自宅ゲーム会591 ニュークレウム 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年9月29日

 

 さて、9月最後の週末となりましたが、午前中は地域のソフトボール大会に参加し、午後からはやまとのゲーム会です。到着したところで早速本日の本命からプレイします。

 

☆ニュークレウム

○概要

作者:SimoneLuciani&DávidTurczi

対象年齢:14歳以上

対象人数:1-4人

標準時間:60-150分程度

 

 今とは違う発展をとげたパラレルワールド、原子力発電によって産業革命がおこった世界における都市開発をテーマにしたボードゲームです。

 

①手番になるとアクションタイルを個人ボードに配置、アクションタイルをメインボードに配置、リチャージのいずれかを行います。

②個人ボードに配置したタイルはそのままアクションが実行できますが、メインボードに配置した場合はネットワークを構成する線路の一部となり隣接するタイルや街の色に応じてアクションの実行に制限があります。

③アクションには、建物や鉱山・タービンの建設、新たなアクションタイルの確保、契約タイルの獲得、発電などの他資源の獲得やパラメーターの上昇などがあります。

④発電は火力や原子力の発電で生み出した電力を建設した建物に送ります。これにより勝利点やボーナスなどが獲得できます。

⑤リチャージを実施するとマイルストーンの配置、収入、個人ボードからアクションタイルの回収などが行えます。

⑥これらを繰り返し、5つあるゲーム終了条件から既定の数を満たしたらゲームが終了します。最終得点を行い最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。各地にある立体的な建物は原子力発電所で、中央右のようにニュークレウムが配置されている発電のみウランによる発電が行えます。

 

 こちらは個人ボードです。ボード左側は技術、中央上側に収入トラック、その下に配置できる建物となっており、周囲にはアクションタイルや契約を配置するスペースもあります。

 

 最初に配布された契約履行を目指し、管理人は右奥側から、やまは左手前側あたりからの開始となります。

 

 順調にプラハ(建物の得点が2倍)までネットワークを伸ばしたやでしたが中盤以降はやや伸び悩みます。反面、管理人は契約の獲得による追加ボーナスなどを活用し、手早くネットワークを広げていきます。

 

 最終的にはこんな状況でゲーム終了です。ここから最終得点を計算しますが…

 

 終了時の差を詰めることはできず、逆に広げて40点ほど差をつけて管理人が勝利となりました。

 

〇評価

 現代とは別の発展をとげた世界における原子力発電をテーマにしたボードゲームです。基本的には建物を建てて線路をつなぎ発電に必要な資源の通り道を確保した上で発電を行い建物の得点化を行っていくゲームで、この発電に原子力が重要な役割を果たすのですが、序盤はニュークレウムの配置された原子力発電所の少なさや必要な資源や経路の確保の難しさから安価な石炭による火力に頼ることが多くなります。しかしながら、石炭は徐々に価格が高騰し使い難くなる反面ニュークレウムの配置が進み鉄道網の整備により原子力が活用し易くなり徐々にメインが移り変わっていくことになり、この辺りの切り替わりの誘導は上手いデザインだと思います。

 また、アクションの実行に必要となるアクションタイルが敷設する線路を兼ねるというのが非常に特徴的な要素となっています。アクションタイルは開発によって新しいものが手に入り、個人ボードに配置した場合は確定で両方、メインボードに配置した場合は接続で1つか2つのアクションが実行できます。どちらもアクションとしては実行できるものの、個人ボードの場合はリチャージによって再度手元に戻ってきますが、メインボードの場合はそのまま線路として固定され手元には戻ってきません。この辺りはデッキビルドのようにタイルとアクションのマネジメントが考えどころとなっており、さらにリチャージの際には個人ボードに配置された数が収入に影響を与えるなど連動しており回収のタイミングなども難しいところとなっています。ついでにため込んだ功績をリチャージの際にマイルストーンにする仕組み等も興味深いですね。

 ネットなどでは「バラージ(「自宅会567 前半」を参照。)」&「ブラス(「自宅ゲーム会230」を参照。)」といった意見も見かけましたが、個人的にはブラス成分が多くバラージっぽさは少ないかなと。ついでに、どちらにしてもインタラクションはありますがこの2作に比べるともう少し弱めで、個人ですることにより注力しているという印象もありましたね。

 序盤の自由度の高さ、上記のように連動する要素の多さから何をどうするかでどうしても長考しがちなところはあると思いますが大きく気になったというほどでもなく、アクションタイルをどうマネジメントしていきより多くの電力を生み出すか、挑戦しがいのあるとても面白いタイトルになっていたと思います。

 

 

☆異世界アキンド

○概要

作者:フェイ

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:30-40分程度

 

 異世界に転生…したわけではなく異世界の商人アキンドとして限られた情報をもとに、情報をコントロールしながら大儲けを狙うボードゲームです。

 

①ラウンドの最初に手札の中から1枚をプレイヤーに対応する商品の前に配置します。

②手番順に資金を使って商品タイルを1枚ずつ購入します。

③ワーカーをアクションスペースに配置しそのスペースのアクションを実行します。

④アクションには商品の追加獲得や交換、商品に配置されたカードの変更、配置されたカードの確認などがあります。

⑤アクションを行うと、手元の商品1つを他プレイヤーと交換します。

⑥これらを繰り返し全員がワーカーを配置するとカードを公開し手持ちの商品を資金に変換します。

⑦最終的に最も多くの資金を獲得していたプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。中央のボードにアクションスペースがあり、その手前にカードを配置するスペースと対応する商品があります。2人プレイだと、2人が配置したカード以外は山札からランダムにカードを配置します。

