きてくださってありがとうございます!
番組を観て下さった方もですが、むしろ観てない方に「こんなんでした」と伝えたくて書いてます裏話です。
昨日の記事の続きです。(⇒NHK「ごごナマ!」の裏話① 緊張のリハーサル)
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※昨日一度間違えて載せてしまった文章を消して、何食わぬ顔でもう一度お送りしてます。
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アナウンサーの北郷さんが「今日お料理をご紹介してくださるのは、料理コラムニストの山本ゆりさんです。山本さんはsyunkonカフェごはんの・・・」などプロフィールの説明が入るのですが、「山本ゆりさんです」の時点でフライングして「宜しくお願いします」と言ってしまい、北郷さんの説明と私の挨拶が思い切りかぶりまして。
オワタ・・・!!!となっていたんですが
すかさず「ちょっと山本さん緊張してまーす!」とフォローしてくださる濱田マリさん。
そこで北郷さんより「香川県の方からメッセージが届いています」と突然言われ、「ゆりちゃん頑張れー!」みたいな、もう身内かと思うような内容のメールを読み上げてくださり、めっちゃびっくりしたし本当に嬉しかったです。
そしていざ料理を作り始めました。
1品目が、お肉柔らかTeaチキン。2品目が、風味豊かなスパゲッTeaで。
ティとティーをかけるという上質なギャグを含んでいるわけですね。(紅茶スパゲッティって言わせてお願い)
ディレクターさんに事前に「この「ティー」がポイントだから、強調して元気よく、ちょっとティー↑って上がり気味に言ってください。ここ重要だから。」と言われていたんで、そこ強調することばっかり考えてたら、言い終わったあと満足してその後の流れがスコーンと頭からとんでしまい。
紅茶に含まれるタンニンがお肉をやわらかくするんだぜ
という一番大事な説明すっとばして作り始め
途中で「ハッ!!」と思いだして「紅茶に含まれるタンニンが・・・・」と言い出したものの「柔らかくしてくださるんです」と敬意を表す始末。(なんとあのタンニン様が、我がお肉なんぞを・・・)
作り方としてはめちゃくちゃ簡単で、ただ鶏もも肉にお得意のケンシロウを施し(フォークで両面穴をズサズサ開け)、塩こしょうをまぶして耐熱容器にいれ、使い終わった紅茶のティーバッグを破いて上に広げ、お酒をかけて5分置く。
5分置いたものが背後の机に待機してあるんで、それにふわっとラップをかけてレンジで5分チンするだけです。
山本:ラップはこのように、もう両端をあけてふわっと・・・
濱田マリさん:え!そんな感じでいいんだ!
山本:そうなんです。
と言ったもののあまりにふわっと乗せすぎてレンジに入れた瞬間全部はがれるっていうな。その場で引っ張って戻そうとするも接着力もなく、また取り出してラップかけ直してワタワタし、濱田マリさんが肩を抱き寄せて「大丈夫大丈夫」と言って下さいました。
チンしている間にスパゲッティーーーを。
スパゲッティはもっと簡単で、耐熱コンテナに半分に折ったパスタを入れ、ちぎったキャベツ、ツナ、調味料、そして破いたティーバッグの中身と水を入れてチンするだけ。(この時点で塩入れ忘れる)
リハーサルでは、ここでレンジに入れたあと
「チンしたものがこちらにございます」
と、後ろのテーブルから完成品を取り出してきていたんですが
本番ではもともと完成品をレンジの中に入れて置いて、取り出してビフォーとアフターで並べて机において見比べてもらおう
と変更になったのに
すっかり忘れてビフォーをレンジに入れようと開けたら、中のアフターと鉢合わせ。(濱田マリさん:見なかったことに。(間違いを察して即しめる))
そのあたりだったか、カンペで「あと5分」の文字が。
これ、今思うと別に深い意味はなく、ただの時間報告として毎回出すカンペだったんですが
勝手に「あと5分(しかないよ!急いで!)」と解釈し
突然焦りだして。
そもそもNHKはCMがないし、私のコーナーが番組の最後ではない以上、途中でプツンと切れて終わるとかなく。
どこかで時間が押したとしても最後のスイーツの試食で巻けばいい
という話もリハーサルでみんなでしていたのに
なぜか「あと5分で未完成でCMに入ってしまう」と思い込んでワニワニしだして
加熱後の鶏肉を「本当はここで1分ほど置くんですけど、もう時間ないんで切りますね!」とか勝手に張り切って死ぬほど熱々で切りはじめ(アドレナリンをください)
熱いから左手で抑えられず、全然うまく切れなくてガタガタのぶつ切りになり
それをお皿に移すのも熱いからうまく抑えられず包丁からボロボロ落下。あと5分もあるのに焦る焦る。
そのあたりで私の焦りに気付いたディレクターさんから「ゆっくりでいいよ」とカンペが出て、「ゆっくりで良かったんか!!」とハッとしたけどあとの祭り。ガタガタチキンのまま完成。そもそも紅茶の葉がブワァまぶされた若干怪しげな食べ物やのに、もはや放送事故ではなかろうか。
そしてそのまま試食。
お皿が運ばれてきたんですが、「美味しくできているだろうか」とまたドキドキしてソワソワしていたら濱田マリさんがみなさんの分を取り分けてくださっていました。(そういうとこやぞ!!!そこは「鉄人自ら取り分けます」やろ!)
