令和6年6月15日
引き続きやまと2人でボードゲーム会です。
☆コーティア
○概要
作者:PhilipduBarry
対象年齢:10歳
対象人数:2-4人
標準時間:45分程度
宮廷における権力闘争をテーマにしたボードゲームです。
①ゲーム開始時の手札について、実力カードと影響カードの枚数を決定し公開します。影響マーカーで入札を行い、いずれの手札を初期手札にするかを決定します。
②手番になると手札を1枚プレイするか、手札から任意の枚数捨て札にするか、影響マーカーを獲得します。
③メインボードに影響マーカーを配置し、いずれかの人物に過半数を置き、その上でその人物のスペースがすべて埋まっていると支配していることとなります。
④派閥単位で見たとき、最も多く影響マーカーを配置しているプレイヤーは派閥カードを獲得しその恩恵を受け取れます。
⑤主な勝利点となる嘆願カードは各手番で1枚達成できます。達成には記載されている人物を支配している必要があり、達成後は影響コマを全て戻します。
⑥嘆願カードを達成すると時流カードを引きその効果を適用します。
⑦手番の最後に手札を補充します。
⑧これらを繰り返し、時流カードからゲーム終了のカードを引くとゲームは終了します。得点を計算し、最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。
〇プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。手札を使って、盤上の人物に影響力を配置していきます。
序盤は順調なスタートダッシュを切り、文化人の派閥を押さえたことで継続得点を獲得します。中盤に入ると、一度の影響力を2つ配置できるようになる教会の派閥を押さえて有利に展開します。ただ、やまも一部のカード効果を×2にする軍閥を押さえ、この効果で高得点のカードを連続で達成します。
しかしながら、この後やまは人物のかみ合わせが悪かったようで失速します。それを横目にその後も順調に得点を伸ばした管理人が勝利となりました。
〇評価
AEG社のタイトルで共通の舞台となる都市国家テンペストにおける宮廷の影響力争奪戦をテーマにしたタイトルです。
基本的にはカードをプレイしその効果で影響力を配置し、配置した影響力でマジョリティを競います。影響力の配置が配置した人物はもちろんのこと、その人物が所属する派閥にも影響をもたらすというのが特徴で、人物は嘆願カードに対応する人物を押さえることで得点化することができ、派閥の支配は強力な恩恵を受け取ることができます。難しいのは嘆願カードの達成はその人物の影響力を失わさせるというところで、これによって派閥のキューブが減ると恩恵を失う可能性もあります。この辺りを踏まえ、どの人物や派閥に影響力を置いていくか、そして嘆願カードのタイミングはどこで行うかといったところは考えどころとなっています。
また、プレイするカードには実力カードと影響力カードがあり、影響力カードは対応する人物等(カードによっては派閥の誰かだったり、誰でものオールマイティもある)にキューブを配置するだけですが、実力カードは場のキューブを交換したり移動させたりと多くが配置されているものをコントロールします。影響力カードの安定して効果に比べると、実力カードはカードの種類によっても効果差があるため不安定ではありますが、これらの使い分け、手札の構成をどうしていくかというのも悩ましいと思います。
大きく気になったというところはなく、互いの影響力の削り合いはなかなか攻撃的なところはあるもののさくっとプレイで切るタイトルでとても面白い内容になっていたと思います。
☆タバヌシ
○概要
作者:DavidSpada&DanieleTascini
対象年齢:14歳以上
対象人数:1-4人
標準時間:120分程度
古代メソポタミア文明の中心地ウルに大都市を建設することを目指すボードゲームです。
①手番になると助手コマを建築家コマのあるエリアに移動させ、そのエリアのダイス(資源)をひとつ獲得します。
②ダイスの出目に対応するエリア(6はそのエリアにあるダイスでいけないエリア)へ建築家コマを移動させます。
③助手コマのあるエリアのアクションから2アクションを行います。主なアクションとして、計画タイルの配置、計画タイルのあるマスで建物の建設、水域タイルや庭園タイルの購入や配置などがあります。ジグラットや港のエリアはアクションが異なります。
④建物の建設には所有している計画タイルが必要になりますが、他プレイヤーのものと隣接しているとその上にも建設できます。計画を乗っ取られたプレイヤーはトラックが上昇します。
⑤エリアのダイスがなくなった場合手番の最後に決算が発生し得点計算を行います。得点はトラック×建物のサイズとなりますが建物に接続されている庭園もサイズに含めます。
⑥決算時に各自の持つダイスは回収され、振り直してエリアに配置されます。その分、対応するトラックが上昇したり、タイルが受け取れたりします。
⑦既定の回数決算が発生すると、最後に全エリアで再び決算を行いゲームは終了です。最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。
〇プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。左手前の水域で分かれた3つのエリアが一般区画で、右手前が港、中央奥がジグラットとなります。それぞれ対応する船の上に規定数のダイスが配置されています。
序盤はお互いが各エリアを往来したことで、いずれも決算が起きない状況で推移していきます。
しかしながら、各エリアのダイスは似たようなペースで減っていたので、後半一気に決算が続いていきます。最後の決算を終えた段階では管理人がリードしていたものの…
ジッグラトや白い建物の得点乗率で上回るやまに逆転を許してしまいやまの勝利という結果でした。
〇評価
古代都市ウルの発展を目指すボードゲームです。
基本的な仕組みとしては、建築家コマのあるエリアへ助手を移動させ資源でもあるダイスを獲得した上で2アクションを行います。獲得するダイスにより次の手番をどこのエリアで行うかが制限されており出目自体は配置の際に確定しているいるため、お互いがどこにいってどんなアクションを行い次にどこを目指すのか、ダイスの争奪を含めた駆け引きが悩ましくなっています。
また、メインの得点源になる建物の建設ですが、建物をどれだけ建てたとしても対応するトラックが伸び悩んでいると大きな得点に繋がりません。変わっているのはこのトラックの上げ方で、いわゆるアクションによって上げるというのも1か所あるものの得点と引き換えとなっており、その他では何らかのボーナスであげるしかありません。そのうち計画タイルの配置や港もしくはジグラットにおける建物の建設といった分かり易いものは数に限りがあり、制限のないものは所有権のある計画タイルに他プレイヤーが建物を建てたという相乗り、決算時に回収されたダイス分の上昇とこれらで実際に上げようとすると計画性が必要でどうやって上昇させていくかというのは考えどころとなっています。
その一方で、「こういう仕組みとこういう仕組みを組み合わせたら手番が悩ましくなるでしょ?」という感じに全体的にシステム的というか無機質な印象がありました。目標自体は都市の発展なのですが、ゲームが進んでいってもデザイン面も含めていまいち都市が発展したというように思えず、もう少しそういった側面が見えるとよかったです。
また、上記の通り移動と2アクションというとシンプルに聞こえますが、各アクションに細則は多くルールのインストは大変かなというのもありますね。ちなみに、ソロルールもありますが完全に基本ルールを押さえた上でオートマの挙動を把握しなければならず、どう動くかというのが意外と細かく設定されていて、実際にソロプレイしようとするとかなり大変でした。(実際やろうとして諦めたw)
そんなわけで、悩ましくなかなか面白いとは思うのですが、テーマから少し離れたところで複雑化しているという印象なのが気になるゲームでした。
ここで時間となり本日は終了となりました。