自宅ゲーム会 番外20 Rome,Inc. | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和5年1月28日

 

 さて、本日はゲーム会の予定もなく子どもたちの予定も入らず時間があったので今年最初となるソリティアゲーをプレイしています。

 

 

☆Rome,Inc.

○概要

作者:PhilipJelley

対象年齢:- -

対象人数:1人

標準時間:180-240分程度

 

 広大なローマ帝国の舵を取って、外敵を打ち破り、内部の反乱分子を沈めて威信を高め、より繁栄させることを目指すソリティアゲームです。

 

①ダイスによってイベントを発生させます。また、各人物の寿命判定や謀反を起こした者がいるとそれに賛同するものの判定を行います。

②各地で徴税を行い収入を得て、ユニットの給与を支払います。この時判定に成功するとより多くの収入を得ることが出来ます。

③新たな蛮族が登場するとともに、蛮族が移動を開始します。

④蛮族の数や所定のエリアにいない守備隊などに応じて不穏が上昇します。

⑤新たな議員を登場させ、司令官の割り当てを行います。

⑥ローマの直営地になっていな領土を一段階併合します。

⑦カエサルの能力などに応じて威信の上昇や不穏の低下が行われます。この時追加で資金を支払うとより数値を変化させることが出来ます。

⑧資金を投資しユニットを新設したり移動させたりします。

⑨ダイスを振って不穏な状況による皇帝の死亡判定を行います。

⑩蛮族の領地になっていないエリアの叛乱判定を行います。判定によって一段階蛮族よりになります。

⑪蛮族との交戦、謀反勢力との内戦を行います。ダイスによって勝敗を判定します。

⑫戦争に勝利した司令官の蜂起判定を行います。

⑬ターンを進め次のターンとなります。これらを繰り返し、10ターン経過時の威信に応じて勝敗が決定されます。

 

〇プレイ経過

 シナリオ4つとそれらを通してプレイするキャンペーンがありますが今回はアウグストゥス帝の治世から始まる最初のシナリオをプレイします。

 

 といっても、ゲーム開始と同時にアウグストゥス帝は天寿を全うし執政官のアグリッパが次の皇帝に即位します。

 

 アウグストゥスに比べても遜色ない高めの能力をもつアグリッパは、やたらと出目の良い収入ボーナスにより整えた軍隊により迫りくる蛮族を撃退し卒なく領土を納めていました。ただ、ゲルマン民族ばかりが立て続けに出現したので、その対応には苦慮していました。

 

 しかしながら、突如首都長官マクロに暗殺されてしまい、無能なマクロが次の皇帝に即位しました…かと思いきや国内を混乱させたつけか上昇した不穏により即座にその座を追われ、執政官のウェスパシアヌスが即位します。

 

 この暗殺騒動で一時的に国内が不穏な状態に陥っていましたが、ちょうどゲルマン地域における特性と武力を併せ持つ優秀な人材が登場したこともあり外敵の討伐に成功し、この勝利により国内は安定を取り戻します。全10ターンのうち3ターンを残したところではありましたが、この時点で勝利条件に到達しており当面大きく崩れそうなところもなかったので勝利ということでゲーム終了となりました。

 

〇評価

 ローマ帝国を巨大な企業とみなし企業の最高責任者として、適材適所の人材配置、ライバルとの競合、有能な人材の独立などを切り抜け企業をより大きくし繁栄させることを目指すソリティアゲームです。

 特に脅威となるのが外縁部からローマ帝国に向けて侵入してくる様々な部族ですが、これらに対しては軍備を整えて派遣し撃退しなければなりません。ただ、軍隊はコストを払って編成すれば終わりではなく、ターンごとに給料が発生しますし、移動させるだけでも配置転換のコストが必要となります。このあたりのランニングコストを踏まえてどの程度ユニットを増やしていくかというのは考えどころとなっています。ちなみに、資金はローマの直轄地を増やしていくことで増加していきますが、反面直轄地になると防衛力が全くなくなってしまうためそのためのコストを全部負担しなければならず、同盟国のままとして独自の戦力を生み出してもらうかどうかの判断も悩ましいところだと思います。

 また、戦争で活躍した将軍などが国内情勢が不穏になると謀反を起こすというところなどは時代らしくて面白い仕組みかなと思います。

 その一方で、小さなユニットから特定の軍団を探したりしなければならないためゲーム開始時のセットアップは非常に手間です。加えて、ルールブックには「叛乱判定においてはほとんどの州で修正値がなくサイコロを振る必要はない(1D6で7以上が条件なので補正がなければ振らなくてもよい)」となっているのですが、実際には蛮族エリア、蛮族ユニットに隣接すると補正が発生することもあり前線から離れた中心部くらいしか対象外とならないので多くの判定が必要です。さらに、それぞれのエリアの接続先の状況や接続の地形によって補正値が異なるなど修正の確認も手間取るものが多いこともあって非常にこの判定が手間になっています。これらのこともあって全体的にプレイアビリティはいまいちで時間がかかるところは気になるところだと思います。

 また、不穏の上昇によりローマが不安定になることで将軍の反乱や皇帝の退位などが発生し戦況が大きく変わると思うのですが、この不穏は皇帝の能力以外でも戦争に勝利することで低下するようになっています。一部リーダーとストックした部隊は手ごわいのですが基本的に2スタック程度をそろえると蛮族の多くは十分打倒ができ、登場した蛮族を順次撃退していると不穏も自然に0に近づいていきます。ゲーム展開によるところもありますが、大きな波乱が起きにくく毎ターン登場する蛮族に向けて軍団のスタックを移動させるだけという作業になりがちです。イベントや新たな王朝による様々な制限やボーナスの追加などもありますがそれほどプレイ感に変化がでる印象ではなく、このあたりも気になったかな。

 とまあ、気になるところは多いのですがゲームとしてつまらないというものでもなく、特に叛乱判定がもう少しサクッとできると大分変るんじゃないかなあという感じで、色々と惜しいと感じるタイトルになっていると思います。

 

 

 なかなか時間のかかるタイトルでしたがしっかりとプレイしたところで、本日は終了となりました。

 

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