そしてスパゲッティの味が薄かったようで。
西川きよしさんが「薄味で・・・あの、薄味でね・・・いいーー感じで・・・」とおっしゃっていて。なんで最後味見せんかったんやろう・・・って後悔したところであの状況で「ちょっと味見しますね」とか言える人おったら連れてきてって感じですけどね。(なんぼでもおるわ。すごい人数集まるわ)
そんな状態でしたが、とにかく西川きよしさん、濱田マリさん、北郷さんの全面的なフォローと優しさにより和やかに終わり
そのあとはまた素敵な先生の時間。
紅茶スイーツの王様として、スコーンに塗るクロテッドクリームを紹介。高いしどこでも売ってるわけじゃないので、乳脂肪分が45%以上の生クリームをパックのまま5分ほど振るだけで固まってクロテッドクリーム風になるというのを紹介されていました。(本物のクロテッドクリームがめちゃくちゃ濃厚なので、こちらのほうがむしろ食べやすくて美味しかったです!)
以上ですべてのコーナーが終わり
終わってみるとすごく楽しく、貴重な時間を過ごすことができました。
撮影後・・・
「お疲れ様でーす!」の声が飛び交う中、抜け殻状態の私。
ここ数日の緊張が解けてホッとしたのと、うまくいかなかった申し訳なさ、情けなさで、なぜかちょっと泣きそうになり。
いやいや!泣く必要一切ないし、すごい面倒くさいから絶対アカンぞお前と。
ある程度関係性があったらまだしも、全員初対面(しかもすごい人数)、そして決して今日の番組のメインではないというこの状況。大袈裟で自意識過剰、鬱陶しいからせめて楽屋までは我慢せえと思ってたんですが
ディレクターさんが「緊張しました?」みたいに優しく聞いてくださって。
「はい。すみませんでした本当に。全然できなくて・・・」
「え!!すごいよかったよ!面白かったよ!!」
「全然大丈夫やったよ!」
とみんなが言ってくださるこの優しさが身に染みて、必死で押さえていた蓋がパカランとはずれてしまい
この仕事をして約8年たちますが
初めて現場で泣くという醜態をさらしまして。(しかも普段こんなんで泣かんから30分止まらんというド迷惑野郎)
10代20代ならまだしも、もうこの歳になり、何回も撮影経験もあり、周りのADさんのほうが断然若いのに
みんなに励まされ慰められ、抱きしめられ
もう本当に恥ずかしいやら申し訳ないやら、穴があったら入って蓋しめたい気持ちでいっぱいでした。
そんな時に、声をかけてくださったディレクターさんに「何泣いてんねん(笑)」と言われ
「すごい届いてますよ。」と、放送中に番組HPに届いたメールを印刷した束を頂き、びっくりして。
「頑張れー!」とか「ハプニング期待せずにはいられません(笑)」とか「一緒にドキドキしてます!」とか
明らかにブログの読者さんからの優しすぎる(&面白すぎる)なメッセージ。(ちなみにほぼ誰も紅茶の茶葉については触れない)
あ、ぷーこちゃんさん!なるみちゃん!とか見たことある名前も発見して
スタッフさんに「良かったやん。」「みんな優しいですね」と言ってもらえて
また泣く
っていう。
もう、本当にありがとうございました。(ちなみに帰りの電車でも思い出して泣いてたからな。もう一度蓋がはずれると止まらんシステム。咳止めみたいに泣き止め欲しい切実に)
最後に、友達が送ってくれた写真
顔も図体も1人だけでかすぎへん?遠近法かと思ってびっくりしたわ。
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以下、著書です。
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