、湯殿山神社、月山八合目、羽黒山・三神合祭殿、羽黒山・五重塔などを見てきました。

 12年に1度の午歳御縁年と言うことで、出羽三山御開祖の蜂子皇子を祀る蜂子神社が開扉され、秘中の秘とされ幻とも言われた異様な御姿に描かれた蜂子皇子御尊像を見ることができました。

 湯殿山神社は、山形県鶴岡市の湯殿山山腹に鎮座する神社で、人工的な信仰の場をつくることは禁じられてきたため、本殿や社殿がない点に大きな特徴があります。

 湯殿山は月山に連なるものであり、湯殿山神社は、月山から尾根を西に8km下りた地点にあり、月山より流れる梵字川沿いにあります。

 湯殿山神社大鳥居の奥には、湯殿山本宮がありますが、ご神体は「語るなかれ」「聞くなかれ」と戒められた清浄神秘の世界です。

 参拝に際しては、今でも履き物をぬぎ裸足になり、お祓いを受けてからでなければ、おまいりは許されません。

 私も、裸足になってお祓いを受けてからおまいりしました。

 湯殿山と言えば、角川映画「湯殿山麓呪い村」(1984年)と言うのがありましたね。

 山村正夫の推理小説を原作とした日本の伝奇ミステリー・サスペンス映画です。

 当時は、映画とセットで角川文庫が発売されるということが多かったですね。

 月山神社本宮は月山の頂上にあり、本宮内は、広大な境内地の中でも古来より特別な神域となっています。

 月山八合目より頂上までの山道は国立公園であると共に、出羽三山神社の境内地であり私有地です。

 バスツアーでは、月山八合目までで、月山神社本宮には行きませんでした。

 月山と言えば、夏スキーの出来る月山スキー場も有名ですね。

 積雪量が多く4~5mとなるため、多すぎて冬のアクセスが断たれ、冬の間はスキーができませんが、残雪が豊富なため、4月上旬から7月下旬にかけて営業するという珍しいスキー場です。

 

 出羽三山神社は羽黒山の山頂にあり、月山、羽黒山、湯殿山の三神を合祭し、年中の行事はここで三神社同時に行われます。

 山内には、国宝の東北最古の五重塔もあります。

 古くは瀧水寺の五重塔と言われ、附近には多くの寺院があったそうですが、今はなく五重塔だけが杉小立の間に建っています。

 実際に見ましたが、見事でした。

 月山、湯殿山は雪深い山頂や渓谷にあり、通年の参拝や祭祀が困難なため、羽黒山頂に三山の神々を合祀したそうです。

 実際に歩いたわけではありませんが、山頂に至る約2kmの参道は、樹齢300~600年に及ぶ老杉が生い茂り、石段は全部で2446段に及び、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンの三ツ星にも認定されています。

 

 「一粒で三度おいしい」で幸せ

 

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