自宅ゲーム会 番外42 Wilderness Empires | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年1月28日

 

 さて、前日に続いて本日もゲーム会の予定がなかったのでこちらのタイトルをルール確認を兼ねたソロプレイです。

 

☆Wilderness Empires

○概要

作者:BillMolyneaux

対象年齢:- -

対象人数:1-4人

標準時間:90分程度

 

 アメリカにおけるフレンチインディアン戦争をテーマにした積み木のウォーゲームです。

 

①ターンごとにイギリス軍、フランス軍の順番に手番を行います。季節によって使用できる手札の枚数に制限があります。

②手番になると、各ユニットの移動を行います。それぞれ既定の移動力を持つとともに、指揮官と一緒に移動すると指揮官の能力が移動力となります。敵ユニットと同じエリアへの侵入は指揮官の指揮の元で移動しなければなりません。

③全ユニットの移動完了後、敵ユニットと同じエリアにいるユニットは戦闘となります。戦闘ではユニット数、指揮官の能力、要塞効果で振るダイスの数が決まります。

④ダイス判定にはヒット、ブランク(ミス)、撤退があり、撤退の目は非正規軍を一時的に戦闘から離脱させます。両軍の判定が同時に適用され、どちらかが退却するか全滅するまで戦闘は行われます。

⑤両軍の手番を終えると季節が変わります。秋が終わると冬になり、非正規軍によっては拠点に戻る必要が生じます。冬ターンの最後に手札を補充し次のターンとなります。

⑥これらを繰り返し、既定点以上の得点差ができればその時点で差をつけたプレイヤーの勝利、最終ターンまでにイギリス軍が勝利しなければフランス軍の勝利となります。

 

〇プレイ経過

 カード&積み木の時点でソロには不向きなタイトルですがルール確認がてらのソロプレイです。(ちなみに、国内での流通がなく日本語訳はなかったのですがルールもカードも原文素読みでいけるくらい易しめの英難度です。)。

 緑のエリアは原住部族の根拠地エリアで、ユニットの横にある緑色のコマは村が焼かれておらず根拠地として機能しているという目印になります。原住部族は戦闘や冬になると根拠地に戻らなければなりませんが、イギリス軍に侵略されるとそのエリアは村が焼かれて根拠地として機能しなくなります。

 

 初手、イギリス軍の攻撃でデュケーネ砦が陥落となります。その後もイギリス軍はこの方面で攻勢に出ましたが、反面フランス軍はフランス軍で初手に最強の将軍モンカルムが登場したこともあり、中央で主力を率いてイギリス領に攻め込みます。

 

 中央のイギリス軍は数こそいたものの民兵ばかりで、正規軍相手に損害を重ねることになります。ただ、全体的にイギリス軍の出目も良くフランス軍もなかなかの損害を受けることとなります。

 デュケーネ方面ではイギリス軍が前進してきており、原住民を束ねて反撃に出たものの、数でこそ上回ったものの中央とは逆に英軍に正規軍が多く一進一退という状況です。

 

 その後、増援を回し戦力を補強したモンカルムの攻撃の前にイギリス軍の中央が崩れ防衛線に穴が開くことになります。このまま突破するとイギリス軍のVPエリアが広がっているため、これに対応するため南北(マップでは左右)のイギリス軍が中央へ戦力を回さざるを得なくなり、膠着状態にあった南北の戦線がフランス軍の優勢に傾くことになります。

 

 と、いったいいところではありましたが、ここで時間切れにより終了となりました。このまま一気に突破をすればフランス軍のサドンデス勝ちも見えるましたが、一時でも足止めされ戦線が再び膠着すると強力な増援が控えるイギリス軍の反撃が怖いといった状況でした。

 

〇評価

 国内ではやや馴染みが薄い戦争だとは思いますが「数エーカーの雪(「自宅ゲーム会20 2日目」を参照。)」などと同じフレンチインディアン戦争をテーマにした積み木のウォーゲームです。

 基本的には手番ごとに全軍を移動させそれから戦闘を実施するというシークエンスを交互に実施するという比較的シンプルなシステムとなっており、コンポーネントにカードはありますがコロンビアゲームズ社のようにカードドリブンとしてコマンドコントロールに使用するのではなく、イベント効果のみが描かれていてそれを使用することで恩恵を得られるようになっています。特徴的なのは春は1枚まで、夏は2枚までと季節によって使用枚数が決まっているところで、例えばイギリス軍はフランス軍の増援カードを妨害し破棄させるカードがあるのですが、イギリス軍が春の手番の最初に増援カードを使用すると、続くフランス軍が増援カードを出したとしてもターンごとの使用枚数の制限に引っ掛かり妨害が行えずそのまま適用となってしまいます。妨害に備えて手番中にカードを出さないとフランス軍は警戒して増援をださないといこともあり、どのカードをいつ使うのかというのは考えどころとなっています。

 また、移動自体は指揮官がいなくても行えますが、戦闘に入るためには指揮官が必要ですし、戦線の中央にまたがる水路も指揮官がいなければ通れません。戦闘においても能力の高い指揮官が率いることでボーナスを受けやすくなっているため、移動や戦闘の起点となる指揮官の運用も大切です。

 あとは、退却をせず戦線の維持に重要な正規兵、退却の恐れがある民兵、退却の恐れがあり戦闘後帰参してしまう原住部族とそれぞれ特徴があり当然正規兵が強いのですが、序盤はお互い十分な数がおらずその後も正規兵の増援が少ないフランス軍は数の多い原住部族などを上手く扱っていくことも求められ、このあたりの運用も悩ましいところだと思います。

 ややユニット数及びスタック上限が多いので慎重なプレイヤー同士であればハイスタックが睨み合う状況に陥らないかというところはありましたが、現時点では大きく気になったというところもなくプレイアブルな積み木のウォーとしてなかなか面白そうなタイトルになっていると思いました。

 

 

 本日はこれで終了となりました。

 

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