自宅ゲーム会405 前半 ライヒスヴェーア&フライコール 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和4年2月11日

 

 さて、最近はちょこちょことソリティアゲームのプレイが続いていましたが、ようやく近隣の状況も落ち着きだしたので約ひと月ぶりとなるちいとのゲーム会です。最近はコンスタントにゲーム会を開けていたので、ひと月も空くとなると・・・管理人以外の家族全員がインフルエンザでダウンした時以来かなあ。まあ、その辺りはともかく、久々となる対面でのウォーゲームです。

 

☆ライヒスヴェーア&フライコール

○概要

作者:TyBomba&BrianTrain

対象年齢:-

対象人数:2人

標準時間:- -

 

 史実においてはヴィスワ川の奇跡によりポーランドの勝利で終わったソポ戦争ですが、もしソポ戦争にソ連が勝利していたらという仮想に基づき、そのままドイツへの侵攻を企てるソ連とそれを迎え撃つドイツという、一足も二足も早い仮想独ソ戦をテーマにしたウォーゲームです。そういえば、タイボンバ氏のタイトルは初プレイですね。

 

①ターンの開始時、支配し補給線のつながっている都市のひとつへ鉄道前進マーカーを配置します。

②3ターン目以降、ソ連軍プレイヤーは増援を呼ぶかどうかを選択します。増援を呼ぶ場合、勝利点と引き換えに部隊を招集しモラルが上昇します。増援はいくつかの軍団の中からランダムで選ばれます。

③ソ連軍プレイヤーが移動を行い、全ての移動が終了すると戦闘を実行できます。移動及び戦闘の開始時にチットを引き、3つの正面軍ごとに行動を行います。

④戦闘は、攻撃に参加する部隊の戦力の戦闘比からダイスで損害を判定します。

⑤ドイツ軍は「移動」「戦闘」「鉄道移動」の3つのフェイズを持ち、ソ連軍が手番を行っている任意のタイミングで手番をはさむことが出来ます。3つのフェイズのうちひとつを全軍で実行しますが、2つ以上のフェイズを連続で挟むことは出来ません。

⑥ソ連軍が全ての行動を終えた後、残ったドイツ軍のフェイズがあればそれを実行できます。

⑦ソ連軍はモラルを持ち、都市の支配や損害によって上下があります。モラルの状態によって戦闘や移動への補正も発生します。

⑧これらを繰り返し、ベルリンへ侵入するとソ連が、ワルシャワへ侵入するとドイツがそれぞれ勝利します。どちらも勝利しないまま最終ターンを終えると、都市の占領などから判定される勝利点により勝者が決まります。

 

○プレイ経過

 管理人がドイツ軍を担当しゲーム開始時の様子です。ドイツ軍は正規軍であるライヒスヴェーア(灰)、義勇軍であるフライコール(黒)に分けられますが運用的にはほぼ同じと考えて運用できます。ソ連軍は西方(赤)、南西(茶)、南(水色)の各正面軍に分けられスタックや協同攻撃などで制限がかかっています。南正面軍は増援でのみ登場します。

 

 ドイツ軍を包囲しようと突出したソ連軍に対して、フェイズの割り込みをかけ包囲、この後殲滅に成功します。

 初戦に勝利したドイツ軍ですが、この後も主戦力からの攻撃回避や突出した部隊の包囲などで割り込みを上手く使いながらソ連軍の前進を食い止めつつ、西方正面軍を半壊に追い込みます。

 

 ただ、西方正面軍との戦いはこちらの損害も少なくなく、続く南西正面軍との戦いにおいて中央や北部は後退を余儀なくされます。その一方で、お互いに展開していた戦力の少ない南部においてソ連軍の一部が崩れワルシャワへの道が開けます。

 ワルシャワの陥落はサドンデスの条件ということもあり、ソ連軍はすかさず南方正面軍へ増援を依頼しましたが、運悪く到着した増援はその中でも最弱の正面軍予備でした。

 

 南方に配備していたドイツ軍の戦力自体は少なく他の増援であれば厳しかったのですが、予備軍であれば勝利する可能性は高くすかさずワルシャワへと攻め込みます。守る予備軍への攻撃は見事に成功し、ワルシャワを支配したことでドイツ軍の勝利となりました。

 