 

 ワーカーを配置する直前はこんな状況です。

 

 最終的の売却直前はこんな状況です。結果的にほぼ自分の置いたカードに対応する商品が集まったやまに対し、管理のタイルは半分が価値の少ないタイル(途中で確認した)です。

 売却をすると、34対58とダブルスコアまではいきませんが大きく差をつけられてのやまの勝利となりました。

 

〇評価

 ファンタジーな異世界でアキンドとなり商売をして大儲けを目指すボードゲームです。

 最近はひとことにワーカープレイスメントといってもかなり色々あってそれぞれ特徴がありますが、本作は1ラウンドのみで終わるワーカープレイスメントというのが特徴となっており、実際に2人対戦であれば4ワーカーを配置してアクションを実行するとワーカーを回収してラウンドが終了…ではなく回収することなくゲームが終了します。プレイ時間が30-40分となっていますが実際にはその半分くらいでプレイ可能な非常に軽いプレイ感のゲームになっています。

 また、配置するカードが株価、商品が株券といった感じに株価をコントロールしようとするプレイ感は株ゲーとしての色も強めで、カード(株価)自体は秘匿情報になっているため、例えば自分の担当商品を高値にしその商品ばかり持っていると怪しまれる&逆に安価に変更され大暴落にもなりかねないため、如何に自分の持つ情報を隠しブラフなどを交えつつ高値の商品を集めるのか、手持ちの商品を高値にするのかの駆け引きは考えどころですね。

 一方で、トレードは2人だと同じタイルの行き来が起きやすく、いまいち機能していないという印象です。2人が半数の商品の価値を把握していない以上、これらは運に依存するところも多く、そういう意味でも少なくとも2人でするゲームではないかなという印象でした。カードの交換なども応酬になり易くあえて2人からにしなくてもというのありましたね。 

 あと、3~4手番しかない割に相場が隠匿されている関係上そこへの働きかけ、トレードなどが全員の動きから何となくでするところもあって手番手番のアクション選択のジレンマというのは弱かったように思います。

 とまあ、いくつか気になるところはありましたが、3人以上でするのであればプレイアビリティも高くなかなか楽しめるタイトルにはなっていたと思います。

 

 

☆That's Not A Hat

○概要

作者:KasperLapp

対象年齢:8歳以上

対象人数:3-8人

標準時間:15分程度

 

 線画で描かれた微妙な絵のみのカードがやけに目を引くカードゲームで、これらを伏せて回していくというメモリー系のカードゲームです。

 

①ゲーム開始時にカードを全て公開し手元に配置します。これらのカードは最初の手番に伏せてから隣に回します。

②手番になると手元のカードで依然もらったカードが何であるかを宣言しつつ隣に回します。

③受け取ったプレイヤーはその宣言が正しいか正しくないかを宣言します。

④正しければ②を行います。正しくなければ公開して、正しければ非手番プレイヤーが正しくなければ手番プレイヤーがそれぞれ減点となります。

⑤これらを繰り返しいずれかのプレイヤーの減点が3になるとラウンドが終了します。

⑥任意のラウンドを繰り返し、最も減点の少ないプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 我が家の子ども2人と家に遊びに来ていた子どもの友達1人を交えて5人でプレイしています。ゲーム開始時の様子はこんな感じで、こんな絵が描かれたカードが大量にあります。

 

 最初のラウンドは長男の脱落で早々に決着しそうだったので練習がてら順次脱落して最後のプレイヤーが残るまでの勝負に変更。最終的にやまが勝利です。

 続くラウンドは友達が3減点で脱落、長女が減点1で勝利となりました。かなり盛り上がりましたが、時間の関係でこのラウンドで終了となりました。

 ちなみに、2ラウンド目左から来た「フランスパン」をもらった友達の子が右隣にカードを回し、右隣のプレイヤーからもフランスパンをもらって何でフランスパンが2個手元にあるのかというのにもだえていたのが本日のハイライトw

 

〇評価

 伏せたカードに描かれた絵を宣言しながら隣へ回し、回された側が正しいかどうかを判断するメモリー系のゲームです。

 例えば今回の5人プレイであれば6枚のカードがプレイヤーの間を巡っていきそれぞれのカードの絵を覚えると一見すると簡単そうに見えますが、順番に入れ替わっていき左右のどちらに回すかもカードによって異なるため誰が何を持っているのかはだんだんぼやけてきます。

 しかも、減点をくらうと新たなカードが追加されますが、そうなるとこの微妙な絵のみのカード(その絵が何か明確に示したものがない)故にそれを何と呼ぶかでゲームが中断されそのせいで余計にわからなくなっていきます。これらを覚えておくというのが当然重要ですが、成否は実際に公開されるまで判定されず間違っていても隣の人が受け入れればそれはそれでOKなので、分からなくても自信満々にそれっぽい解答をするブラフ的な度胸も大切になってきます。

 大きく気になったところはなく、とてもいいパーティーゲームになっていると思います。

 

 

 ここで時間となり本日は終了となりました。

 

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