自宅ゲーム会375 前半 激闘!マンシュタイン軍集団  | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和3年9月4日

 

 9月になり最初のゲーム会ですが、本日は終日ちいと2人でのゲーム会です。ということで、比較的重たそうなウォーゲームを準備して開始します。

 

☆激闘!マンシュタイン軍集団(ゲームジャーナル4号)

○概要

作者:ふーらー中村

対象年齢:- -

対象人数:2人

標準時間:4-6時間程度

 

 スターリングラード攻略戦の失敗から、撤退するドイツ軍へのソ連軍の追撃、さらにマンシュタイン元帥による反撃を扱ったウォーゲームです。

 

①担当する勢力を決定し、セットアップを行います。この時、ソ連軍はこのゲーム中に使用するチットを決定します。

②ターンの最初に、ターン中に使用するチットを選択します。ソ連軍は常に4枚の固定ですが、ドイツ軍はターン毎に枚数が異なります。

③各ユニットの補給線の確認を行います。

④チットをランダムに引き、チットに該当する司令部及びその指揮範囲にいるユニットを活性化させます。ソ連軍には全軍を活性化させるチットが、ドイツ軍には任意の司令部を活性化させるチットが存在します。

⑤活性化したユニット移動させ、その後戦闘を行います。

⑥戦闘では戦力比に応じた戦闘結果表を使用し、ダイスを振って損害を適用します。

⑦これらを繰り返し、全てのチットがなくなるとターン終了となります。

⑧ターンの最後に増援を受け取り配置します。

⑨これらを繰り返し、規定のターンが終了した時点でドイツ軍ユニットの撃破と都市の占領によりソ連軍が獲得した得点によって勝敗が決定します。また、ゲーム中一定以上の得点を獲得した時点で、即座にソ連軍の勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。迫り来るソ連軍に対してドイツ軍が防衛線を敷いていますが、南方に位置する第4装甲軍及びホリト軍支隊以外は脆弱な同盟軍が中心となる部隊となっています。

 

 第1ターン。迫り来る赤軍を相手に中央のイタリア軍は早々に崩れ突破されていますが、ハンガリーとルーマニアは良く耐え、その間にドイツ軍の主力は後方へ下げます。特に南方に複数配置されていた装甲師団をある程度まとめるかたちで動かし、突破しているソ連軍に備えています。

 

 第2ターン。後退した装甲師団が集結し中央で突出していたソ連軍の機甲に反撃を行ってこれらをほぼ壊滅するという戦果を上げます。中央のルーマニアが再度の攻勢に耐えたこともあり、突出していたソ連軍の残りはそのままルーマニアの背後に回り、これで中央の危機は凌いだこととなりました。

 また、北部のハンガリーはかなり危ういもののドイツ軍の歩兵がきちんと後退し後方に防衛線ができており、その南でもイタリア軍の残兵が薄いながら防衛線を構築することに成功しています。

 

 第3ターン。ここまで奮戦したルーマニアでしたが、包囲による補給切れで瞬く間に壊滅となります。

 

 ただ、それによって生まれた時間で再び防衛線を引きなおします。

 

 第4ターン。最南の防衛線が薄い部分を狙ってソ連軍がドニエプル川渡河を試みてきます。戦力を集中しているソ連軍の攻勢に対して防衛線が長すぎるためユニットが足りておらずかなり危うい状況まで追い込まれましたが、北寄りの部隊を南下してドニエプル川沿いまで戦線を縮小して何とか防ぎます。 

 また、これまで静かだった北部はソ連軍が増援を投入したため突破の恐れがありハリコフ近郊まで後退していますが、ソ連軍も主軸を南としているため何とか足止めを行っています。

 

 

 第5、6ターン。南部におけるドニエプル川を挟んだ攻防戦がメインとなりました。ソ連軍は4ターンに続き次々と渡河を試み一時はかなりの数が川を渡っていたものの、ドイツが誇る機甲師団が連続機動により片っ端から対岸に叩き返すという奮戦を見せます。

 

 結局、第7ターンを終えたところでドイツ軍(同盟軍ではなく)の損害は歩兵が3ユニットという状況であって、さらに残りターンでは都市の占領までは時間が足らないと判断したちいが投了し、これによってドイツ軍の勝利となりました。

 

○評価

 ドイツ軍がスターリングラードで包囲された第6軍の救出をあきらめ転進した後、津波のように攻勢をかけるソ連軍と、それに対して機動防御で対抗するドイツ軍の戦いを描いたウォーゲームです。

 メインシステムはチットドリブンで、チットを引いた場合該当の司令部とその指揮範囲のユニットを活性化させることになるのですが、所属司令部というのは関係なしに指揮範囲の条件を満たせば活性化でき行動終了という概念もないため、各ユニットがターン内に複数回の移動と戦闘を繰り返すことが可能となっているのが特徴で、この仕組みを如何に上手く使って運用していくかは考えどころとなっています。ちなみに、移動や攻撃の仕組みは割と基本的なものなのでルール的にも見やすいのはいいところかな。

 また、ソ連軍には「STAVKA」という全司令部を同時に活性化させ行動できるという強力なチットをもつものの、ゲーム開始時に選択した6つのチット以外はゲームを通じて使用ができないため当初の作戦からの変更がなかなか効かないという柔軟性にかけるところがあります。反対に、ドイツ軍には全軍を活性化するようなものはないものの「マンシュタイン」チットが最大で2枚使用可能であり、これは任意の師団を活性化させることが出来る上に一度引いてもカップに戻し使用を後回しにするという選択も可能でタイミングをみた柔軟な運用が期待でき、ユニットの性能以外でも両軍の組織レベルでの差というのが上手く表現されていると思います。

 大きく気になったところはなく、名作と評されるのも納得というとても面白い内容になっていると思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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