○評価

 ソビエトポーランド戦争に勝利したソ連がそのままドイツに雪崩れ込んできたらという仮想独ソ戦を扱ったウォーゲームです。

 シンプルなマップにユニットは戦力表示のみ、ユニット数も少な目で比較的手軽なゲームという雰囲気がありますが、移動と攻撃を順に行うという良くあるターンシークエンスで行動するソ連の行動中に、移動、戦闘、鉄道移動という3つのフェイズを任意のタイミングで割り込んで実行するドイツという独特すぎる行動システムが特徴となっており、何気なく1スタックを前進させると突然ドイツが割り込んで包囲してくる可能性があるというとても緊張感のあるゲームとなっています。しかも、ZOCがないので油断すると回りこみや包囲も行いやすく、これらを前提にソ連としてはどのようにコマを動かしていくか、ドイツとしてはターン中に1回のみという各フェイズをどのタイミングで使用するかというのは非常に考えどころとなっています。

 ちなみに、上記の仕組みに加え、ソ連軍はチットによって各方面軍単位で行動を行いますし連携も取れず、反対にドイツは全軍が一斉に行動でき軍による連携においても支障がないと、両軍における軍隊としての柔軟性の差が表現されているのも面白いところです。

 また、補給源となる鉄道前進マーカーはターン毎にひとつしか配置できないため、補給切れのペナルティを考えるとソ連軍は容易に前進するのは難しく、どのように前線を勧めるか、ドイツ軍にとってはソ連軍の補給線をどう分断するかという駆け引きも悩ましいと思います。

 一方で、なかなか見かけないシークエンスに加えて、ZOCもないため機動の自由度が高く、どう攻めるか、どう守るかというコマ捌きの難易度は結構高めです。戦闘結果表の膠着が「防御側全滅、攻撃側は同数の戦力除去」となっていることもあって比較的ブラッディな展開にもなりやすい感じで、バランスというのはかなり不安定なんじゃないかなというところはあると思います。

 とまあ、なかなか上手く展開するかどうかというところで危うい感じはありますが、特徴的なシステムによる独特のプレイ感はなかなか楽しいタイトルになっていたと思います。

 

 

☆帝国領侵攻作戦

○概要

「自宅会404 後半」を参照。

 

○プレイ経過

 ひと月の休止に入る前にプレイしたタイトルですが、お互い再戦への意欲が高くプレイ後いくつかのルール誤りを見つけたこともあって早速ながらの再戦です。ちなみに、この間にマップを拡大し作者様のページで公開されている編成シートなどを準備してプレイアビリティを上げたDX版に進化しています。

 

 再戦も帝国軍を担当です。部隊を前進させながら統治を進める同盟軍、焦土を配置し同盟軍の消耗を待つ帝国軍と序盤から中盤にかけての展開は大きく変わらず反撃のタイミングを伺います。

 

 戦況が動いたのは後半に入った4ターン目です。最前線の主力艦隊へ補給を送ろうとした同盟軍に対し、帝国軍は出撃し補給艦及びそれを守る第7艦隊に襲撃を仕掛け壊滅させることに成功します。この後、最前線にいる同盟軍主力の足が止まるかと思いましたが、手薄なヴァルハラに目をつけたちいは統治必須のルールがとけたこともあり、ヤン、ビュコックといった同盟軍最良の部隊をそのままヴァルハラに突入させてきます。

 

 このまま陥落すれば敗北という状況でしたが、ラインハルトは何とか耐え凌ぎ、すぐに各軍を帰還させ逆に大きな損害を与えてこれら艦隊を追い返します。

 

 ここからの残る時間は各所で同盟軍の艦隊を叩いて回り、最終的には同盟軍の前線を押し返してかなりの損害を与えることに成功します(しかも帝国は損害なし)。

 

 しかしながら、反撃後に効率的に焦土を取り除くカードが手元に来ずほとんどの焦土は残ったままでゲームは終了となります。同盟軍に与えた損害で得点を稼いだものの焦土のマイナス点(取り除くと加点)が大きく、今回も同盟軍の勝利となりました。

 

 今回のプレイで生じた疑義について作者様に問い合わせたところ早速ご回答をいただきました(気になる方は作者様のホームページへ)。特に、同盟軍の撤退や全滅による行動制限解除にかかるルールについて「帝国軍から攻撃を仕掛けた場合の戦闘結果及び帝国軍が攻撃を仕掛け膠着に陥った後の会戦の戦闘結果」で撤退や全滅が出た場合と明確化いただいたので次回はもう少し本格的な反撃までの部隊運用に工夫が出来そうです。また再戦したいですね。

 

 後半に続きます。

 

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