自宅ゲーム会 番外57 オース | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年9月22日

 

 さて、連休2日目となりましたが本日は珍しく休日仕事で、夜は少し時間ができたのでこちらのタイトルをお試しでソロプレイしています。

 

☆オース

○概要

作者:ColeWebrle

対象年齢:10歳以上

対象人数:1-6人

標準時間:45-150分程度

 

 権力者とそれに反発する流浪の民たちとの権力の移り変わりの歴史をテーマにしたボードゲームです。

 

①ゲーム開始時にそれぞれ議長と流浪の民に分かれて開始します。2回目以降のプレイの場合は、前回のプレイの終了時の状況や終了条件に応じてセットアップが変化します。

②手番になると補給品を消費してアクションを実行します。アクションには移動、カードの獲得、戦闘、取引、増援などの他、カード効果の使用など補給品を消費しないものもあります。

③手番の最後に次の手番に向けて補給品を回復させて、次のプレイヤーの手番となります。

④カードにはアドバイザーとして配置するものと、各地域に配置するものがあります。

⑤戦闘はそれぞれダイスによって判定され、相手の地域だけでなく持ち物を狙って仕掛けることもできます。

⑥カードの中にはヴィジョンカードがあり、これを流浪の民にが提示することで追加の勝利条件となります。

⑦議長は流浪の民を市民とすることで味方にすることができます。市民は流浪の民と異なった勝利条件が設定されます。

⑧手番を繰り返し、最初に勝利条件を達成したプレイヤーの勝利となります。ゲーム終了時の状況をクロニクルに残し次のゲームに反映させます。

 

〇プレイ経過

 今回は1人4役でお試しプレイです。

 

 ルールブックには最初のラウンドの動きが解説とともに載っており、初回の今回、最初のラウンドはその通りに行動させます。

 

 2ラウンド目以降はそれぞれの目標通りに行動させていきます。最初のラウンドでやり合った議長と青の流浪の民はお互い戦力を減らし立て直しのため足踏み中です。

 

 その隙に、オレンジと黄色がそれぞれ個別にヴィジョンを求めて各地を探索していきます。

 

 4ラウンド目になると、オレンジは親愛の旗、黄色は闇の旗の保持を目標とするヴィジョンを確保しそれぞれがその達成を宣言します。

 

 それを防ぎたい議長はオレンジ勢力へ戦闘を仕掛けますが、オレンジの守りは固く敗北となり、その直後にヴィジョンを達成したオレンジが勝利となりました。

 

〇評価

 権力者と非権力者の対立という非対称な勢力の争いをテーマにした「ルート」の作者によるボードゲームです。何よりの特徴なのが今回のプレイが次のプレイに影響するというところで、ゲームが終了したときの状況を記録し、次のプレイにはその状況に基づいた初期配置がなされることとなります。ただ、一般的に言うレガシーとは異なっていて、いわゆる物語の進捗や新要素の解放的なものはなく、ゴールというものはありません。

 最初に書いた通り非対称性というのも特徴ですが、「ヴァスト(「自宅会146 最終 中」を参照)」のようにそもそもすることが全く違ったり、「ルート」のように勢力毎にできることが異なったりということはなく、アクション自体は各プレイヤー共通となっています。その分異なるのがそれぞれの勝利条件で、権力を得た議長はその座に就くために就いた目標を維持しなければなりませんし、流浪の民は議長の目標に対抗することもできますし、別の勝利条件を設定し目指すこともできます。さらに議長に選出された流浪の民は市民となり議長の権力の継承を狙うこととなります。これらによって、実行できるアクションは共通でもどこで何をするべきかが大きく異なることとなり、目標を達成するべく手番ごとに補給物資という限られたポイントをどのアクションに割り振るかというのは考えどころとなっています。ちなみに、アクションの実施に必要となる秘密の書と親愛のコインという2つのリソースは基本的に民との取引で確保していくこととなりますが、取引相手のスートによってコインは枯渇などもあり、この辺りのマネジメントは難しいところだと思います。

 また、ゲームには多くのカードが登場し、それぞれ制限のあるものもありますが個人の場にアドバイザーとしておくか、共通の場に配置するか選択が行えます。手札という概念がなく、アドバイザーの位置に裏向きにしておくことで保存して後で使用することも可能で、この辺りのカードの使い方も悩ましいところです。

 一方、本作はBGGで4人ベストな重量級タイトルの割に、前回のゲームの終了状況に応じて次ゲームの初期設定が変化するというレガシー要素による繰り返しを前提(しかもエンドレス)にしています。ゲーム自体はかなり面白いのですが、本当に楽しもうと思うとさらにメンバーと時間を確保してプレイ環境を整える必要があり、そのためのハードルはかなり高いかなと感じるタイトルです。この点がOKであれば非常に楽しめるタイトルになっていると思います。

 

 

 ここで時間となり本日は終了となりました。

 

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